「権力」スターリンの葬送狂騒曲 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
権力
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恐ろしい内容。
作品自体はコミカルにも描かれているのだが、その内容となると恐ろしい…。
実在したスターリンという人物。
どこまでが実際のエピソードかは空想の域を出ないのだが、作中で巻き起こる出来事は、まぁまぁ酷い。
そりゃ、本国ロシアでは上映禁止にもなるわ。
ロシアの話しを英語でやられる違和感は、やはり多大にあって、冷戦なんて言葉に馴染みのある俺ら世代は戦々恐々としてしまう。
物語は、没後の権力闘争のいざこざではあるものの…タガの外れた人間って生き物の本性を垣間見る。
法さえ自由に創造できちゃう人間の無慈悲さったらない。善悪の基準が法にはなく、全て正義で自身の行動を肯定できてしまう。
そんな輩たちが、絶対的な権力者の席の争奪戦を繰り広げるのだ。
話してる台詞、その時の音楽、上手にコメディ仕立てではあるけれど、その建前の裏に流れる血生臭さと言ったら常軌を逸してる。
笑っては観れるけど、見方を少し変えると途端に、目に余る程の社会派な一面が顔を出す。
よく出来た作品なのだろうけど…この作品のコメディ以外の側面には目を向けたくない。
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