劇場公開日 2019年2月22日

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「2回観に行ってしまう魔力ある映画」翔んで埼玉 2子5孫さんの映画レビュー(感想・評価)

5.02回観に行ってしまう魔力ある映画

2019年2月25日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

萌える

この映画には不思議な魔力があった。
昨日、再度観賞のため映画館へ。
公開早々に観た1度目の時は、「ナンセンスギャグで始終腹をかかえて大笑い」を期待しすぎていたため肩透かし感があった。
ただ、充分楽しめた映画だったので星3つ半をつけた。
その後、なぜか再度観賞したくなってきた。
観賞後にジワジワやってくる「もう1回映画館で観たい」「あとを引く」が翔んで埼玉でやってくるとは。
流行に流されない自分なので、世間で騒がれた映画だからではなく何かがあるんだろうなと確認したい気持ちもあり再度観賞。

結果、
ナンセンスだけどお祭りのように楽しくやりきってる感、そして本当は奥が深い心に刺さる映画と分かった。
再度観賞したくなった理由が解けた。

構成もしっかりしている。
キャストもいい、演技もやりきっている。(1回目には二階堂ふみちゃんに辛めコメントしたが、百美ちゃん役よかったです。何を見てたんでしょ自分。)
衣装もデフォルメ感に嬉しくなってしまう。
GACKTは元よりだが、京本政樹の埼玉デューク。
時代劇感満載衣装なのに、はまってる。

セリフも笑いあり、刺さりあり。

百美ちゃんが揺れる心で「所沢」を言えなくて「と、と、と、と、と」となるところ。
東京への通行手形、埼玉県人にはそこらへんの草を食わせれば病気も治る、埼玉県は医者じゃなく祈祷師、シラコバト、「さ」のマーク、東京と神奈川にいいとこ取りされた武蔵の残りカス扱い、さいたまんぞうの挿入歌、エンドロール歌、その他盛りだくさん。

なかでもグッと胸に刺さったセリフ。
埼玉県人役の加藤諒が、「馬鹿にされても気にしないふりしてきたけど、本当は馬鹿にされるのは嫌だ!悔しいよ!」

理不尽に下に見られる悔しさは劇中の埼玉県人だけではなく、現実でも山ほどある。
それに対して、悔しいこと、おかしいこと、怒っていいことなんだと改めて気づかせて貰えた。
怒りを表現しても差別は変わらないかもしれないが、傷ついていないふりをして自分を誤魔化したら自分が可哀想すぎる。
せめて自分のことぐらい自分で守らなきゃ自分に失礼。
翔んで埼玉。
観賞してよかった。
おすすめします。

2子5孫