劇場公開日 2019年4月12日

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「こういうのでいいんだよこういうので」ハンターキラー 潜航せよ 不敗の魔術師さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0こういうのでいいんだよこういうので

2019年4月13日
iPhoneアプリから投稿

80〜90年代にTVで観たような、過不足のないハリウッドエンターテイメント。
ちょっと不謹慎ながらワクワクするような「コト」が起きて、対処に型破りな主人公が指名され、理解されず反発を受ける主人公、ある事件を経て真の理解と尊敬を得て...というような本当に100万回見たような定型的展開。だが、それがいい。

現場を知り尽くした叩き上げ艦長の主人公と、規則ガチガチで反発ばかりだがやがて「現実」に対処するようになるエリートの副長、理解ある直属上司と滅多矢鱈に戦争を煽るタカ派の制服組高官(なんとゲイリー・オールドマン!)など、人物配置も昭和風味。

派手なアクションも「ちょっと今のCGショボくなかった!?」と思わせる場面はチョコチョコあるものの気にならない!英語が喋れるのロシア語が分からないのという場面がある癖に、明らかにロシア人だけの場面で英語を喋ってたりと言語ルールも無茶苦茶だけど、それがどうした!という勢いがある。沈みたてホヤホヤの原潜に敵魚雷をわざと当てるといった正気を疑う展開もむしろ爆笑ポイントとしてウェルカムだ!

終始「男たち」の熱さと信頼が描かれ、最後にはキッチリ悪役をブッ飛ばすスカっとするシーンが「締めのラーメン」的に用意される。これは映画内で描かれるサブマリナー達と同じく、仕事に人生を賭ける職人達が仕上げた信頼の一品である!

...唯一何か言うとするなら、現実のロシア大統領のアクが強すぎるせいで「プーチンなら反乱されても全員素手で殴り殺しそう」と思っちゃうし、アメリカの女性大統領描写を見て「ヒラリーならすぐさま中国に助けを求めるだろうなぁ」とか「まともな判断をするトランプ風大統領なんかハリウッド映画人は描きたくないのかなぁ」とか雑念を喚起させられてしまう部分ぐらいかな!

不敗の魔術師