ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間のレビュー・感想・評価
全46件中、1~20件目を表示
木村カエラ
ショートアニメ3本の競作
『カニーニとカニーノ』
監督と脚本は『思い出のマーニー』『メアリと魔女の花』の米林宏昌
上映時間19分
粗筋
擬人化されたサワガニ
あとはリアル
両手はハサミじゃなくハサミは槍のように一本だけ別に持っている
激流に飲まれた父を探しに行く幼い兄妹
父と再会
出産を終えて母が帰ってくる
兄妹は親元から離れすでに自立した仲間たちの元に
感想
セリフのやり取りがほぼ名前だけ
明石家さんまの英会話みたい
本当に必要なコミュニケーションに豊富なボキャブラリーは必要ない
声の配役
カニーニに木村文乃
カニーノに鈴木梨央
『サムライエッグ』
監督と脚本は『ギブリーズ episode2』の百瀬義行
上映時間17分
粗筋
両親と一緒に関西から東京の府中に引っ越してきた小学生シュンは重度の卵アレルギー
治療は少しずつアレルギー成分を与え慣れさせ告白するものだった
ある日シュンは自宅マンションでうっかり卵黄入りのアイスを一口食べて激しいアレルギー反応を起こしてしまう大ピンチ
母も父も不在だった
感想
府中に溶け込もうとする息子の語尾の「じゃん」にダメ出しをする母が面白い
奈良のド田舎出身の尾野真千子が本領発揮
関西人って自分の言葉にプライド持ちすぎでうざい
プライドが高いこと自体それほど悪いことではないが他地域の言葉を見下す傾向が良くない
標準語を東京弁などというが実際は違う
標準語は地域地域でバラバラの言葉をなんとかしようと薩長中心の明治政府が人工的に作った言葉であり元々あった江戸の言葉とは違う
それくらいわかっているはずだがわからないふりをしている
皇室を返せという
嫌いだ
声の配役
卵アレルギーのシュンに篠原湊大
シュンのママに尾野真千子
シュンのパパに坂口健太郎
医者に坂口健太郎
『透明人間』
上映時間18分
監督と脚本は『思い出のマーニー』『メアリと魔女の花』で作画監督補佐を務めた山下明彦
粗筋
透明人間だが服を着ている
服を着ているのに誰も気づかない
なぜか盲目の老人と盲導犬と助けられた赤ん坊は認識した
感想
服を着ているのに一部を除いて誰も気づかれない透明人間
服を着ているのは鑑賞する側に対するわかりやすさという配慮だろう
声の配役
透明人間にオダギリジョー
盲目の男に田中泯
全体にジブリ系の絵が好き
躍動感がある
アニメが生きてる
脚本はいずれもいまいちでズシンとこないがそれでも良い
アニメで重要なのは実写ではなかなか表現しずらい自由でのびのびとしたアート的な映像
それはクリアしてる
エンディングテーマは木村カエラを抜擢
木村カエラは嫌いじゃない
むしろ好きな方
セブンティーンでモデルをしていた頃から好きだった
彼女のCDは全部買った
むしろファンだ
だからといって瑛太を妬ましいと思ったことはない
そういう好きではないのだ
肝心の歌のことだが自分が鈍感なためか彼女の歌詞はグサリとくるものはなく全体的にフワッとしている
それがこの作品集に合っている
木村カエラでしっくりときた
そういうことなんだ
それでもいいじゃないか
3話それぞれのレビュー
短編3話。
『カニーニとカニーノ』(本編約19分)
...蟹、好きです。今作を観たからって食べますよ。
☆3。
『サムライエッグ』(本編約17分)
...この絵、すごく好きです。給食そっくりに作る弁当に感動。そこが泣けた。ママが大阪弁ちゅうのもええですし、シュン君の声が子どもらしくて良いです。
☆4。
『透明人間』(本編約18分)
...映像的にとても面白い。迫力もある。設定がよくわからないのでラストの感動的なシーンに涙するまでには至らず。印象に残る良い作品。
☆3.5。
3話の平均☆3.5。
3話それぞれにエンドロールがあって、さらにその他に全てのエンディングクレジットがある。
締め括りの主題歌「ちいさな英雄」(木村カエラ)が、ミスマッチなほど明るい曲なのだが、なんだか不思議と明るさの中に哀愁を感じながら聴いている自分がいた。
三短編三様
実験的なアニメ
サムライエッグは良かった
カニーニとカニーノはシンプルに微妙だった。魚や川の水はCG丸わかりだった。
サムライエッグは、普通に良かった。
卵アレルギーを持つ姉がいたからこそ、なんだか共感できる部分もあったし、親の気持ちになって泣きそうになった。
これに関しては、長編映画とか出ればいいのに。
透明人間は、ファンタジーすぎるし矛盾点が多かったなぁ。
作画は凄いと思ったが、全体的に暗くて不気味な感じだった
このアニメが未来のスタジオジブリ的な存在になる制作会社のものだとは...
世界観が好き
普通の大人の作った話
その後の想像を含めての映画
雰囲気だけ
とてもつまらなかった。
期待してたのだけど、映画館に行かなくて良かったし、
この自己紹介映画を観た後、次回作が観たくなるかと
言うと全くそそられない。
カニーニとカニーノ。
雰囲気は良くて最初の作品なので、導入部分だけ引かれたけど、カニの一族だけ擬人化されてて、
擬人化されてるにも関わらずカニーニ、カニーノとしか
喋れない事に違和感を抱き、
世界観が掴めないまま、小規模な冒険が始まり
全く感情移入出来なかった。
サムライエッグ。
特に真新しさを感じない、
食物アレルギーの子の道徳の教科書に載ってそうな話。
アレルギーの大変さは伝わったけど、
映画としてはどうなんだろ…
透明人間。
一番期待してた。
カメラワークや絵はとても良かったけど、
結局何だったのか?何かこの世にやり残した霊の話?
キャラクター紹介だけで終わった感じ。
宮崎駿の後どうなるんだろ、
と思った時スタジオポノックかな?と思ったけど、
他にも良いアニメ監督がいるから切磋琢磨して
盛り上げていただきたたいと思います。
試みとしては面白いが
タマゴ>透明人間>カニ
♪ポノック~ ポノック~ ポノックの短編劇場~
…というOPの歌の歌詞通り、
『メアリと魔女の花』に続く、スタジオポノックの劇場アニメ第2弾で、“ポノック短編劇場”プロジェクト第1弾。
長編ではなく、短編オムニバスというのがユニーク。
テーマは、“ちいさな英雄”。
第1話は、スタジオポノックの雄、米林宏昌監督初のオリジナル・ストーリー『カニーニとカニーノ』。
大魚に襲われ、行方不明になったトト(父親)を探す為、川底を冒険するカニの兄弟のファンタジー。
第2話は、『ギブリーズ episode2』の百瀬義行監督による『サムライエッグ』。
実話をベースに描く、極度の卵アレルギーの息子と母の物語。
第3話は、宮崎作品で腕を奮ったアニメーター、山下明彦監督による『透明人間』。
透明人間の男の孤独な日常。
おそらく目玉は米林監督の作品なのだろうが、個人的に一番良かったのは、『サムライエッグ』。
短編アニメとは言え、卵アレルギーを抱える息子と母親の苦悩が充分伝わってきたし、母子の絆、アレルギーに負けない!…という前向きな姿をなかなか感動的に、ハートフルに。
温もりある画のタッチも良かった。
どうせなら、長編で見たかった。
『透明人間』も悪くなかった。
オムニバス・アニメのあるあるで、必ず一本は異色作があり、本作がその類い。
演出や音楽も独特。
何か重石を身に付けていないとふわふわ宙に浮いてしまう透明人間の設定もさることながら、存在してるのに周りから“見えない”彼は、この社会に於いて、孤独で、無視され、存在感の無い肩身の狭い者の代弁。
そんな彼が、ある勇気を振り絞る…!
この2作は“ちいさな英雄”というテーマにも沿っていたが、
ビミョーだったのは、事もあろうに米林監督の作品…。
カニを人間化したファンタジーというのはいいとして、致命的なのは、話の面白味が…。
短編アニメとは言え、やりようによってはワクワクハラハラの冒険も出来るのに、ワクワクもハラハラも面白味も盛り上がらず…。
平淡な冒険の末、トトと再会。が、あわや大魚に喰われる!
“上には上が居る”という、よくあるオチ。
マロ(米林監督)は長編の方がいいかも…。
2作品に救われ、総じて思ってたより良かった。
スタジオポノックは今後もこの“短編劇場”を製作していくようで、ひょっとしたらいずれ、
長編で傑作を放つ監督や、アカデミー短編アニメ映画賞にノミネートされるような秀作も産まれるかもしれない。
第2弾も見てみたい。
チャレンジ作品として観てもらう努力を
短い3作品を集めたCGアニメーション作品。
1話15分ほど。
劇場公開された時、田舎の劇場では夜はやらず午前中早めの上映だった記憶がある。(夏休みだったし。)
幼少向けかい?
順に追ってみよう。
1.カニーニとカニーノ
蟹を擬人化したアニメ。自然界の生きづらさ、食物連鎖、生命の誕生を面白く描いている。画風も綺麗。
だが、あまり声優は語らず、蟹の性質や擬人化したキャラクター特性を親が説明してやらないと子供は?と思うし、面白味が無いかも知れない。また魚はトラウマになるかも知れない。ちょっと惜しい。
2.サムライエッグ
少し懐かしい画風を用いてCGアニメらしさを感じさせない様にしている。食物アレルギー(特に卵)を持つ息子とお母さんのアレルギー葛藤劇。
息子に普通の日常をさせたい親の気持ち、ふと卵アレルギー対象製品に触れてしまう子供の心情が表れている。
しかし、これが観ている幼い子供に伝わるかな?
またまた親が補足説明が必要な映画。
3.透明人間
最初、透明人間設定に?と思ってしまうだろう映画。
周りにいそうな印象の薄い人間、居てもいなくても勘付かれない様な人間を透明人間というユニークな設定で描いている。そんな人間だから、他の人間では気づけない所も気づけるよ的。
これが一番興味深かった。しかし、これも幼い子供向けでは無い。読み取る映画。
3作品ともチャレンジ的な作品である。
印象もバラバラ。
劇場当時は鑑賞料金いくらだったのだろうか?
合計1時間程度。出したとしてもワンコインかなぁ〜。
どれも直感的映画で無い為、幼い子供向けと言うよりは映画・アニメに興味持ち始め「自分でも作ってみたいなぁ」と思う中高生以上向けの作品。
子供の面白味ハードルの高さが分かっている鈴木敏夫と、分かっていない他プロデューサーの差は出ている。
だから、劇場公開当時PR下手と思ってしまう。
やはり、予告でもコンセプト(鑑賞対象、上映時間帯)はしっかり公開前から前面に打ち出して貰いたい作品だった。
観てもらおうとする努力が無い。
(馬鹿な田舎劇場支配人なら、「映画しまじろう」と同じ対象と思ってしまうだろう。)
試みが良いだけに勿体ない。
スタジオポノック♪♪
印象的だったのは木村カエラさんが歌うスタジオポノックの音楽。鑑賞後に頭の中でリフレインしていました。
「カニーニとカニーノ」
小さな生き物(カニの擬人化?)から見る世界はアリエッティでもやってはいるけれど、あれよりも映像的にダイナミックな印象を受けました。去来する魚!あの迫力はいいですよね。あとなんていってもカニーニカニーノが可愛い。いつまでも観ていられる!
「サムライエッグ」
卵アレルギーを持つ子供と親の世界を高畑勲風の映像で描いているのでしょうか?卵アレルギーを持っているという事があんなに恐ろしく生きづらい事なんだということを知るきっかけになりました。当事者にとってはあの世界がリアルに近いのかな、と想像しました。
「透明人間」
世界観含めて最もジブリから離れた作品かなと思います。個人的には好きです。透明であるほど存在が希薄である、という苦悩がよく描かれていると思いました。自動ドアが開かないとかちょっと共感(笑)。最後に彼が流す血は素敵ですね。病院に行ってください。
全体を通すと子供にはちょっと難しい作品かなぁなんて思いました。
良かった〜!
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