「「誰も知らない」の上を行く当人の痛烈な叫び「生んだ親を訴える」レバノン映画」存在のない子供たち 個人的下書きさんの映画レビュー(感想・評価)
「誰も知らない」の上を行く当人の痛烈な叫び「生んだ親を訴える」レバノン映画
柳楽優弥じゃないけど、ゼイン役の少年が魅せる。年齢不相応な小柄な体格に反比例する頭の回転の良さとサバイバル能力が環境によるものだと見せつけてくる。 食えないから成長しない、でも弱ければここでは生きていけない。 ラーメン、ラーメンいうのが袋麵をそのまま齧ることだとは。 オピオイド鎮痛薬トラマドール、ゼイン役の少年が魅せる。年齢不相応な小柄な体格に反比例する頭の回転の良さとサバイバル能力が環境によるものだと見せつけてくる。 食えないから成長しない、でも弱ければここでは生きていけない。 ラーメン、ラーメンいうのが袋麵をそのまま齧ることだとは。 オピオイド鎮痛薬トラマドールはドラッグ代わり。 水溶液にして洗濯物に含ませて密輸とは 舞台設定についての説明が無い(ここがどこかよくわからないしレバノンの知識が無さすぎたので)ので公式サイトをじっくり読んでから観ることをおススメ。 レバノンの女性監督(弁護士役で出演) 原題は『Capharnaüm(カペナウム)』アラビア語でナフーム村。フランス語では新約聖書のエピソードから転じて、混沌・修羅場の意味合いで使われるとのこと。 役者ではなく似た境遇の人間を街でスカウト、3年間のリサーチ期間を経て、セットは最小限にしx撮影に6ヵ月、収録テープが520時間にも及んだという。ここまでいくともういっそドキュメンタリーの方がいい(いいという表現は正しくないかもしれないが)のにと思うが、キャストが皆魅力的なのでやはり演出の妙があるのだとも思う。 ゼイン役の子は家族そろってノルウェーへの第三国定住が承認され移住したとの事。 日本でもよくぐれた子供が毒親に「生んでくれなんて頼んでねぇよ」とか「何でオレ(ワタシ)を生んだんだよっ!」なんて言うシーンがあるが、こっちは更に切実。 日本にも戸籍のない人が1万人以上いるとか。しかもこの数字もっと多いかもしれない。 レバノンとシリアの関係性、エチオピア難民がレバノンに来る理由等分からなかった部分を補完したい。 映画では明確に難民ということはいっていなかった。とにかく身分を証明するものを持たない者たち。 スラム街(なのか?国自体がこんな感じ?)を真上から撮影するオープニング、いつもは摩天楼とか都会を映すよくある手法が場所が違うだけで・・・ 戦争ごっこの手作り銃がのきなみ拳銃ではなく自動小銃なのが切実 人身売買 幼児虐待 児童虐待 イスラム教 キリスト教 不法就労 裁判 TV報道