「☆☆☆★ 原作読了済み。簡単に。 原作は読んでいてもさっぱり理解出...」九月の恋と出会うまで 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
☆☆☆★ 原作読了済み。簡単に。 原作は読んでいてもさっぱり理解出...
☆☆☆★
原作読了済み。簡単に。
原作は読んでいてもさっぱり理解出来ない話で。読みながら「何だこれ?」…感が半端なく感じたのが正直なところ。
タイムパラドックスが起こるのはまだ良いとしても、《いつ・どこで・何故》それが起こるのか?に対する説明が、余りにも適当過ぎるのがその主な理由です。
その中でも、特に1番重要と思われる《何故?》とゆう疑問点に関して言うと。原作・映画共に、単に都合良く起こっているだけなのはいただけず、やはりどうしても高得点を付ける訳には行かない…と言った感じ。
映画は原作の部分をかなり修正しており、細かな変更点が数多い。
原作の彼女は写真の現像に拘る女性で有り。アパートの住人の祖父江は女医。オーナーの息子は、原作では登場せず。平野を尾行する際の描写や、最後の再会の場面等は原作とはちょっと違う。彼女はシラノと名乗る男に興味を持ち。それを機に「シラノ・ド・ベルジュラック」を愛読し、やがてそんな彼に恋をする。そしてその相手は…だと考える。
でもそれらの変更点は、映画化に於いて全く違和感がないと言える変更で。寧ろ観終わって、最初に感じた事は。あの原作から、よくぞここまで引き上げたモノだと思えたものです。
そう思った理由として、個人的に主に3つの点として。
★ 1 原作だと【その現象】は、何故か毎週水曜日の夜9時に起こる。
この変更に関して言うと、原作よりも映画の方がしっくりと来る。原作ではその理由は、最後まではっきりしない。
★ 2 当初シラノは1年後の世界に居ると語るが、原作では本当は半年後だったのが或る理由から最後に分かる。
当然シラノは、自分が何年何月に居るのかを知りながら、「自分は1年後に居る」と言う。原作のこのミスリードは余りにも陳腐過ぎる。
それだけに、映画ではこの陳腐で違和感しか感じない話を、何とか鑑賞に耐えられるだけのモノに仕立て上げていたと思う。
但し映画では。歴史を変えてしまった事から生じると考えるタイムパラドックスの歪みに対してビクビクし、誕生日が来ると消えてしまうと考えてしまう。
それに関しては、「一体どうゆう事?」…と、さっぱり意味が分からない部分では有りましたが(´・ω・`)
★ 3 原作には登場しない彼女の後輩が狂言回しとして出て来る。
主に登場するのは映画の前半部分が多いこの後輩キャラクター。
原作・映画共に、タイムパラドックスに関する説明が平野から語られるが。それを観客に向けて分かりやすく説明する為に、この後輩を映像で上手く利用しており。どちらかと言うと、コメディーリリーフにあたる彼女の存在が、映画にアクセントをもたらしていた。
逆に後半になると、登場場面が少なくなってしまったのが寧ろ勿体無いと思えた程です。
逆に原作の方が映画本編よりも良いと言える部分は…。
…………う〜ん? ちょっと直ぐには思い付かないと言ったところ(´-`).。oO
ところで、主演の川口春奈ですが。(年齢的にちゃんは付けづらい)
以前から可愛いのは可愛いのですが、そろそろ年齢的にも過度期に近づいている気がしている。
今後も今の様に、可愛い子ちゃんキャラを続けて行くのは難しいそうだなあ〜…と感じながら、映画本編を観ていた。
バラエティー番組に出演した際に、彼女の発言を色々と見ていると。本当は隠れた毒舌キャラでも有る様なので。今後は少しづつ悪女役等に挑戦するのもアリなのでは?…と。いつまでもアイドルでは居られないだろうし、キツイ言い方をすれば。吉永小百合になれる女優さん等は、ほんの一握りにしかすぎないのだから。
彼女を見ていると、年々歳を取るにつけて肉感的になって行ってる様な…(-_-)
いつその事、松坂慶子→藤田弓子→京塚昌子のラインを目指すのもアリなんじゃないかと( T_T)\(−_−)コラ
後輩役には川栄李奈。
先に記した様に、彼女は前半部分でコメディーリリーフの様な位置で映画にアクセントをもたらしていた。
多くの女の子がAKBグループから卒業し女優として活躍している。ただその中でも成功していると言えるのはごく僅か。
その中ではここまで見た感じでは、頭一つ抜け出ているのが川栄李奈だと言えるだろうか。
コメディーからシリアスな役までソツなくこなしている印象が強い。AKBの頃はお馬鹿キャラが目立つていたが。彼女の演技を見るにつけて、とにかく《勘》が鋭いと言った印象で、全然お馬鹿ではなく寧ろ頭が良い印象しか無いとまで思う。
決して主演を張るタイプでは無いから。このまま脇で自身の年齢に応じた、等身大の女の子キャラで光るタイプかと思う。
2019年3月3日 TOHOシネマズ流山おおたかの森/スクリーン5