「好きな人にはハマるが、やや詰め込みすぎな印象も」アンダー・ザ・シルバーレイク AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
好きな人にはハマるが、やや詰め込みすぎな印象も
クローネンバーグやサム・ライミやイーライ・ロスのような、やり過ぎで笑うほどのグロ描写が出てくるので、苦手な人は要注意。しかも、前作のホラー「イット・フォローズ」ではその手の強烈な表現がほぼなかったし(最初の犠牲者の死にざまはギョッとしたが)、本作はオフビート気味でユーモアもまぶしたサスペンスだから大丈夫だろうと安心していると、余計に意表を突かれる。
過去の映画の引用とオマージュが特盛で、さらに音楽、ゲーム、コミックのネタ(ガーフィールドのスパイダーマンネタは笑った)まで次々と。それらの元ネタの紹介や概説だけでも一冊の本になるボリュームだ。ただ、主に失踪したサラの行方を探す手がかりとしてそれらは登場するが、詰め込みすぎな印象も受ける。カンヌのコンペに出品されたが反応がいまいちで、米国では公開を延期して編集し直すことになった。おそらく過激描写を削ってレイティングを下げるのだろう。
コメントする