「不思議な後味の美しく切ない物語」A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー 雨はにわか雨さんの映画レビュー(感想・評価)
不思議な後味の美しく切ない物語
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一年くらい前出張の際時間があり、たまたま行ったAustin Film Societyという米オースチンのアートシアター的なところでたまたま見ました(壁一面昔のヨーロッパ映画のポスター貼ってあった)
小さな家を買って幸せに暮らしていた夫婦の夫が不慮の事故で亡くなってしまい、そのあと妻がその家を出た後も、その家に住むいろんな人たちを何代にもわたりずっと見守っているというような話だったと思います。静かで説明の少ないセリフも少ない色調の淡い映像の美しい映画でした
以下ネタバレあります———-
夫に先立たれて一人になってしまった妻が、かつて二人で選んで幸せに暮らしていた家を出て行く決断をするところはとても悲しい。といってそれは妻としてもどうすることができる訳でもない。何代かあとだか学生らし連中がパーティーで酔っ払って分かったようなニヒリズムを展開してるのは、その無くなった夫の情念を思うと白々しく感じます。映画の最後の方には急に開拓時代と思しき場面や、あるいは未来の開発のような場面もあり、話の視点をどのように理解すればいいのか混乱しました(見終わってから話す人もいなかったのでシアターの人にこれは最後はこうなったのか? って聞いたら、さあどうなんだろうって言ってた、そりゃ解釈聞く自分が悪かったですw)
不思議な話で、釈然としない面もあるので間違いなく万人受けはしませんが、自分には人の情念の切なさのようなものがとても強く印象に残りました
向かない人にはまったく向かないと思います
というか大多数には向かない
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