「49話のドラマを10枚の紙芝居で表現したような映画」COLD WAR あの歌、2つの心 YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)
49話のドラマを10枚の紙芝居で表現したような映画
監督は倍近い長さの映画を予定していたに違いない。
撮影まで、すべて終わっていたかもしれないが
大幅にカットされたかもしれない映画、観ている者は混乱するのと同時に
登場人物達の”葛藤”や歩んできた道のり等がほとんど描かれておらず誠に残念。
きっとある筈の3時間バージョンをぜひ魅せて欲しい。
観れば、きっと超高評価を与えるでしょう。
昔の白黒映画は黒が多いが
高性能カメラで撮影した白黒映画は白と灰色の世界で
音さえも有色と融合され、とてもきれいな世界感を創っていた。
撮影は上手く、カメラは多くのシーンでは動かずに安定しているのは
撮影への自信からであろう。構図等も良く考えられ成立していた。
しかし照明は力不足で、広い室内で多くの人間が散りばめられたシーンのいくつかでは
メインの人間(ここ以外の証明がおろそか)と周囲大勢への証明への気配り方が違い
その他大勢の人達がグレーでピントが甘く、背景の様に表現され
劇中劇のような違和感のある雰囲気になっていたのだ。
これは白黒映画として”狙った表現”で凄いと思ったが
他の似たようなシーンとも比較したら。。。
照明はどうも高性能カメラの力を見誤ったようだ。
内容的には「気の強い女に惚れると男は大変だ!」
人生を台無しにして、破滅すると
しみじみと思った。
「ROMA]とは違う正統派の白黒映画なので、見比べてみるといいだろう。
共産主義と社会主義を比べる為に「芳華」を観てもいいだろう。
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