「悲しくて、どうしようもなく切ない。」ジュディ 虹の彼方に naomiさんの映画レビュー(感想・評価)
悲しくて、どうしようもなく切ない。
ジュディ・ガーランドといえば、「オズの魔法使い」
ドロシー役で歌う「Over The Rainbow」
子供の頃から大好きだった。
その他に出演している映画でも、歌に魅了された。
だから、その後にテレビで観た、ジュディ・ガーランド物語、life with judy garland me and my shadows、作品の素晴らしさよりも、ジュディ・ガーランドの人生が余りにも辛く、受け入れ難い出来事に、涙が止まらなかった。
母親が、映画会社が、取り巻く人達が、酷い。そうではない人達も助けることが出来ず、愛する子供達との関係、自分自身が儘ならない人生。
そんな人生を歩んで来たジュディ・ガーランドの晩年、47歳で亡くなる前を、レネー・ゼルウィガーが演じる。辛く苦しく悲しい筈だけれど、ステージで歌う姿が見たくて、公開当時に映画館で観るつもりでいたが、自分自身の生活が儘ならなくなり、1年後位にDVD鑑賞をした記憶。
そして、再度鑑賞しました。
オズの魔法使いの大ヒットからスタートして活躍、結婚や出産、子供達との生活、晩年の現状は借金があり日々の生活も苦しい状況。
思えば、常に辛く苦しい生活だっただろうし、輝かしい時も長く続かず、薬に頼り身も心もボロボロに、それでも辞められない。
精神状態は不安定で、日常生活に支障をきたす程、既に自分も周りもどうすることも出来ない。
どうしても涙が溢れてしまう場面。
子供達に対してユーモアを見せるクローゼットでの姿。
熱心なファンの二人と一緒に過ごす時間、かける言葉の優しさ。
その二人が客席で歌い出す最後のステージでの熱唱。
レネー・ゼルウィガーだよねと思いが浮かぶほど、ジュディ・ガーランドを思い起こさせる。
この映画がイギリスを舞台に、現地で撮影されたことは、感慨深いです。