「ラストの「虹の彼方に」で涙腺が決壊した。」ジュディ 虹の彼方に ぐちたさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストの「虹の彼方に」で涙腺が決壊した。
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子供のころから働き続けてきた。
遊ぶことも恋をすることも大人たちにがまんさせられてきた。
十分眠ることも許されずに働き、睡眠時間のかわりに大人が与えたのは覚醒剤であろう薬だった。
働き続けてもお金は残らず、住む家もなかった。
結婚と離婚を繰り返しても、男は誰も頼りにならなかった。
子供の親権も元夫にとられた。
47年の人生の晩年に近い時期、ロンドンでのステージは成功するかに思えたが、しかし酒と薬で舞台に遅刻し、舞台に立ってもパフォーマンスは安定しなかった。
そんな陰鬱な人生であるが、しかし、毎日コツコツ生きていくしかないと歌う。
そして、ラストの「オーバー・ザ・レインボー(虹の彼方に)」は、まわりの大人たち、男たちに破滅に導かれた女性の絶唱である。「オーバー・ザ・レインボー」が来るんだろうなと予想していても泣いてしまう。さらに、歌えなくなったジュディ・ガーランドを観客が「オーバー・ザ・レインボー」の大合唱で支える。多かれ少なかれトラブルを抱える大人の涙腺は決壊するだろう(決壊した)。
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