「出口なし」パラレルワールド・ラブストーリー U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
出口なし
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さて、どれが現実なのでしょう?
ぶっちゃけ、あんな機械など開発されておらず、卒業式に乗った電車が脱線して、主人公が今際の際に捏造した物語としても成立する。
そんな荒唐無稽な推論がぶち上げられる程の材料が投入されてたりもする。
なんとなく、映画には向いてないような題材に思える。
一応の筋道はある。
だがしかし…装置を扱う第三者の存在。
その術式がバージョンアップされてないとも限らない。
小説を読んだ読者はきっと考えると思うんだ。どこまでが現実?もしくは全て改竄されてる記憶?と。
映画を観てると、どんどん現実が上書きされていく。過去が改竄されていき、脳が整合性を求めるからだそうな。
そうすると全てがあやふやになっていく。
例えば、小説には章みたいな区切りがあって、その章毎に「私」が変わっていくような。
非常に面倒くさい文法が用いられていたとして、主観も事実も変わっていく状態に引きずり込まれる。
そんな事も含めて「パラレルワールド」とするならば、非現実な「並行世界」という状態を「現実」に落とし込めるようにも思う。
つまりは、なんか脚本がダメなのかも。
主観を一つに絞った時点で、多面的な解釈が削がれていき、世界は彼の目を通した解釈で進む。
とまぁ…原作未読ながらも、重要な何かが欠落してると思え、こおならば「パラレルワールド」が成立するかもって条件を探してみた。
なんか、そんな事を推理してしまうほど俗っぽい印象を受けて「東野圭吾がこんな小説書くのかな?」って妙な疑問を持った作品だった。
なんか、内容はそうでも切り口が違うだろと…なんかスッキリしない。
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