この道のレビュー・感想・評価
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悪くないが薄味な映画
大森南朋が北原白秋のダメ男っぷりをどのように演じるのか見たくて行きました。
・キャスティングは贅沢なのかな。教科書で見知った方々のビジュアルに寄せていたのは面白い。
・松本若菜、仮面ライダー電王で佐藤健のお姉ちゃん役だった可愛い系のコの印象がえらく妖艶な人妻役でびっくり。大人になったのねえ。
・山田耕作のキャスティングは無理やりエグザイルからねじ込んだ感じか。まあAKIRAに歌わせてそちらのファンも集客しようと言う狙いだとは思うけど。ただAKIRAは色黒で、そのマッチョさがどうしても背広姿からにじみ出てしまい、南朋と並び立つと大正時代に一人ケンシロウがいるような異様さ。正直このキャスティングは?と思いました。
・協賛に朝日新聞とTBSがいるためだと思いますが、昭和の戦争に向かおうとする時代の不穏な空気に対して「この国はどこに行こうとしているのか…」という台詞があって、ややあざとさを感じましたねえ。(・∀・)ニヤニヤ
・物語前半、文学史の授業で見た事のあるお名前の登場人物が多数登場。あなたはどれだけの登場人物を覚えているか?w
・2時間を越えるような冗長な映画にはせず、100分少しにまとめたのは好印象。
映画としては誰を対象とした作品なのか定まらない感じでもありました。物語の主題は北原白秋と山田耕作の友情って事になるんだろうけど。北原白秋のダメっぷりと時代の流れと反戦と童謡についてのエピソードがあるのですが、どれもが広く浅くになっている印象でした。なので映画としては薄味に思えてしまったのかもしれません。童謡誕生100年なんて銘打った映画なら最初から文部科学省のお墨付きとかあっても良さそうに思うのだけど、小学生に見せる映画としては白秋のダメっぷりが好ましくないんだろうなあ…😅 そんなわけで文科省のお墨付きはないのだと邪推しました😁
笑ったあとに、思わず涙。
全く期待していなかったので、それが良かったのかな、、、大森南朋もAKIRAも、そして佐々部監督も、それぞれの代表作になるんじゃないのかな、、、そして最後に「あの老人は・・!・・!」という驚きがあります。そこにATSUSHIです、、、困ったことに、感涙。
この道の先にあるのは…。
北原白秋生誕100周年記念作品!
白秋の詩に、山田耕筰がどんな楽曲を手掛けていったのか?
彼の生涯を追いかけるとともに、彼が生み出した様々な作品を考え深げに感じた105分でした。
子供みたいな感性を持った彼が生み出す作品は、どれも言葉にリズムを感じるものばかり。
聞いていると心がウキウキワクワクするような気がするのは、そのリズムの賜物なのだと思います。
あめあめ降れ降れや、あかいとりことりや、ゆりかごなどなど、どれも彼の独特のリズムが生み出す楽しい作品ばかり。
言葉を聞いているだけで楽しくなります!
そんな楽しい作品の数々に目をつけたのは、天才音楽家の山田耕筰。
ドイツで学んだ音楽を軸に、彼の詩を童謡へと作り変えてしまう、まるで奇跡のような男です。
しかし初めは敵対ばかりしていた彼らですが、詩や歌に対する考え方を共有する事で、徐々にお互いの気持ちに変化が生まれます。
北原白秋の詩は、音とリズムを取り入れる事で、より一層光り輝くのだと、映画を通じで感じる事が出来ました。
与謝野晶子や与謝野鉄幹や鈴木三重吉など、錚々たる仲間がいるにも関わらず、その性格は、まるで子供(笑)
彼の犯した事件の尻拭いをしてあげる、作家たちの優しさにビックリです(笑)
彼のやることなす事が破茶滅茶な分、その感性の豊かさが沢山の作品を生み出してきたのでしょう。
映画を通じて、北原白秋という人物を知ると共に、彼の自分への作品に対する思いなどを理解することのできる、貴重な機会となりました。
山田耕筰を務めたAKIRAさんの渋さに拍手!
そして、北原白秋を務めた大森南朋さんにも拍手!
最後に本音…。
監督も脚本も凄く豪華なのに、全体的にちょっと物足りなかった気が…。
『フォルトナの瞳』の脚本家なだけに、楽しみにしていた分、若干不安がよぎります…。
彼の人生はよく理解できましたが、もう少しドラマチックな展開があると、観る側としても盛り上がる事が出来たかなと思います。
ロングランロードショー希望
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