「かかとを鳴らして何を叶えよう」ジュディ 虹の彼方に chakauooさんの映画レビュー(感想・評価)
かかとを鳴らして何を叶えよう
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ケーキ…ケーキ!!ケーキーーーーー!!!
となり号泣。
もうすっかりジュディの世界に入りこんでいた。
小さい頃に繰り返し何度も見たオズの魔法使。
主人公の少女の噂など全く知らず、ただオズの世界が大好きだった。
今回映画化されて彼女を取り巻く噂を知る。
時代をよく考えずに見ていたらバッグバンドの名前で察した。オズの魔法使ってそんなに昔だったのか…
劇中、
「何か欲しいものは」
と度々聞かれるジュディ。
その瞳には昔のような衝動に満ち溢れた気持ちが消えている。
ドロシーに仕上げられる過程で、押し込んでしまったんだろう。
子供時代のシーンは華やかさが目立って余計に痛々しい。
恐怖によって管理されたせいで、まわりがみんな敵にみえてしまうんだろうな。
ショーでやらかしたあとに許しを乞うとき、
自分の思うようにいかず相手を突き放すとき、
ジュディが少女のようで見ていて心が痛む。
周りから誉められるほど、自分が信じられず不安に襲われつづける。
これはステージに立つ者が受ける呪いなのか。
ボヘミアンラプソディもそうだけど、愛されながらの孤独は出口がない。
その縛りから解放されるために薬や愛っぽいものに取り憑かれていく様が精神にずんと来る。
お世話役のお姉さんの距離感が絶妙でジュディのがっちがちに硬くしている心が際立った。
最後に信じられるのはステージ。
ステージに自由を奪われて、
ステージに救いを求める。
…後半涙鼻水の音を鳴らさぬよう必死で苦しくなってしまったのでリベンジしたい。
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