「スターだから闇に落ち、スターだから救われる。」ジュディ 虹の彼方に YKさんの映画レビュー(感想・評価)
スターだから闇に落ち、スターだから救われる。
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ジュディ・ガーランドの伝記映画ときいていたので、もっと彼女の華々しい成功も描かれるのかと思ったら…。最初から最後まで、けっこう暗いです。レニー・ゼルヴィガー演じるジュディは見るからにボロボロ。華やかだったはずの子役時代の回想シーンも、過酷な労働環境や、周囲の大人から強いプレッシャーを受けていたことが色濃く描かれる。
だから全編にわたって、ジュディはかなり痛々しい。お酒や薬に逃げる姿、子どもの親権を求めてわめく姿、年下の恋人にのめり込む姿、ぜんぶつらい。
でも、ステージに立つと、別人のように輝く。ああこれがスターなんだ、と思いました。
ラストのステージは特に美しい。
彼女のファンの代表であるゲイのカップルの存在が効いていて。スターになるために苦しんだジュディが、ファンに救われる。
ファンにとっても、やっぱりスターの存在は救い。どんなスキャンダルがあろうと、本人がボロボロでも、そこにいるだけで、パワーを与えてくれる。
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