劇場公開日 2018年7月14日

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「【”物事を変える唯一の方法。”今作はホン・サンス監督が2016年のカンヌ国際映画祭開催中に撮影した作品だそうだが、短期間でこのレベルの映画を作る監督の稀有な才能に驚く作品である。】」クレアのカメラ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”物事を変える唯一の方法。”今作はホン・サンス監督が2016年のカンヌ国際映画祭開催中に撮影した作品だそうだが、短期間でこのレベルの映画を作る監督の稀有な才能に驚く作品である。】

2024年6月16日
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ー 多作のホン・サンス監督がカンヌ映画祭に参加していたイザベル・ユペールとキム・ミニを主役にして数日で作った作品。
  イザベル・ユペールは主演作のポール・ヴァーホーベン監督の「エル ELLE」。キム・ミニはパク・チャヌク監督の「お嬢さん」で、コンペティション部門に参加していた機会を利用して製作されたとの事。-

◆感想

・ホン・サンス監督作品は、比較的短い作品が多いが今作もそうである。だが、その中で韓国の映画監督のソ(チョン・ジニョン)と、マニ(キム・ミニ)と彼女の上司のヤンへ(チャン・ミヒ)と、フランス人の教師クレア(イザベル・ユペール)との不思議な人間関係を軸に、面白き物語を作り上げてしまう才能に驚いてしまう。

■映画会社で働くマニは、カンヌ国際映画祭への出張中に上司のヤンへに”貴方は正直ではなくなった”と言われ、突然解雇されてしまう。
 帰国日の変更もかなわず、ひとりカンヌに残ることにしたマニは、カメラを手に観光中のクレアと知りあう。
 彼女は自分が写真を撮った相手は別人になる、と妙なことを言い出すが、彼女は韓国人映画監督のソと、ヤンへの写真も偶然撮っていく。

・というストーリーが少しコミカルな感じで綴られて行くのである。

<今作はそういったカンヌでの不思議な出会いと別れを不自然さなく描いている。ホン・サンス監督のセンスとストーリーテリングの上手さには驚く作品である。>

NOBU