ブラック・クランズマンのレビュー・感想・評価
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"NO PLACE for HATE"な映画
こういう映画を観る度に、恥ずかしながら「はっ!」とさせられるのです…特に関西では(笑)
*映画のラストにあったような実際の暴動フィルムを見て思うことは、…とりわけ、大阪で、特定の外国人に対するヘイトスピーチから大きな運動に発展しないのは、我々には、それが「No !」と言える賢さや理性とともに、寛容さがあるからだと信じたいです。
*鑑賞時、ネイティブな方が何人かいらして大爆笑されてました…その時、日本語がネイティブの私たちは、ほとんどが"シーン"でした(笑)…やはり、"笑いのツボ"が違うのだなと…。
そんな"ブラック"ジョーク満載の映画なので、その辺はコメディだからといって過度な期待は禁物です(笑)
政治色が強すぎて胸焼けする
アカデミー賞取れなくて監督が怒ったらしいので、グリーンブックじゃない方も鑑賞。
同じ人種差別や偏見がテーマ。
予告からコメディ要素があると持ったら基本は笑えない。
白人=差別する方=加害者
黒人=差別される方=被害者
と、単純ではなく、ユダヤ人差別や白人への逆差別も加わって複雑な話になっていくのは良かった。
黒人が単に可哀想人ではなく、逆に白人を差別するという視点は新鮮。
主人公だけは公平な目線なのかな、と思った。
ただ、意味のわからない繋ぎ方や間があったり、首をかしげてしまう演出もあったり、明らかにトランプ政権の揶揄や避難があったり、ニュース動画を差し込んだりなど、政治的メッセージが強すぎて、胸焼けする。
人種差別のない平和になればいい、、、というよりも、現政権への攻撃の色が強く、そこまで言われると、映画の内容に同感できなくなる。
何とも後味が悪い。
それも偏見だろうに。
単純に映画として楽しめないかな。
これでアカデミー賞取れると思ったのならどうかしている。
二人で一つ
序盤に人種差別問題を匂わす映像を挟み込んで、ラストには今現実に起きている変わらない、イヤ、ますます酷くなる白人至上主義による悲惨な映像をブチ込んだS・リーの演出に少し戸惑う。
カンフー?技でストレスを解消する主人公の終始ノホホンとした風貌に、潜入する相棒もノホホンとした感じで、二人から危機感などの緊迫した状況は窺えない!?
KKK側もマヌケな連中にしか思えない騙されようで、皮肉交じりに敢えての演出をワザとしている感もあり、白人至上主義側から観た本作の感想はどんなもんか?
本作の監督が白人だったら、潜入した白人警官を主役、脇に電話担当の黒人を添え、緊張感全開シリアス一直線にしていただろうなぁ!?
本作で復活したのか?S・リー、まだかなぁ?
Crusaderの訳は聖戦がいい?
Crusaderの訳は聖戦がいい?
アダム・ドライバーがワシントンに、おまえはこの仕事を聖戦にしているというようなセリフがあった。
Crusaderって言ってたような気がしたが・・聖戦・・・まあそういうことなんだろうけど・・・
ライターや監督が(特にスパイク・リーなら)、劇中で、そんなセリフを言わせるという事は、これはスパイク・リー自身が自分にとって映画は聖戦と言ってるようなものではないか?
エンターテインメントより、メッセージより、聖戦。
聖戦に賞は不要(最上級のリスペクトです)!
『グリーンブック』でも書きましたが、ピーター・ファレリーにとっては、友情も人種問題もキャメロン・ディアスの前髪ピンコ立ちも、
エンターテインメントのアイデアのネタのひとつ。
そのネタをセンス良く最大公約数を探って、微分してポン!してるだけ。
(してるだけ、といっても、その難攻不落の大変な作業に身体を壊してしまう人も少なからずいます。)
聖戦VSエンターテインメントなんて勝負にならない。
目の前の殺人を止める戦いVS娯楽作品。
何を悔しがる?スパイク・リー!
right thingをMo' Betterでお願いします。
それにしてもCrusaderの訳は聖戦?活動家?戦士ともここではちがう、改革者?
マルコムXやキング牧師の行いも含めたCrusaderな気がする。
アリの事をバカにしたり?その逆?
日本人は変態が多いとか?
スパイク・リー作品は英語を英語のまま理解したいと毎回強く思います。
半分くらいしか理解できてない気もします。
基本的にはコメディ
基本的にはコメディで、くすくす笑わせるが、全編にわたってそうだけど最後に「ほら、今もなにも変わってないよね」と突き放すある意味スパイク・リーらしい作品。
しかしやはり、賞をあげるならこれじゃなかったよね、という思いは否めない…
アダム・ドライバーが魅力的
黒人刑事のロンはある日、白人至上主義団体への潜入捜査計画を思いつき…。
実話を基にした作品。危険を咄嗟の詭弁で切り抜けるフリップが魅力的で潜入捜査モノとしてはスマートな出来。行き過ぎた思想の危険さへの理解とA・ドライバーの演技に魅了される映画でした。
スパイクリー
ニガー、ユダ公、ホモ野郎…
今時珍しくないが、差別用語たくさん出てきます
差別?難しいですよね
普段差別されてる黒人でも、ランチを食べてるゲイカップルをみて店から追い出したりするし…
ホロコーストがでっち上げとかあり得ないし…(ーー;)
だから無知は罪に値するかと思う今日この頃
これアメリカ本国だと劇場内爆笑絶えないんだろうな〜って思いながら、シ〜ンとした館内で笑いをこらえながら観てました(笑)
「黒人目線の映画」みたいな内容より、ラブストーリーがテーマの "mo better blues" の方が好きだなぁ〜
でも内容は面白かった
スパイクリー監督
㊗️2019アカデミー脚色賞おめでとう㊗️🎉
サムに跳んで抱きついた受賞シーンは、リーのやんちゃで無邪気な姿に涙が出ました👏🏼
これじゃオスカー、トレンチコート 。
と、寒いダジャレなどでも言いたくなる気分。スパイク・リー監督、怒りは収まってます?
最後の10分、余計です。そもそも、この事件、鼻摘まみ者の極右カルトじゃないですか…
参考
https://www.bbc.com/japanese/40914856
追記3/23
バディストリーも潜入捜査パートも面白かった。が最後に、誰もが憎悪する極右カルトを引き合いに出す意味が分からないです。極例をして全体は語れない。これ引っ張り出して「差別」を語るのは間違ってる。KKKは主題を描き出すための道具であって、映画の目的じゃないでしょう?それとも、単に極右を糾弾する物語だった?それ、ちっちゃい。どう考えても最後のパートは不要だと思う。アレで星一個半減るくらいシラけた。
警察内部の一体感を描いた所で終わってくれれば良かったのに…
ストレートに訴えかけてくる
冒頭から「風と共に去りぬ」が出てきて、アレック・ボールドウィンが(しょっちゅう噛みながら)出てきて初っ端からスパイスの効き方がすごい。そしてあの「國民の創生」である。風刺というより豪速球ストレートアピールだ。
物語は実話を基にしているが、大変テンポがよく、エンタテインメントとしても良質だが、なにより強烈でかつ(恐ろしいことに)「自然な」差別がストレートに心にくる。
主人公の黒人刑事ロンだけでなく、相棒のフリップもユダヤ人であり、あんな感じで相手にしてたら相当心にきそう...と思ってしまう。それだけKKKがエグい。そして「アメリカ・ファースト」という台詞に含意を感じてしまう。
KKKの入会式で上映される「國民の創生」と対比して語られる話の残酷さ...歪んだ正義の恐ろしさを存分に見せつけられる。
そして最後はめでたしめでたしの予定調和で終わることなく、現在も続く「差別」を実映像で容赦なく突きつける。他人事にするなよ、という強いメッセージを感じた。
とんでもない切れ味!!!
KKKに潜入する黒人警官のバディもの、ってもうそれだけで何がどうなっちゃうのかハラハラして楽しめたし、ジョン・デヴィッド・ワシントンとアダム・ドライバーのバディものとしても超良かった!
邦題通りの原題だが、BlacKkKlansman というKKKが否応がにも目に入ってくるビジュアルのインパクトがすごいし、これだけで何を扱う映画かが一発で分かる。そういうスタイリッシュさとストレートなメッセージを兼ね備えたタイトル通りの映画だった。めちゃくちゃ面白かった!!!!!
この映画の凄い所は、一見すると極端な人たちは皆同じように感じるような作りをしているのに、きちんと違うということが明示されている。
例えばそれは女性の立ち位置が、明確に違う。その描き方がきちんとしている。この映画の立役者でもあるロウラ・ハウアーの演じたキャラクターが大変象徴的だった。めっちゃパワフルな点も素敵。
また、映画が現実に及ぼす影響力がいかに強いのかがこれを観るとよく分かる。その一方で編集されていない現実がいかにショッキングで生々しくあるかというのがあまりにも強く強く描かれているのだが、これがスパイク・リー監督の憤怒であることが痛いほど伝わってくる。
とにかくぼんやり過ごしている我が身を揺り動かされる。めちゃくちゃ面白いのに現実と向き合わなければならない、しかしその闘い方にも様々な形があると教えてくれる。素晴らしかった。
しかしこの映画の立役者はなんと言ってもロウラ・ハウアー!パワフルな彼女が象徴的だ!そしてコーリー・ホーキンスが出てて嬉しかったー!アダム・ドライバーは大変セクシーでした。
これは「過去のこと」ではない
今年のアカデミー賞で監督と脚色を担当したスパイク・リーが脚色賞を受賞した作品
社会派の作品だけれど、笑って楽しめるエンターテイメント作品だった
コロラドスプリングスの警察に勤務するロン(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、1979年当時、勢力を拡大させていたKKKに潜入捜査することを思いつく
しかし、黒人のロンが潜入できるはずもなく
白人の同僚フリップ(アダム・ドライバー)と組んで、電話はロン、実際に会うのはフリップという具合に、二人一組で潜入することに
彼らの潜入はうまくいき、KKKの実態に迫るのだが…
これは、アカデミー賞で作品賞を受賞した「グリーンブック」と対になっている作品
「グリーンブック」は白人側の視点で描かれているのに対して、こちらは黒人の視点で描かれている
この映画では、1970年代、南部のアメリカで、黒人たちがどんなに酷い目に遭っていたのかがとてもわかりやすく描かれている
正直、KKKの人たちのあまりの口の悪さに、聞いてて気分が悪くなるシーンがたくさんあった
しかし、それこそが真実なのだろうと思う
なぜなら、この映画を製作している彼らが、日頃から浴びているであろう言葉の数々だからだ
酷い言葉を吐いた人間は、時間が経てばその言葉を忘れてしまうけど
言われた方は、決して忘れないのだ
だから、もしも「グリーンブック」を観て、彼らの受けていた差別について、あまりピンと来なかった人は、この映画をセットにして観れば、腑に落ちることもいろいろあるだろうと思う
そして、この映画が素晴らしいと思ったのは、KKKがその当時行なっていたことを「過去のこと」として終わらせずに、現代にどうつながっているかを示しているところだ
KKKが合言葉に使っている「America is first 」はトランプ政権が掲げるスローガンだし
KKK幹部を護衛するハーレイ集団は、トランプ支持層の代表格なのだ
つまり、KKK は過去の出来事ではなく、現在も脈々と受け継がれていて、それが現在、トランプ政権を支えているのだ
スパイク・リーは、世の中が何も変わっていないどころか、彼らが再び勢力を拡大させようとしていることを危惧しているのだ
「グリーンブック」が作品賞を受賞したことにアメリカでは批判が噴出しているらしいが、その理由の一つが「アメリカの今を描けていない」ところにあるという
この「ブラック・クランズマン」はその批判に対する模範解答のような作品になっている
「グリーンブック」が作品賞を受賞したと聞いて、スパイク・リーは、会場から立ち去ろうとしたらしいが、今日、この映画を観て、その気持ちが分かった気がする
「グリーンブック」は、スパイク・リーからしたら、おとぎ話のような話なんだろう
その白人視点と、黒人視点の違いに、今のアメリカが見えるような気がする
有色人種とユダヤ人のことを人と思わないKKKのメンバーには、本当に辟易してしまうけれど
大事なことは、彼らのような人が本当に実在しているということ
そういう人たちをどうしたら減らすことができるのかを、私たちは本気で考えるべきだということだと思う
Spike Lee
人種差別というテーマを超えた映画。
KKKというカルト組織と、コロンビアカレッジの黒人学生集団との争いを中心として描かれているのだが、それを捜査するのは、黒人と白人の2人の警察官。明らかに、人種差別を中心のテーマに掲げています。しかし、人種差別を批判するのではなく、人種差別をめぐって争っている、2つの集団の愚かさをコメディテイストで描いている。つまりは、人種差別なんてもう超えていて、その次のステージに行こうじゃないかという、より大きなメッセージを感じました。
スパイク・リーといえば、時代の先駆者で、黒人文化を世に送り出す映画監督です。かなり大胆にフレーミングで表現したり、あまり飾らずにありのままを見せるのが特徴です。この作品にもその先駆者としての大胆さが見られました。特に黒人の集団とカルトの集団の描き方の対比。全く反対の方向に向かってマーチングしているように見えますが、ただ方向が逆なだけで、同じ道を歩いている。お互いに毛嫌いし反発しあっているが、やっていることはあまり変わらない。この表現が映画としては、とても新しく感じました。
今年のアカデミー賞の作品賞ノミネート作品を見てもわかりますが、過剰なまでの人種多様化のメッセージのこもった選考です。もちろん、残酷な歴史を見れば、その大切さは十分にわかりますが、人種多様化というのは、映画でいうと、なんのフィルターもなしに映画を平等に見られることが最終目標なんお出会って、一方が価値があるという見方自体がフィルターなのだと思います。それゆえ、今回のスパイクリーの作品は、黒人社会がまだまだ認識されていないのはわかるが、社会を世界をもっと大きな目で見て、人種差別なんか乗り越えて、もっと本質的な所、もっと本当に美しい所、もっと本当に面白いところをちゃんと見て行こうぜ、というメッセージが強く込められていた気がします。
それ以上に、スパイクリーの作品には嘘があんまり感じられない。この作品も、実際に起きた事件を題材にした作品ですが、コメディーも入ったドラマタイズされていて、ストーリーは完全にフィクションなのもわかります。しかし、ストーリーの衣になっている、役者たちの演技やその周りの環境がとても自然で嘘を感じない。だからこそ、序盤は笑えながらも、中盤から後半にかけて、表に出てくるテーマを真剣に考えることができる。
だから、長年を通して先駆者的な作品を作ることができるのだろう。
プロデューサー・ジョーダン・ピール
プロデューサーにジョーダン・ピール。この人は90回アカデミー・脚本賞を獲った方でその作品のコメントとして、「自分の経験による作品。」とか「自伝的ではない。」とか賞レースに作品がのぼると「これはドキュメントだ。」などころころと発言を変え、自分をいいように見せるある意味天才の方が、プロデュースしているので、コメディー色も出せたのかもしれないが、黒人の顔を大写しにするなど延々と見せるのは、鼻につくし、やりすぎな演出が散見する。あたかも黒人が世界最高に美しいとでも言いたいようである。
カンヌでのスタンディングオベーションのほか批評家からも視聴者からも支持を受けている本作。☆1なんて考えられないとお思いの方も多いと思う。スパイク・リーの映画は政治色が強すぎて、斜に構えて観てしまう。どうせ嘘っぱちな映画に仕上げていると先に見る前から思ってしまう自分がいる。個人的には、にこりともできないコメディ色のある実録ものと見てしまい、この2時間を超える映画の途中で寝てしまうほど面白くはなかった。最後にドキュメント場面をもってきたり、KKKの幹部をおちょくったりするなどやりすぎなところがある。
映画の冒頭に出てくる一場面でオスカー受賞映画"風と共に去りぬ"の印象に残る場面が出てくるが、この映画マーガレット・ミッチェルの小説を映画化したものだが、主人公のキャラが変えられた映画でそれが、冒頭にも出てくるが、スパイク・リーがこの小説の良い場面を知っていてわざと歪曲しているところに個人的に怒りを覚える。映画「風と共に去りぬ」は、原作をわざと改変されたハリウッド映画なのである。まぁ~ハリウッドだから.....。
ブラックスプロイテーション映画へのリスペクトが滲んだソウルフルな力作
コロラドスプリングス初の黒人警官ロンの配属先は資料室。堪りかねたロンは潜入捜査官になることを決意、KKKが出した構成員募集の新聞広告を見つけてとっさに電話、構成員になりたいと志願する。同僚の白人刑事フリップと2人1役でレイシストに成りすましてまんまとKKKに潜入するが・・・。
恐らくは全編フィルム撮影、70年代当時の空気感を赤茶けてざらついた映像で再現している点に加えて本作が抜きんでているのは当時の黒人文化、特にブラックスプロイテーション映画へのリスペクトが色濃く滲んでいるところ。『黒帯ドラゴン』オマージュのチラ見せから、『黒いジャガー』や『フォクシー・ブラウン』といった作品について延々と話し続けるデートシーン等の前振りを積み重ねてからのクライマックスはポリスアクションとしても一級の仕上がり。スパイク・リー作品なのでそこから先に提示される圧倒的なメッセージも強烈。『デトロイト』、『ペンタゴン・ペーパーズ』、『シークレット・マン』といった社会派映画と通底する、当時の情景を丁寧かつエモーショナルに再現することで現在の米国が抱える問題への批判を鮮烈に表現するソウルフルな力作でした。
シリアスとコメディのサンドイッチ
若干ネタバレ注意
鑑賞前はKKKを取り扱うシリアスドラマだと考えていたが(wikiにも犯罪映画との記述がある)、本作は冒頭に南北戦争時の映像と最後にトランプ大統領等のメッセージを残して、本編はブラックジョークが多く出るコメディ映画と言っていい。
スパイク・リー作品は初鑑賞になるが、現代的な背景の写し方やカメラ割りで、コメディ作品といっても男女の恋愛を写したシーンは美しいサウンドトラックとともに描かれていた。
エンターテイメントながらも人種差別の風刺的な作品故にジョン・ディヴィッド・ワシントンがキャスティングされたのかもしれない。
本作はワシントン主体に描かれているが、アダムドライバーこそコメディの中でのシリアスな演技は主張が薄いながらも重要な役を担って存在感があった。
風刺的なブラックコメディ映画として、当時の黒人民主主義運動等のブラックジョークの知識があり、理解できれば楽しめるだろう
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