劇場公開日 2020年3月6日

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「俳優と役柄の人生が重なった傑作」ジュディ 虹の彼方に 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)

3.5俳優と役柄の人生が重なった傑作

2020年9月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

よく俳優さんが役が入って抜けないと言ってたりするが、
素人の自分には、そんな事あるか?って
感じで聞いてたけど、
まさにこれはレニーとジュディの人生が重なって、
最近のレニーは整形疑惑やらで昔の人ってイメージだったのが、この作品で再び脚光を浴びるぞ!と言う気持ちと
ロンドン公演を成功させるぞ!と言うジュディが重なって
凄い作品になったように思う。
むしろ整形した事が功を奏してるようにすら思えて、
全くレニーには見えず、これが本物のジュディですと言われ
たら、ああそうなんだって感じで、役柄が乗り移ってるような気がした。
スゴいだけじゃなくて、怖いくらい。
俳優って恐ろしいなと思いました。

オズの魔法使といえば、子供の頃クリスマスに毎年やってた
気がするけど、あの子が!って感じで、
この業界で生きて来て利用されて壊されたはずなのに、
このステージでしか生きられないジュディに、
同情、哀愁だけじゃなく凄みも感じた。
成功させようと言う気持ちとは裏腹に酒やトラブルで
失敗してしまう超人ではない姿も、
戦う舞台は違うけど共感出来た。
LGBTや黒人にも優しい姿に
ジュディの本来の温かい人間性を感じました。

奥嶋ひろまさ