「良作だと思います」若おかみは小学生! トーリさんの映画レビュー(感想・評価)
良作だと思います
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原作未読、映画版の方をAmazonPrimeにて視聴。
事故で両親を亡くした主人公が祖母の経営する旅館の若おかみとして
成長していく物語。映画版なので駆け足気味ではあるが、綺麗に
まとまっている。TVシリーズの方は未視聴なので、そちらではもっと
じっくりと描かれているのだと思う。
旅館のメンバー、ライバル旅館の跡取りである同級生、それぞれの背景を
もった宿泊客など登場キャラクターの個性と描写がうまい。
不思議要素として主人公にしか視えない霊の存在があり、主人公の心の成長
(両親の死とトラウマを乗り越え、これからの自分の居場所である旅館を
盛り上げて行くんだという決意等)と共にだんだん霊が視えなくなり最後は
お別れする展開が感動を呼ぶつくり。
美しいビジュアルの自然と建物、伝統を大切にしつつお客を呼ぶ方法を
いろいろ考え旅館街を支えていこうと模索してする地方の姿など、
しっかりと作り込まれた設定で安心感を持って視聴できる。
(原作が書かれたのは「若おかみ」の方が先らしいが)TVアニメ「花咲く
いろは」を先に観ているので、似通った設定やターゲット層の違いもあり
それほど強いインパクトは受けなかった。「若おかみ」はそもそも主人公が
まだ小学生であるのにあそこまではっきりと自己表現できるのはリアリティ
に欠けると思ったのが正直なところではある。
とはいえ、原作者が伝えたかったであろうものを限られた尺の中で映像化
しており、良作であることは間違いない。
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