「当時のアニメが現代に甦った」劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ たろうさんの映画レビュー(感想・評価)
当時のアニメが現代に甦った
アクアマンと同日に観賞。アニメ映画と言うこともあり、20代くらいの若年層も多かった。原作者の書き下ろしのイラストカードも貰えるなど、アニメ映画ならではの嬉しい特典もあった。
私はシティーハンター世代ではないので、原作を読んでなく、テレビシリーズもYouTubeで公式が公開しているのを視聴しただけなので、所謂シティーハンターのファンではない。
そんな私の観賞後の率直な感想としては、善くも悪くもテレビシリーズの劇場版という印象を受けた。主人公の冴羽のモッコリと香のハンマーギャグ、そしてトンボ。その後もお馴染みのキャラのお馴染みのやり取りがかなり続く。個人的にはこの流れが少しキツイ。確かにこれらのギャグはテレビシリーズからあるもので冴場と香の関係性等を描くためには必要なのだろう。だがもう少し短く出来たのではないかと思う。あと香がハンマーを持って一般人と一緒にいる姿は少しシュールに見えた(これもテレビシリーズからあるのだろうが)。
ラスボスの描写も足りないように思えた。子供の頃助けてくれた香に再会し、好意を持つのはわかるが、肝心な「何故力を求めるのか、何故力に執着するようになったのか」が不足しているように思う。子供の頃いじめられたり本ばかり読んでいて馬鹿にした連中を見返したいという想いが歪んでしまって今の彼があるのかなって考察はできるが…うーん。
アクションは劇場版に相応しいカッコいいところ満載です。ファンはこれだけでも見る価値があるでしょう。後半はテレビシリーズで使われた曲が流れるところが何箇所かあるのですが、ファンにとっては熱くなれるところでしょう。原作を知らない私は100%乗れなかったのが悔しい。
今回の劇場版はファンを楽しませることに力を入れたことは間違いないです。わたしもこれをきっかけに原作漫画を読んでみたくなりました。