ビリーブ 未来への大逆転のレビュー・感想・評価
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いかにしてかのギンズバーグが法廷に立つことができたか
優秀で真面目なのに女性というだけで、弁護士事務所に雇ってもらえなかった彼女がどのように女性差別の撤廃に挑んだかを描いたはなし。
結論としては、家族の存在だったんですね。
優しい夫に支えられ、愛する我が子の未来のために、そして全人類のために。
あるいは過去の自分のため、自分と同じ道を歩む若者のためかもしれないね。
彼女がいなければ、歴史はあと10年は後退していたんじゃなかな。
100年分の歴史を覆したんだもんね。
ラストシーンで写されるように、未だに現役でリベラル派として庶民の味方でいてくれる。
それと共に、この革命は今でも続いてることが分かるよね。
未だに女性運動が起こるくらいには、まだ差別は残っているのだから。
この映画に出てきた数々の差別。
当時の裁判官とか酷かったんだね。恥を知れと言いたい。
ギンズバーグは男性たち以上の能力があって、認められていったのだろうけど、同等の女性やそれ以下の女性だったら…って考えるとぞっとするよ。
アーミー・ハマー
タイトルなし
そういうことか!
一言「なるほどなあ」。
◎よかった点◎
・性差別問題というと、女性云々なのが。
今回は「親の介護をする“男性”が、税控除を受けられないのはおかしい」。
その着眼点が、目から鱗。そしてこの問題も「女性だけに控除が認められているのは、女性を家に縛っている」。
むむむ、そうつながるのか。
・「勉強も家庭も絶対諦めない」。その心意気を夫(同じ弁護士)も子供も。
理解して支え合っていく姿が随所に出てきて、頼もしい。
・肝心の控訴裁判シーンは、残り1/4だったけど。
それまでの過程をみているからこそ、盛り上がる。
声高らかに訴えるのではなく、判事に切々と語る姿。ジーン。
・裁判は大抵、過去の判例をもとに審理するもの。
しかし主人公が「法律が時代に遅れないように」と導く話。
だよねだよね!と、膝を打ちました。
△いまいちな点△
・登場人物が数名、「主人公とどこで繋がってる?」とちょっとわからない所。
ま、あまり気にしなくてよかったけど。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
(「女性という言葉は憲法にない」という判事に対して)
「(憲法には)自由という言葉もない」by主人公。
ラストの本人登場は、めっちゃカッコよかった!
ルース・ベイダー・ギンズバーグ
ハーバード・ロースクールに入学したRBG(フェリシティ・ジョーンズ)、性差別に耐えながら、夫の協力もあって法曹資格を取るが、どんなに成績優秀でもどの事務所も採用してくれず、大学教授となる。
そして性差別の訴訟を手掛けるようになり、最高裁で多くの勝利を得て、アメリカの性差別撤廃に尽力する。
このような人物が登場してくるのがアメリカの底力かな。
『RGB』の復習 (×RGB ○RBG)
形式的な話
二本立て二本目。 男女平等。こんな当たり前のことがそうでない時代が...
描かれるのは家族の絆
二人三脚、夫の鏡
クライマックスの4分間のスピーチ、なぜ勝訴出来たのか悩みました。
シビアな税法であること、原告が男性であること、親の介護は子の務め等はアドバンテージです(拾い出した夫君の手柄)、判例主義の法廷で過去からの呪縛ではなく時代への適応こそが立憲主旨と再認識させること・・・(法学者で女性、ルースならではの視点)等でしょうか。
「ドリーム」も観ていたので時代背景は分かりましたが法律用語や文化的コンテキストなどを字数の限られた翻訳字幕からくみ取るのは困難です。訴訟趣意書をタイプしたアシスタントがSEXの頻出に嫌悪しGenderに変えたらと進言します、タイトルの「On the Basis of Sex」は法律用語です。(日本人は入国カードのSEX欄にsometimeと書くというケーシー高峰さんの笑い話を思い出しました)
合衆国憲法(United States Constitution)も正確には修正条項を含めますのでAmendmentが付きます。判事が「憲法に勤労女性(Working Woman)という言葉は無いが・・」と言っているのは修正前の原憲法です、だから「自由(Freedom)もなかったわ」と返す意味が出てきます、つまり加筆することで成り立ってきたことへの強調です、問いかけは爆弾での脅迫にも動じなかった民権擁護派ドリス判事(Gary Werntz:監督ミミ・レダーの夫が演じています)からの大きな助け舟でしょう。
ルースが娘のジェーンと言い争う「アラバマ物語」(米国で900万部のベストセラー小説)のくだりは象徴的です、法の不条理、倫理の板挟みが争点ですがどちらも一理あります、そっと娘のなだめ役に徹するパパのなんと素敵なことでしょう、短いエピソードですが後にジェーンも母と同じ法律家になった背景が伝わります。街中でセクハラに幻滅する母に「無視しているだけじゃダメ行動しなくちゃ」と背中を押します。これはアラバマ物語の著者ハーパー・リーの名言(Real courage is when you know you’re licked before you begin, but you begin anyway.行動する前から叩かれてしまうこともあるけれどそれでも行動するのがほんとうの勇気です)に多くの子供たちが影響を受けたのでしょう。
ユダヤ家系は迫害と流浪の歴史から持ち運べない財産より知性、子供の教育に力を注ぐようです。
ルース本人は性差別について「何も特別なことでなく、いま踏んでいる足をどけてほしいだけ」と言っています。医大入試の性差別や上野千鶴子さんの東大入学式でのスピーチなど話題になっている今の状況をみるにつけ根の深さを感じます。
ミミ・レダー監督はナタリー・ポートマンを使いたかったようですがフェリシティ・ジョーンズもオックスフォード出の知性派女優ですから要は好みでしょう。興業的には厳しいようですがハリウッドは社会派ドラマ製作は映画人の良心との気概からでしょうか、力作が多い気がします。
RBG様
本当の「男女平等」裁判で世界を変えたRBG
RBGを見てからの観賞。
50年前のアメリカで、史上初の「男女平等」裁判に挑んだ女性弁護士ルース・ベイダー・ギンズバーグの実話を描いたドラマ仕立てのストーリー。
ルースの男女平等の思想は、男女が同権であるべきという信念に基づいている。
女性に対する差別(女性は仕事を選べない、クレジットカードを作れない等)だけでなく、男性に対する差別(専業主夫になれない等)も重視し、本当の男女平等を問いただしていく。
頭の固い男性判事の目を覚まさせるため、その当時100%勝ち目がないと言われた裁判に挑み、世界を変えた!
優秀な弁護士である夫のマーティンが、寄り添い支えとなり、良き夫、良きパートナー、そして良き子供の父となり、ルースにとって重要な存在であったことも必見。
ドキュメンタリー映画「RBG」を見てからの観賞で、一層の感動とルースと夫マーティンの素晴らしさがより深く伝わるので、RBGもお勧めです。
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