「Nor does the word ‘freedom,’ your honor. ノートリアスR.B.G.」ビリーブ 未来への大逆転 アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
Nor does the word ‘freedom,’ your honor. ノートリアスR.B.G.
アメリカ合衆国最高裁判所の判事ルース・ベイダー・ギンズバーグは「ノートリアスR.B.G.」というニックネームがあるらしいです。もちろんレジェンド・ラッパー「ノートリアスB.I.G.」をもじった物なのですが、本人(86歳!)も意外とこのニックネームを気に入ってるとか。因みにnotorious (ノートリアス)は「(通例悪い意味で)有名な,悪名高い」という意味とのこと。その年齢で、さらに最高裁判事という役職でもアメリカのポップ・アイコンになってるって流石です。
そんなルース・ベイダー・ギンズバーグ(RBG)の若かりし頃を描いた作品です。いやー、メッチャ面白かったです。正直全然知らなかったんですけどね、RBGの事は。前に「辞めるとトランプ大統領が自分に有利な人選をするので辞められない」という最高裁判事のおばあちゃんがいることはニュースで読んだ記憶があるのですが、恥ずかしながら本作とは全然結び付いていませんでした。でも、変な知識がなくって逆にまっさらな気持ちで観れて良かったのかも。
今でも大学入試で女性を落としてたとか当たり前のように行われてて、差別ってなくならないなぁっと思うニュースが流れたりするのですが、今よりもっともっと差別が酷かった時代に平等を勝ち取る為に戦ったRBGの物語。
慣習に立ち向かうのってホントに大変だと思うんですよね。だってそれをやってる側におかしいっていう意識がないんですから。それが当たり前なんで差別してるとか微塵も思ってないんでしょう。ただそんな「当たり前」に疑問を持って、裁判という場で立ち向かうRBGに胸を揺さぶられました。もう最後の裁判のシーンの演説には心の中で拍手喝采でしたよ!
そんなRBG をフェリシティ・ジョーンズが熱演しています。キリッとした姿がカッコいい!信じた事をやり抜く強さも娘の姿から学んだりする柔軟性も見習いたい所です。そして夫役のアーミー・ハマーがまたいい!理解力あって知的でいいお父さんでもあるって素晴らし過ぎるでしょ!
エンディング・テーマのKESHA が歌う「Here comes the change」にもグッと来ました。っていうか、この歌で泣きそうになった。歌詞が映画ともマッチしてて凄い良かったんですよ。KESHA っておバカなパリピっぽく世に出てきたんですけど、近年そこから抜け出して自分の歌いたい曲を歌うようになって好感が持てます。「The GREATEST SHOW MAN」の時の「This is me」もジンと来ましたけど今回の曲も良かったですね。
正直差別ってなかなか無くならない問題だと思うんですよね。特に自分に中身がない人間程、何かにつけて差別しとかないと自分の優位性が無くなってしまうんで。男だからとか、年上だからとか、ホントにくだらない理由でマウント取りたがる。でも、そんなくだらない人間に負けて声を上げる勇気をなくしちゃダメなんだって改めて思いました。RBG だって最初は怖かったはずですしね。周りの圧力や偏見に負けそうな人は本作を観れば、ちょっと頑張ろう!って気持ちになれるのではないでしょうか?
差別や古い慣習に負けるな!頑張ろう!
再観賞
2020/9/22
ギンズバーグの訃報を受けて。
時代に負けず、差別に負けず、戦ったあなたはとてもカッコいい。
心よりご冥福をお祈りします。
CBさん、コメントありがとうございました。
日本ではそこまで大きなニュースになっていなさそうですが、R.B.G.がお亡くなりになってアメリカではまた1つの転換期を迎えそうです。 スゴい影響力のあった方なんだなって改めて思いました。
ちゃとぴさん、コメントありがとうございます。
映画は法律用語がバンバン出てきてちょっと大変だったりもしますが、観た後はスッキリしますよ!
楽しんで来てください(^^)