劇場公開日 2019年6月28日

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「哀の話。映像、音、話、全てがタイトな演出」COLD WAR あの歌、2つの心 チャンプ23さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0哀の話。映像、音、話、全てがタイトな演出

2019年7月29日
iPhoneアプリから投稿

映画・#COLDWARあの歌2つの心

出演・#ヨアンナクーリグ#トマシュコット
監督・脚本#パヴェウパヴリコフスキ
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映像★★★★★全編モノクロ&構図の美しさ
音楽★★★★★全てを歌に込めて、無音も見事
演出★★★★★約90分、無駄がない感情に絞り、時代がみえる
エンタメ★☆☆☆☆激渋ww
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こってりした演出の映像が多い中、
映像から音からセリフから全て削ぎ落としたタイトな、大人の演出、、めっちゃカッコいい👍🏻
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めちゃくちゃ寝不足&tiredな状態でしたが、、
本編はじまると全く眠気なし!!
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一瞬も見逃せない、絵画を連続してるような画面だった。構図、人物の配置・角度、背景との距離感、その画面に入ってくる歩行者や乗り物の角度、止まる位置なんかも、いちいち心地いい!!って身体が感じた。
やはり"モノクロの映像"が余計な要素を取り除いたんだろうな。
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音、無音というか静寂によって歌を際立たせるというのはもちろん、より画面の情感を豊かにして、2人の存在した時代そのものが聞こえてくるようでした。
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演出のテンポ。めちゃくちゃテンポ良く進んじゃって、90分ないんだよね!
でいて、画面は基本的に歌うか2人が大体抱き合ってるだけ、ほとんどセリフすらない。
2人は引き裂かれ続けてる話なのに!だよ??引き裂かれてる話なのに、大体のシーンは抱き合ってるんだよ??
すごいのは、なのに、背景はすごい哀しみの時代の話が満ち満ちてる。ほとんど語らないことで、語る。
どれだけでもお涙頂戴シーンは作れるのに、2人の関係性だけに絞ってる。。上品。上品な造り。

チャンプ23