ハンターキラー 潜航せよのレビュー・感想・評価
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戦場の男に言葉は要らない
いやー、いいですねぇ。叩き上げの軍艦乗り、軍人の魂、敵味方を超えた共感。昔々「コンバット!」で目覚め、松本零士の漫画で刷り込まれた、これが最前線の男達の姿なのだ。
陸戦だと、ひとりのヒーローが、悪い敵をやっつけるというのが多いが、船はチームで闘う。特に潜水艦は閉鎖環境で、さらに人間は無力な海の中だけに、余計に性格が際立つ。そこでの人間関係や、個性、絆などが、物語に深みを与える。
本作の設定は、いささか現実離れもしているけど、そんなことは脇に置いて、この戦いの物語を満喫すれば良いのだ。最前線で銃火を交える男達には、言葉は要らない。ジェラルド・バトラー演じる歴戦を経験した主人公、ジョー・グラス艦長。敵の潜水艦艦長であるアンドロポフ(ミカエル・ニクヴィスト)。二人の静かな探り合いと、アイコンタクトでの会話が、なんとも緊迫感を感じさせる。
さらに、周囲が見えない潜水艦の中で、岩場や機雷の間を縫って、微妙な操船で巨艦を操る緊張感。息を潜めていないと敵に見つかる。見つかれば爆雷や魚雷で、ただでさえ水圧に押しつぶされそうな水中で、激烈な衝撃を受ける。鋼鉄は軋み、水が吹き出し、火事も起こる。クルーは恐怖と戦いながら、命令を遂行する。命を艦長に預けて。
派手なドンパチも楽しいけれど、この手の信頼や友情をベースにした戦争ものは、深層意識をくすぐる。そういえば、個人的なベストワン戦争小説「女王陛下のユリシーズ号」は、そろそろ映画化されないのだろうか。絶対泣きます。
ミカエル・ニクヴィストさん、一昨年亡くなってたのですね。知らなかった。遅ればせながら、ご冥福をお祈りします。
贅肉がない!
やや単純
あぁ…そうなんだよね
男気溢れる
ダークホース
話はいたって、単純明快。
なんだか、とても懐かしさを感じるような、すがすがしいまでのロシアとアメリカの対立構造なのですが、最後はやはり、今時の価値観にあった終わり方で、爽快な気分になりました。
冒頭の潜水艦のシーンでは、もしかしてB級? と疑ってしまいました。特殊部隊のメンバーたちの軽口や、都合のいい高性能機器など、言ってしまえば、使い古されたアイデアがこれでもかと盛り込まれていました。
なので、なんとなく先の展開が読めたりするのですが、
しかし、そんなありふれた、見慣れた展開が、なぜだかとても快く感じられるのです。
映画を観ていて、こんなにも感情がたかぶったのは久しぶりでした。
軍艦や軍用機が好きな人が観たら、さらに別の面白さもあったんじゃないかと思います。
しかし、
ゲイリー・オールドマンは、少し損な役回りでしたね。
最初は見ずらかったが、だんだん引き込まれ。
タイトルがいまいちだけど
潜水艦乗りの矜持と誇りの交錯が素晴らしい!
「自分の仕事に責任と誇りを持つ」なんて言葉で書くのは簡単だけど、それを行動で裏付ける難しさは、あちこちで頭をぶつけ、本当の意味で“大人”になってから痛感するものではないだろうか。ましてやそれが、国民の命を預かる国家の安全と保障にかかわる任務だとしたら、なおさらだ。
本作品では海軍所属の潜水艦乗りや特殊部隊、それを指揮する政治家など様々な立場の人が「国家のためによかれ」と思って行動していく。その過程において「何が正しくて、どうありたいのか」を決めていくのは常に自分自身だ。「規律」なのか、「信念」なのか、決断は常にリスクと責任を伴い、だからこそ軍人は命をゆだねる上官を厳しく見つめている。
米ソの緊張も、そのバックグラウンドも、子供の頃に夢見た理想とはほど遠く、たかだかこんな事で振り回されてたまるか、という思いがする。しかしその一方で、現実とは、生きていくとは、世の中が回るとは、これと似たようなものなのでは、という諦めに似た感情も沸く。
そうした様々な思惑や敵と味方の範疇を超えて、同じ軍人としてのベースをもとに、自分の行動の規範を決めていく米国、そして敵対するロシアの潜水艦艦長。危険と隣り合わせの潜航。2人の短く、無駄のない、まるで命のやりとりのような言葉の応酬、そして決断は「将の将たる」という言葉以外見つからない。
個人的には今年見る映画のTOP5に間違いなく入る作品。映画が持つ2時間の凄みに圧倒された。
ボチボチ
是非シリーズ化を望みます。
エンタテインメントです
潜水艦アクションという割には、特殊部隊の活躍など、地上の話もあり、飽きずに観ることができました。潜水艦も、海底のセンサーも、知識は全くないので、どこまで本当のことか分かりませんが、素直に楽しめました。海底って、本当に、あんなに何種類もの、多くのセンサーがあるものなんですかね。それに、潜水艦の操縦って、あんなに岩のギリギリまで寄せられるんですかね。私、自分の車だって、あんなに幅寄せできないのに…。でも、ノンフィクション映画ではないので、エンタテインメントとしては、良いと思います。ロシアの艦長、大統領を救出したことだって、本当は、ありえない話ですよね。でも、そう言ったら、この映画、楽しめないと思うんです。救出劇も、ある意味、伏線ですよね。それにしても、ジェラルド・バトラー は、こういう役が似合いますね。男の中の男みたいな…。とっても、頼りになる、カッコイイ男でした。
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