引っ越し大名!のレビュー・感想・評価
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モダンエンタメ時代劇
江戸時代の史実に基き、国替えをモチーフにした、泣き、笑いに人情の全てを詰め込んだエンタメ時代劇。そこそこ楽しめましたが、客層は、かなり高くて、純粋な時代劇を期待してきた方には、モダン過ぎて物足りなかったかも…。
今のサラリーマンも、転勤や左遷もありますが、当時の武士にしても、身分だけは優遇されていても、参勤交代や国替えと鶴の一声での一大事に対応するのも、ストレス溜まったでしょうね。
これも徳川の時代が長く続いた、大名を金銭面でコントロールする施策の一つだったのしょう。
星野源の引きこもり侍と高畑充希の気の強い娘役は、今回の作品にはまり役だと思います。高橋一生の役柄は、もう少し腕っ節の強さを感じる役者…鈴木亮平あたりの方がよかたったかな…。
脇を固める俳優さんも、なかなか良い個性を引き出していましたが、中でもピエール瀧さんの登場には驚きました。(笑)少しの出演でしたが、やっぱり存在感ありますね。飯尾さんも頑張ってたよ〜。
しかし、最近はLGBDが盛り込まれた作品も多くなりましたが、何もこんな時代劇にまで、笑いの為に取り入れる必要はないと思いました。
しみじみ、しました。
もっとはちゃめちゃかなぁ!と思いきや
静かめで良いお話でした。
チャンバラシーンでは、一生さんが快心の演技!!
皆俳優さんたちも、上手くてほっこりしました。
ピエールさん、出てたんですね。。
24 着眼点が面白い
藩のお国替えという題材に注目して作品かしたものですが
着眼点が面白いですが、
淡々と話が進んで、裏で、藩のお取り潰しが進行して
いて、もうひと捻りがあってもいいかなと思いました。
最後に、クビを切った人達が戻らないという所も
オチが見えていたし
まあわ気楽に観れば良い作品です。
興味深い江戸時代の国替え
国替え=数千人規模の引っ越し。途中で命を落とすこともあるかな、と「超高速!参勤交代」の様に移動中の事件を描くのかと思いきや、なかなか出発しないんです。
やるのは決定していて、期限は二か月。
引っ越しまでの様々な業務を丁寧に、時にコミカルに描きますが、重圧に主人公がうじうじしている部分はちと長い。それでも何とか決断し、実行していきます。
映画の印象としては、引っ越し奉行に任命された男の成長物語です。
興味深いし、面白かったですが、個人的には、ちらっと映った荷造り場面や、本番のスケジュール、隊列をどう組むかなどももっと見せて欲しかったです。
一つ疑問。
皆の荷物を強制的に減らした代償として、春之介は書庫の本のほとんどを焼却しますが、それらは藩の財産で、春之介の私物じゃない。売って金に換えないの?それに燃やすなんて勿体ない。そのまま書庫に置いておいたらダメなの?
原作はどうなっているんでしょう。
と、突っ込み所もありますが、終盤の再会からラストまでは色々感慨深いものがあります。
映画館には小学生のグループや、高学年じゃないよねという子供もちらほらいて、自分を顧みると、恐れ入ります。そういえば、「超高速!~」でも小さい子の笑い声が結構聞こえました。
が、本作はあちらほどは痛快な感じではなく、一度聞いただけでは解かりづらい用語もあるので、高学年以上にお勧めします。
高橋一生ファンにお勧めなのでは
土橋さん脚本うまいわ。そんな尖った笑いはないけど、じわりと面白いのを入れてくるのね。
主人公カタツムリはしっかり描いて、カタツムリと於蘭の絡みも描いてる。プロポーズシーンはすごく工夫があるしね。
実話がベースなのかな。歴史的事実の説明が面白いの。そればっかりだと詰まらなくなっちゃうなってことで、隠密絡みの立ち回り入れてみたりね。
物語のつくりはうまいなと思うの。
ただ、国替えで石高が減るからリストラすんだよね。「苦渋の選択やむなし」って描き方になってて、ただリストラするだけじゃなくて、その人たちのその後のことも考えてる。でもね、やっぱり切る方と切られる方なら、切る方が楽だと思うね。自分が切られる方に回らない解決策は、どうしても感情移入できないの。
ラストは切られた人たちを褒め称えて終わりにするけどさ、そこは無理だなあと思ったよ。
それで隠密絡みの立ち回りで高橋一生が大活躍すんの。高橋一生ってちょっと陰気なキャラをやってるけど、この映画では腕が立つけど知恵はそこまでじゃない陽気な侍をやってんのね。こういう無邪気な高橋一生観たことなかったから、ファンにはお勧めだなあと思ったよ。
アイデア勝利
参勤交代なんかよりももっともっと大変な「大名の引っ越し」。藩がまるごと引っ越しするというのは、都庁移転とかフジテレビ移転のように大がかりだと思う。いや、県外へ家族丸ごと歩いて移動なので、とんでもない労力なのだ。言うまでもなく、トラックなどない時代で、しかも道も舗装されてない時代。よくて馬、ほぼ人力で藩主と藩主の一族と藩士家族まるごと引っ越ししなきゃならないというのは、とてつもなく大変だということはわかる。
この作品では、費用の大幅な切り詰めということと、藩士のリストラについても同時に描いていて、なるほどと感じました。リストラ藩士にピエール瀧さんも出ていて、ひとつの話題作りとしてはよいかと。映画なのでかなりはしょっていたり、やりすぎなエピソードもあるものの、楽しめました。キャスト、ストーリーとも全般的に意欲作だということが伝わりました。
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