アイネクライネナハトムジークのレビュー・感想・評価
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“伊坂映画”の脚本で実績ある鈴木謙一の貢献大
ミステリーの名手・伊坂幸太郎が斉藤和義から歌詞を頼まれたのが縁で生まれた恋愛短編集。読了するとすぐ読み返したくなる伏線~回収の鮮やかさは健在で、愛おしい登場人物も数多い。今泉力哉監督は当初脚本も書こうとしたが断念し、中村義洋監督と組んで伊坂映画で実績ある鈴木謙一に託したという。鈴木は期待に応え、人物たちと物語の魅力を失わずに整理して再構築、オリジナルのエピソードでも原作を尊重した上で映画らしい盛り上がりを用意した。原作ファンの期待を裏切らないのは脚本の狙いが確かだからだ。
今泉監督はこじらせキャラたちの群像を描くのが得意だが、本作のように極端な人がいない(矢本悠馬が演じた主人公の親友は少々変わり者だが)恋愛物もそつなく演出できることを印象づけた。商業映画で活躍の幅を広げてきたのは喜ばしい限りだが、インディー時代の愛すべきクセも失わないでほしい。出演陣では森絵梨佳、恒松祐里が特に良かった。
「出会いがない」と嘆いてばかりのあなたに観ていただきたい
原作は未読だけどコミックは先日読んだ。
エピソードはいろいろ改変されているし登場人物も省略されているようだ。しかし、ちょっと散らかり気味だった構成を、うまく整理したなと思う。
伏線回収の快感は薄れているけれど、恋愛ドラマとしての爽快感は増しているのではないだろうか。
あのいちばん印象的なシーンを最後の最後に持ってきて、そこに告白を絡めるなんて。「よくやった少年!」っておっちゃんは27インチ画面の前で拍手したよ。
それに、多部未華子も恒松祐里も期待を裏切らない可愛さだったし。そうえばサンドイッチマンも出ていたな笑。
結婚に向けての最後の一歩が踏み出せない人がいるなら、いや「出会いがない」と嘆いてばかりのあなたにこそ、ぜひ観ていただきたい。
途中まで違和感ばかりだが余韻に浸る
原作は未読で鑑賞。
序盤から中盤まで、物語の展開が唐突すぎたり変な間があったりクセのある演技などで演出に違和感がありました。ただ、最後まで観るとほっこりとし、偶然の出会いって素晴らしいよなぁと感じるのでした。なんとも評価し辛い作品でした。
森絵梨佳かわいい
2024年6月27日
映画 #アイネクライネナハトムジーク (2019年)鑑賞
劇的な出会いを待つ会社員が、街頭アンケートに答えてくれた女性と恋に落ちる
そんな2人と周りの人とを描いた、#伊坂幸太郎 らしい群像劇
#三浦春馬 と #多部未華子 の共演と言えば #君に届け よかったな
三浦春馬がモテない訳ない
ダイナミックな展開と噛みしめる幸せが─
バラエティー豊かな出演陣を巧みにちりばめながら、拳闘の世界戦というダイナミックなモチーフと小さな出会い・別れみたいな相反する要素をうまく絡ませて、じんわりくる幸せを心の奥底でかみしめることができるような─そんな見事な作品だったと思います。
派手さはなかったという印象ながらも、それが監督の持ち味であり、これまでの監督作品と比べればかなり煌びやかな感じ?だったのかなーと思うし、その分、何となく違和感を感じる演出なんかも、細かいところで感じたり─。奏でられるセレナーデなんかもその一つなんですが、まぁそれは作品のキーとなっているものなので、作品として素直に受け入れることができました。
楽しくて、幸せになる作品ですが、それ故になおさら今見たり今後見返すようなことがあれば、少し切なくなってしまいます。
運命の人との出会い方
時代は違えど、人は違えど
皆同じ思いを心に秘めているんだよ
と酸いも甘いも押してくれる映画。
ドラマのような劇的な出会い。
都合のいい出会いないかなー。
試合に勝ったら告白する。
振り返ってこの人で良かったなと
感謝し思えるのが一番の幸せ。
日々の積み重ねで愛想をつかされる。
世の中の歯車にならない。
ママはどうしてパパと結婚したの?
人の数だけ出会いがある。
人の恋心をのぞき見ている
みたいで面白い。
愛のあり方を問う深い作品です。
話の作りがしっかりしているので
俳優の演技がより際立つ。
酷すぎるダイアログに絶望
何気に初の今泉力哉映画。物語の展開がどれだけ面白くても会話がダメと何もかもダメだなということを改めて実感した。今泉作品は無駄なく自然なダイアログが見せ場、みたいな評判をよく耳にしていたのでけっこう拍子抜けしてしまった。会話の内容自体もクソどうでもいい(なおかつクソどうでもいいなりに新たな言語的宇宙が生成されている感じもない)し、会話の始まり方がものすごい作為的というか、無音との境目がハッキリとしすぎている。というのも登場人物たちにそれぞれ明確な「語るべきこと」があるからだと思うのだが、そんなあまりにもキチンとした奴らの交わすダイアログのどこが自然だというのだろうか。一瞬たりとも心を動かされる瞬間がないことに逆に心を動かされてしまった。もちろん悪い意味で。ただ先述の通り、伊坂幸太郎が敷設したトリッキーで後味爽やかな物語展開は見事なものだった。できごとの破片が時代を超えて呼応し合うざわめきみたいなものを存分に楽しむことができた。それにしても原作モノは監督の手腕一つでどうにでもなってしまうから恐ろしいな。俺が小説家だったら死んでもワガママを押し通して濱口竜介に映画化してもらいたい(傲慢)。
出会いは、小さな奇跡の連鎖でできている
メインとなるストーリーは、三浦と多部であるが、三浦の友人夫婦、その娘とボーイフレンド、三浦の先輩とその妻、三浦の先輩の娘と耳が聞こえない男の子、ボクサーとその妻の出会い、つまり6つの出会いが絡み合って進行する。
何故、その人と付き合うことになったのか? 選んでみて、後でその人で良かったって思える出会いが一番。そんなフレーズが何度か繰り返される映画。
自分には、今ひとつピンと来ないフレーズだった。同じことの繰り返しになりやすい日々の暮らし、そして人と人との付き合い。その人を選ぶ、後押しとなる理由が欲しい。ボクシングの勝者への賭けに、告白するか否か、自己肯定等を託す。中途半端さ、曖昧さに対して、寛容。
便利で快適、人に同調して和を大事にして生活していると、何が大切なのかわからなくなってくる。この映画に登場する人物の多くは、はっきりしない性格とはっきりした性格に分かれる。三浦、多部、三浦の先輩、友人夫婦の娘のボーイフレンド、ボクサーの妻は、はっきりしない性格。三浦の友人とその妻、その娘、ボクサーは、はっきりした性格。はっきりしない性格の人たちが、自分を後押ししてくれる理由を求めている。
監督は、そうした人たちにも優しい眼差しを向けているように思える。しかし、同時に思うのは、相手を傷つけないように、自分が傷つかないようにが主で、ぶつかり合いが少ないことだ。深いところで繋がらないと、本当の関係にはなれないのでは? ただ、現代の人間関係のほとんどがそうなっているとも思える。現代人への優しい応援歌のような映画だった。
多部ちゃんファンなので観たが、以前よりも目鼻立ちがくっきりして、綺麗になった。多部と三浦は、美男美女の黄金コンビだっただけに、惜しい男優を亡くした。三浦春馬に哀悼の念を捧げたい。
このお嬢様がいったいどこのどなたの娘なのかご存じでおっしゃっているのだとしたら、ずいぶん命知らずだなぁって・・・
仙台が舞台。
矢本悠馬と仙台出身の森絵梨佳の夫婦
99.99%ありえませんなぁ
ゼクシィのCMで注目されたモデルの森絵梨佳のお芝居はとても自然で上手かった。
メリハリもあるし。本職の俳優よりも上手。恒松祐里との真面目な親子のやりとりもよかった。
結婚して出産もしてからこの映画にご出演。
彼女と結婚した人はホント金星ゲットですね。
ただ、大学中退居酒屋バイトの矢本悠馬との
結婚は当たり🎯だったという台詞は微妙ですなぁ。アダルトビデオが放りっぱなしの家だし。
三浦春馬と矢本悠馬、ふたりとも名前に馬がつくんですけどねぇ。
萩原利久クンはかわいい。
駐輪場の場面のお父さん役は柳ユーレイだった。
夜間道路工事バイトの多部ちゃんのヘルメット姿は超キュートでした。
絶妙コンビ
最近、本作をじわじわとしっかり鑑賞した。今迄何回観たか数えきれない程観ているが、三浦春馬さん登場場面中心にしか観ていなかったので評判程、いいとは感じてなかった。
だのに、である、先日は美緒と久留米の高校生カップルのくだりもなかなか微笑ましいじゃん、貫地谷しほりとボクサーカップルも支え合っているなぁ、矢本悠馬と森絵梨佳の野獣と美女夫婦もなかなか味が出てるなぁ、とか素直に受け入れられたのである。虐められていた少年が成長して藤原季節になり活躍しているなぁ、とか。
すると、本作の評価も上がる。
皆さんの仰る通りだ。
そして三浦春馬さん、ベストカップル多部未華子さんとほほ10年ごと3回目の共演。
キラキラオーラを100%消してどこにでもいる会社員の兄ちゃんになって演じてくださった。美緒と出会した時のあの無防備な表情と服装、会社員やってる時もいつもと違い肩を落とし気味で頼りなさを表しているのか、どこにでもいそうな兄ちゃんだけど、この人は、と思った人は世界に一人。その相手の事を気持ちも含めて大事に大事にして来たのが後半わかる。
登場人物の皆さんが、この人だったからでしっかりと見極めて愛を育てている。浮気•不倫•二股‥‥なんて言葉は無関係。素朴でいて唯一無二のそれぞれの愛に心が清々しかった。ただ、泰造さんは何故別れた?
運命的な出会いとは
音楽には疎いので呪文のようなカタカナはモーツァルトの
曲名だということを調べてから知った。「小さな夜の曲」と
訳されるらしい。聴いてみたら聴き覚えのある有名な曲だった。
劇中ではこの曲ではなく斉藤和義による「小さな夜」が何度も
仙台駅前の街頭ライブとして出て来て効果的に使われていた。
映画自体も大げさに構えた物ではなくこじんまりとした印象。
でも登場人物それぞれが魅力的に描かれており、見終わった
時には何となく心地良い感じがした。
何組かのカップル(既婚も含む)の馴れ初めや付き合い方、
「あの時出会ったのがこの人で良かった」と思っているか?
などを割と平凡な日常の中で見せていく。大事件が起こる
訳ではない(当事者にとっては大変な事もあるが警察沙汰や
死に至る病みたいなのはない)。
一人一人の個性を上手く描けており、そんなにドラマチックな
展開にはならないのにその人の言動に共感できたり、人生の
「あるある」を共有している感じがした。原作も良いのだろうし
今泉力哉監督がしっかり人間観察のできる人でそれが映画に
反映されているのだと思った。
関わらなかったはずの人物同士をある接点で出会わせてみたり、
10年後を描いてそこで伏線を回収するのも良かった。いかにもな
感じでやられると白けるが料理にちょっとスパイスを足す感じ。
出演者みんなに好感を持てたが、多部未華子の存在感が際だって
見えた。主要な登場人物の中では遅く登場する方だし出演している
時間も短いはずなのに、この映画には欠かせない重要な人物像を
見事に印象付けた。こんな女性と出会ったらその縁を大切に
したいと誰もが思うだろう。(自分が多部未華子が好きで贔屓目に
見ているだけかな?)
本編は2019年製作/ドリパスにて2023年6月劇場で復活上映。
いやー面白い!10年後の話も面白い!
伊坂作品の大ファンで観に行きました。ネプチューン泰造さんの藤間さんの奥さんのワザと財布を落とした話とても良い話でした。三浦春馬さんの佐藤さん真っ直ぐで正直な役はピッタリでしたね。
30代におすすめな映画。
この作品は好き嫌い分かれるかな〜と思います。
個人的には単調であまり好きではないですが、
その割には興味を持って見ることができましたし、
見終わった後も嫌な感覚(時間がもったいなかった)などは無かったです。
ドラマでは難しいでしょうし、映画作品にした点は納得です。
私自身が今結婚して数年経った立場であり、子供が産まれる、という状況ということもあり、
内容としては共感が多かったです。
出会いがポイントとなる映画ですが、
映画で言われる、あなたと偶然出会えて良かった、ではなく、出会えたのがあなたで良かった、という言葉や、
人生は小さな出来事の連続で、小さな出来事が積み重なって大きな出会いを生んだり、一生の付き合いができる友人と出会ったりする。
映画を見ながら、夫との出会いや、友人との出会い、大人になってから仲良くなった人とのきっかけ、などを色々思い起こしました。
30代におすすめな映画かと思います😉
高山流水!!
宮城県、仙台を舞台にした
様々な人たちが織り成す人間模様を垣間見ることが出来ました。
仕事に恋愛に生きながら時につまずくことがあっても父親に対する尊敬の念、
人が次第に心を通わせていく過程が巧みに描かれていました。
生きることの難しさ、現実的でもありユーモアな箇所もありました。
幾つになっても、故郷を愛する気持ちは
懐かしく変わらないものだと確信しました。
主演の三浦春馬さんが亡くなってから観ました。
神妙な気分で観る三浦春馬
三浦春馬扮する佐藤は、出会いがないから彼女がいないと言っていたが、仕事の街頭アンケートをやってる時に知り合った多部未華子扮する本間紗季が道路警備員をやっていたので思わず声をかけた。
あっち行ったりこっち行ったりと脈絡の無い展開でオムニバス方式なのか戸惑ったし、10年も付き合ってたのかと思ったし、題名の意図も分からなかったが、最終的にはほのぼのさせてもらったね。改めて三浦春馬を観るのは 神妙な気分になるね。
情けでは結婚できない
「OOと出会えて幸せ」とはよく聞くけど
「OOと出会えてラッキー」は聞きなじみがない
前者は必然的な出会いで
後者は偶然的な出会い?
ただ偶然でも「これは運命」という人もいる
となると矛盾する・・・
難しい。
原作を読んだので、ここまで、繋げるのは、監督、流石だと思いました!...
原作を読んだので、ここまで、繋げるのは、監督、流石だと思いました!隣にいる人は、偶然なのか、必然なのか、佐藤とさきの最後の、お帰りただいまがアドリブということだそうで、さすが、三度目の共演です!最高
10年後、その後は今ある幸せは明日にはなくなるかもしれないけど、今は癒されましょう
日本人がボクシングヘビー級チャンピオンなんて、奇跡
現実だったら100年たっても無理だろう
みんなが熱狂し、色々な人に影響を与える事になり、それから10年
自分自身、野球やサッカーもオリンピックさえ興味がない
自分がやってるスポーツなら興味があるんだけどね
人の事で勇気を貰うなんて感覚は残念ながら持ち合わせていない
きっかけだったり、いいわけが欲しいだけ
なのは自分達でもわかっているはずなんだ
後はそれにしがみつく気合いがあれば、バスと競走しても勝てたりするけどね
そんな奇跡を思い出にすれば、平凡な人生だって楽しかったって振り返れるもんだ
周りも自分も客観的に見えるのはある意味、不幸だと、つくづく思う
矢部悠馬は美人妻を貰う事によって周囲に一目置かれる男になったんだろう
自分がモテる男になったと勘違いして、その後の努力を怠っている
すでに完結してしまっているつまらない男だ
でも妻の人生観と理解によって幸せに暮らせる運命なんだろう
原田泰造が妻子に逃げられ、10年後にはもう一回り大きな男になったけれど
矢部悠馬に同じ事が起こったら、同じでなくても、妻が亡くなったらと考えるとゾッとします
誰もが明日に何が起こり、運命が暗転する可能性がある
自分自身にもいえるけど、奥さんがいなくなったら家族は崩壊するだろうなって思う
でも僕がいなくなっても家族は変わらないだろう
矢部悠馬を見ていると、鏡を見ているようで・・・
ちょっとイヤな気分にはなる
なんにも考えずに映画を観れたらなあ
まあ、こういう作品はそうするようにつとめているので
伊坂幸太郎ってこんなのも書くんだぁ
原作読んでないけど、癒されに行くにはちょうどいいかも
それだけで映画館に行く価値がある
多部ちゃんも可愛かったしね
特にバスの窓からのぞいた顔の表情は心奪われました
3年後、流浪の月に出演してたけど、これ誰だ?ってくらいつまらない女役だった
3年間何やってたんだというより、そういう設定のせいだと思うけど
撮り方によってこんなに違うんだ
監督やカメラマンはプロですね
いや、多部未華子とわからんくらいの雰囲気をかもしだす演技力?
でも彼女がやる役じゃない
三浦春馬は亡くなって日が浅いけど、やっぱり惜しい役者だった
独特のオーラがあるし美男美女だらけの役者の中でも、とびきり美しい
彼は演じる事で作品に色をつけれる人だった
彼は役者の中でも数少ない、まぎれもなくスターだった
これから、どんどん大スターの道を歩むはずだった
もういないんだなぁ
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