「最近、痛ましい事故が多い」轢き逃げ 最高の最悪な日 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
最近、痛ましい事故が多い
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水谷豊が、監督から脚本、出演まで手がけた作品。轢き逃げ犯を、遺族の父が追い詰めるストーリーかと思いきや…、後半は意外な展開からサスペンスの要素が、濃くなりました。
導入部での掴みとして、交通事故が起こるぞ、起こるぞ!、という緊迫感は確かに伝わってきました。ただその後の、轢き逃げ犯2人の若僧の友情ごっこは、三流舞台を観ている感じで、違和感を感じました。
後半で、岸部一徳や水谷豊、壇ふみが出てきてから、作品としての安定を感じさせるのは、ベテラン俳優さん、さすがです。
その後、前半の不自然さは、回収されましたが、事故の裏に隠された真実が明かされた後も、肝心な事故の必然性が、理解できなかった。事故はあくまで偶然で、彼女をあの場所に呼び出した訳にも、不自然さが残った。
水谷豊が、全てを手がけた事で、やや独りよがりな内容なったのは否めなかも。
ただ、最後に娘を亡くした父と母が、遺影とバースデイケーキを前に泣き崩れる場面は、同じ年頃の娘を持つ親としては、目頭が熱くなった。
監督・水谷豊が一番描きたかったのは、この最後の失われた家族への悲痛な叫びだったのでしょうね。
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