「点数は付けづらいなぁ…」止められるか、俺たちを CINE LADAさんの映画レビュー(感想・評価)
点数は付けづらいなぁ…
白石和彌監督作品「止められるか、俺たちを」、監督と井浦新、タモト清嵐の舞台挨拶があるので行ってきました。
監督が二十歳のころ門を叩いたという「若松プロダクション」。故・若松孝二監督の元に集まった若き才能らの群像劇です。ちなみに、若き日の若松監督を演じる井浦新も若松プロの俳優部出身だそうで。いつもの流れでwikipediaで知ったと言いたいところですが、今回は舞台挨拶で聞いた内容でした。
主演は門脇麦。監督にはなりたい。でも、どんな映画をつくりたいのか分からない。そんな、現代の若者にも通じるような「ふわり」と懸命な助監督を演じます。どの時代も大多数の人はそんなもんなんでしょう、同じ人間ですから。あの時代は輝いていた!なんて言うのは、大抵が老人の戯れですよ。いつだって、悩んで怒って歳をとる。
エンターテイメント性はほぼ無し(ただし三島由紀夫のシーンは最高)。面白いかって言われると微妙。ただ、若松監督およびその周りの面々、そしてその時代への愛が溢れてます。かと言って、ただ美化するのではなく、格好悪い部分もしっかりと描いているあたりは、さすが白石監督と言ったところでしょうか。あと若松作品処女なので、貫通した後に観たらまた印象が変わるのでしょうね。
それよりもですよ。若松プロはどうだか知らないけど、手塚プロといい藤子プロといい、故人の功績をもって飯を食ってるプロダクションって気に入らなくないですか?ん、石原プロもか。
版権管理とかなら理解できるが、その名を拝借して新作を出したりするのが腑に落ちない。才能は一代キリ。クリエイティブに跡取りはいないのだから。自分の名前で勝負しやがれ。
あ、取り乱しました。