ビリーブ 未来への大逆転のレビュー・感想・評価
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『RGB』の復習 (×RGB ○RBG)
形式的な話
二本立て二本目。 男女平等。こんな当たり前のことがそうでない時代が...
描かれるのは家族の絆
RBG様
本当の「男女平等」裁判で世界を変えたRBG
RBGを見てからの観賞。
50年前のアメリカで、史上初の「男女平等」裁判に挑んだ女性弁護士ルース・ベイダー・ギンズバーグの実話を描いたドラマ仕立てのストーリー。
ルースの男女平等の思想は、男女が同権であるべきという信念に基づいている。
女性に対する差別(女性は仕事を選べない、クレジットカードを作れない等)だけでなく、男性に対する差別(専業主夫になれない等)も重視し、本当の男女平等を問いただしていく。
頭の固い男性判事の目を覚まさせるため、その当時100%勝ち目がないと言われた裁判に挑み、世界を変えた!
優秀な弁護士である夫のマーティンが、寄り添い支えとなり、良き夫、良きパートナー、そして良き子供の父となり、ルースにとって重要な存在であったことも必見。
ドキュメンタリー映画「RBG」を見てからの観賞で、一層の感動とルースと夫マーティンの素晴らしさがより深く伝わるので、RBGもお勧めです。
目配りのきいた良い演出
差別と戦った女性とその家族への敬意が溢れる。
『アラバマ物語』を議論する家族なんて・・・
そういや、自分ちでも冤罪について語り合ったことがありました(すみません、偽証罪です)。なんてことを考えながら『アラバマ物語』について思い出そうとしていたのですが、そのうち裁判所の向かって左の判事がグレゴリー・ペックに見えてしょうがなかった。いや、その前に夫が生存率5%の精巣ガンを克服したことに感動してしまい、その先、ちょっと記憶障害が起こってしまいました(汗)。
弁護士の夢を半ば諦めて大学教授になったRBGことルース・ベイダー・ギンズバーグ(フェリシティ・ジョーンズ)。独身男性モリッツが母親の介護のためにかかった費用が、“男”であるために控除されなかったという裁判の記録を読んで、世の中を変える裁判になると確信して、自ら弁護を買って出るのだった。
女性のための権利を勝ち取るストーリーだと思っていたのに、まさか男性に性差別があるという税法を取っ掛かりとしていた裁判だった。この展開の意外性の方が印象に残るが、以前にも女性の権利をキャシー・ベイツ演ずるドロシー・ケニオンが訴えていたという事実も面白い。ベイツといえば、いまだに『ミザリー』で演じたキャラが忘れられない。この鬼気迫る彼女の喋りでも裁判に負けたんだと思うと、勝ち目がない・・・
報酬なんて無いに等しい、そんな勝ち目のない裁判を起こしてどうなるんだ?などと、感じながらも、歴史は、そして法律は世の中の空気によって変わっていくんだという言葉が痛烈に響いてくる。性差別よりも黒人差別の方が先に撤廃されているなんてのもアメリカらしい史実なのだ。
ただし、女性の権利獲得は歴史的にみても当然のことであるし、誰かが突破口を開かなくてはならなかったこと。国連が主導的にグローバルな闘いが行われて、世界各国それぞれ違った事情があるものの、徐々に偏見は取り除かれている。女性参政権獲得なんてのもまだ新しい歴史の一つだ。
ただ、この映画を観て爽快な気分になったり喜んだりしているだけでは価値がない。今、日本の政治家たちを見ていると、なんちゃら会議だとかアベちゃんだとかが“美しい国ニッポン”を求めて明治の世界に戻そうという動きがあったりする。その根底となる大日本帝国憲法とか家父長制度なんてのが復活すると、当然女子の権利ははく奪されるだろうし、普通選挙なんてのも昔に戻されるかもしれない。女性は子どもを産む機械としか思ってない“美しい国ニッポン”という発想。未来への大逆転はあるのだろうか・・・
良作
こういった類の作品は、全体の構成などというよりは、終わった後にどれだけ考えさせてくれるのか、というところが良作か否かの分かれ目ではないかと感じる。
彼女たちのような先人たちが開いてきた道を歩かせてもらっていると思うと背筋がピンと伸びる。
反面、教授たち、判事たちの意見から当時の雰囲気は、深層でどう思っているかは測れなかったが、女性蔑視というよりは単なる区別であり、それが”自然の法則”であること考えていたことがよく分かった。
差別をする人は差別を自認していない。
行くつく先はここなのだと、あらゆる差別に関する作品を見るといつもそう思う。
当時の教授たちに変えてよかったでしょ?と胸を張れる時期に今はなっていないが、その時代を次に作るのは誰なのか。
骨太でドラマチック
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