「限りある命を精一杯に生きる」愛唄 約束のナクヒト 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
限りある命を精一杯に生きる
清原果那と横浜流星を観る映画でした。
2019年1月公開作ですから2人とも若い!!
男のかたには果那ちゃんの初々しさを!!
(まだ16歳だったかも)
女の人(オバサン含め)には流星くん。
流星くんなら『きみの瞳が問いかけている』のボクサーが忘れられない。
細マッチョの影のある役。
流星は寡黙な心の内を言葉に出来ない一途な男の役が似合います。
果那ちゃん出演作の『護られなかった者たち』
日本アカデミー賞最優秀助演女優賞に輝きました。
並み居るベテラン女優さんと互角以上に競り合い最優秀を獲得も納得でした。
受賞スピーチの落ち着き・・・頭のいい度胸の座った若き大物ですね。
難役を堂々と演じて可愛いだけじゃないのを印象づけた。
この映画『愛唄 約束のナクヒト』は『キセキ あの日のソビト』に続く
「GR eeee N」の映画第2弾で、脚本と音楽全般を担当した「GR eeeeN」の、
メンバーが実際に体験した出来事を基にしている。
『きみの瞳・・・』ほどには泣けなかった。
『護られなかった者たち』ほどには胸にズシーンと来なかったけれど、
好感の持てる真面目な作品でした。
就職早々に癌のステージ4で余命3ヶ月を宣告されるトオル(横浜流星)と、
病院で偶然知り合った伊藤凪(清原果那)のラブストーリー。
ラブストーリーという陳腐なカテゴリーに入れずに、限られた生を精一杯に輝かせる
トオルと凪の3ヶ月を描くヒューマンストーリー。
余命宣告されショックを受け夜の街を彷徨うトオル。
落ちていた文庫本を拾う。
栞の挟んであったページをふと読むと、その詩集「k」は、ズシーンと心に響き
いつか涙が止まらないトオル。
それが伊藤凪の詩集「k」との出会いだった。
トオルが病院で知り合った伊藤凪が詩集の作者と知る。
同じく余命わずかなトオルと凪。
そしてトオルは凪の望みを叶える夢叶え人になっていく。
一度も学校へ通ったことのない凪に、女子高生の制服をプレゼントして
高校に侵入したシーンは2人とも幸せそうに輝いていた。
凪が黒板に書いた数式。
i=私
y=あなた
i≠yは、iとyは無限大の可能性があ。
凪にもトオルにも余命はわずかでも、精一杯生きればその生は無限の可能性。
【夜明けの海を凪に見せるトオル】
2人の未来は限りなく哀しいけれど、
余韻は悪くなかった・・・です。