「この作品には撮る必然性がある」バハールの涙 エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
この作品には撮る必然性がある
「ラッカは静かに虐殺されている」「ラジオ・コバニ」に続く自主企画「シリア発見」の第3弾。今作は完全なフィクション。これらの作品を観るにつれ、シリア内戦、アサド政権、IS(イスラム国)などについてわかった気になるから逆にこわい。
主人公のバハールはクルド人の女性武装部隊の隊長。アサド政権やISの暴挙に触れたフランス人の女性ジャーナリストが彼女を追う。バハールの回想を通してISによる理不尽な殺戮、暴行、人身売買、男の子たちの洗脳(戦闘員の養成)などを知ることとなる。
女性たちがこれほど大きなものを背負って戦っていたとは…
もうめちゃ勉強になるし、適度にエンターテイメントでもあり、全編緊張しながら観た。文字通りの傑作であり、今年のベストテン候補に一番乗りだ。
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