「自分的には結構楽しめたよ」7号室 といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
自分的には結構楽しめたよ
何だか世間では評価低いっぽいですね。
ツッコミどころや取って付けたような展開は多いけど、ドタバタブラックコメディとして普通に楽しめました。
「倫理的にダメだろ」って部分は少なからずあって、そこが観ていて凄い引っ掛かったしあんまり気分良いもんじゃなかったかな~と思います。面白い設定なのにイマイチ盛り上がらなくて「もう少し何とかならんかったのか」っていう映画でしたが、酷評されていたら擁護したくなる程度には楽しめました。
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潰れかけの個室ビデオ店の店長であるドゥシク(シン・ハギュン)は、店を手放すために店舗の買い手を探していた。その個室ビデオ店でアルバイトをしていたテジュン(D.O.)はある日、麻薬を預かっていて欲しいと麻薬バイヤーから頼まれ、金に困っていたことからそれを了承する。バイト先の7号室に麻薬を隠したテジュンだったが、同じ時期に店長のドゥシクは店内で事故死した死体を7号室に隠して部屋を封鎖してしまったことから事態は急変する。死体が見つからないように誰も7号室に入れたくない店長のドゥシクと、7号室に隠した麻薬を何としてでも回収したいテジュン。二人の攻防戦が幕を開ける。
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この作品、設定はめちゃくちゃ面白そうなのに全然面白くないんですよ。ほんとになんでこんなことになっちゃったのか分からないんですけど。
観客が想像した範囲の中でしか物語が進行しないので、「予想外の展開」みたいなことが全く起こらない。「こういう展開になりそうだな」と思ったなら、そういう展開になる。伏線や伏線回収みたいなものがあまり無く、分かりやすい原因と分かり切った結果しか無い。
以前『人数の町』という邦画をレビューした際も同じことを思ったんですけど、想像の域からストーリーが出ないんですよ。やっぱり映画の醍醐味って「まさかそんな展開になるなんて!」「そういうことだったのか!」っていう驚きだと思うんですけど、そういう醍醐味はほとんど無いと断言していいですね。
ただ、ドタバタブラックコメディ映画としてはそこそこ楽しめましたし、ラストシーンが結構私好みの展開だったんで、私は全然嫌いじゃない映画です。批判されていたら擁護したくなるくらいには楽しめました。
しかし人にオススメできるような映画ではなかったです。もしもあなたが観たい映画も特にない暇を持て余している方であれば、ぜひ観てみてください。