「歴史の重み」1987、ある闘いの真実 ipxqiさんの映画レビュー(感想・評価)
歴史の重み
もう胸が苦しくてうまく消化できない。。
軍事政権への抵抗を扱った「タクシー運転手」にはまだ救いがありましたが、本作は終わったあとも、重たいものが胸に残り、逃げ場もない。
「ペンタゴン・ペーパーズ」より全然どっしりずっしり。
なのに決して見づらい作品ではなく、序盤はいかにも韓国映画らしいクライムサスペンスとしてミクロな視点で手際よく進んでいくのですが、それがいつしかマクロな歴史のうねりの渦中に立たされていたことに気がつく、という具合。
そして怒涛のラスト、自国の歴史への誇りをてらいなく、高らかに謳い上げるのを声もなく見せつけられる。
ここに映画に対するイノセントな信仰を感じました。
こんなことができるなら、そりゃー日本映画が逆立ちしても叶わないのは当然と思います。
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