「人を動かす説得力とは?」ビリーブ 未来への大逆転 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
人を動かす説得力とは?
『説得力』
根拠のない個人的な感覚による偏見かもしれませんが、説得というと日本では、情に訴えて相手方の気持ちや判断を変えてもらう場合が多いと思います。だから話を聞いた側も、「気持ちは分かるが、、、」と話の内容や論拠よりも、やはり情緒的な態度や言葉で返すことになる。
また、論理的で根拠のある説明ができる人を、頭でっかちで理屈っぽい、と決めつける人も決して少なくないような気がします。そしてそういう決めつけをする人に限って妙にプライドが高く、相手を認めることを自分の敗北のように勘違いし、頭からはねつけることすら珍しくありません。
そして、本作に出てくる判事の人たちも男性としての旧弊や慣習に縛られた、いかにも頑固なひとたちのように見えましたが、一方で訴えの論理性や時代の変化を認める度量は持っていたということになります。何が彼らを動かしたのか?
古代ギリシャ・ローマの時代から有名なリーダーや哲学者の言葉を記録、そしてその説得力が時代を作ってきた歴史を学んできた欧米の法曹界の人たちは(たぶん現代でも法科の一般教養で習得してると思います)、それを学んだプライドがあるからこそ、判決の歴史的な意義を認識した時に、変わらないことよりも変わることを選択できたのではないでしょうか。
勿論、訴えを起こしたフェリシティ・ジョーンズ演ずる弁護士自身が、過去100年の判例を誰よりも学習・研究したからこそ、歴史的意義のある判決となることが強い説得力として機能し、男性社会に風穴をあけることが出来たのだと思います。
逆説的なことをいうと、歴史から何も学ばない政治家が国のリーダーになった時、過去の戦争の過ちについて周囲がいかに説得しようと、歴史的な意義を理解できないまま、再び誤った選択をすることも起こり得る、ということになります。
ご無沙汰してます。
確かにどんな妊娠の仕方であれ、中絶費用は女性負担ですよね。政治に女性の視点がないと何も変わらないと思います。日本は男性視点の女性しか上に行くことができませんし、情けないです。カリスマRBGは亡くなられましたが、世界の女性は変わって来ていると思ってます。中絶費用の議論も今後課題にあがるのでは?と思います。
9月18日、ギンズバーグ判事が亡くなりました。
謹んでご冥福をお祈りします。
大統領選挙で、トランプさんに有利になるという見方が多いようです。
なんだか心配です。