「「当たり前」のことに疑問を持つことの大切さ」ビリーブ 未来への大逆転 とえさんの映画レビュー(感想・評価)
「当たり前」のことに疑問を持つことの大切さ
これは素晴らしい映画だった〜
後に、最高裁判事を務めるルース・ギンズバーグが男女同権を求めて戦った実話を映画化
今朝、テレビを観ていたら「はとバスのバスガイドに初めて男性が採用された」という話題がニュースになっていた
これまで、男性のバスガイドがいなかったことがとても意外だったけど、
それは、これまで私たちたちが「バスガイドは女性の仕事だ」と勝手に思い込んでいたということでもある
さすがに日本でも、現在の法律上では男女同権になっているけれど、
そういう細かい性差は未だにいろんな職業で見受けられる
この映画のルース・ギンズバーグは、1970年代に法律上のそういう性差の一つ一つに疑問を持ち
それが「法律違反である」と国を相手に訴えた弁護士だ
この映画では、ルースが国を相手に訴えてるまでの生い立ちと、訴えることになったきっかけを描いている
先程のはとバスの話に戻ると、これまでも、バスガイドに男性の希望者がいたそうだが、採用されなかったらしい
ルースは、それを1970年代に既に「それは性差別であり、間違っている」と言って訴えたのだ
恐らく、当時の日本でそれを訴えれば「バスガイドには女性がいいに決まってる」と誰もが思ったはずだし、訴訟にもならなかっただろう
それは、アメリカでも同じで、ルースは、法曹界の大物たちから鼻で笑われていた
そこの「当たり前」と思われていたことに疑問を持ち、実際に行動したから、彼女は素晴らしいのだ
その上で、周囲からのプレッシャーを恐れず、意思を変えずに立ち向かって行ったからこそ、後に最高裁判事にまでなる弁護士になったのだろう
そんな彼女から、道を切り開く勇気と、力強さをもらった作品だった
そして、また、そんなルースを演じたフェリシティ・ジョーンズが素晴らしかった
彼女はいつも、芯が強くて賢い女性を演じているけれど、今回も、そんな彼女の良さが存分に生かされている作品だった
#metoo運動 以来、女性が強い映画が積極的に作られるようになって、良い時代が来たなぁと思う