「朱では無く、霜月美佳が挑むからこそ意味あるケース」PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)
朱では無く、霜月美佳が挑むからこそ意味あるケース
「2」が非常に大好きなので、どう来る?って思いましたが、結論言うと"そう来たかw"と中々ニヤニヤしちゃいましたね。
霜月美佳って「2」でさんざん醜態ここに極まりでしたが、「劇場版」では一周回って見事な狡猾刑事に昇進。思わずコイツ面白いなとガッツポーズをしちゃいましたよ(笑)。こんなに一作重ねるたんびに急回転するキャラクターって、もはやネタ枠状態なのに面白いからスゴいですねw作中経過は1年半で、成長レベルは10年相当経っていそうな激変ですよ(もはや「猿の惑星」級。あれも劇中10年間隔開けて話を広げてるから)。
さて注目の「罪と罰」ではさらに一周回りに回って、多少はシビュラに喰ってかかれる「度胸」がついてて最高でした!腹黒刑事も◯◯相手じゃ流石に正義が勝るんですねえ~それか1期の救えなかった"想い人"がよぎったのかな?とにかくここでの監視官・霜月美佳は「こっち側」です。
今回の犯人サイドも"最悪の発展系"で、今日的なテーマも非常に想起させる相手でした。いわゆる"集団心理"における不純物の徹底排除。そこに霜月監視官と発展途上の宜野座さん(弥生さんもいます)が、解決せざるを得ない事態に巻き込まれるお話です。
考えると犯人サイドの"集団心理"の悪用法って、現在のボクらが招いてしまった"未来"と言えそうですね。この時世って賛成意見に反するヤツらは敵だみたいな、議論無視の結果早急思考みたいなものがあるし、ネットなんかの反応見てるとそういう節ってあると思います。そこにつけこみ悪事を働く更正施設の連中相手に、イタイ上司(ディスっていません)とギノおじさんが挑むってのは可笑しいですね(同時にスゴく興味深いです)。
まあ朱や狡噛さんの出番をも少し控えさせたら、文句無しに最高でしたし、そこはちょっと惜しかったかな。サトシとかの顔出しをしないポケモン同時上映作品(要するに短編です)、あれにちょっと近い感じにしてれば、スゴく良かったかも。
とにかく少しの不満はあれど、待った甲斐はあると思います。残るNext Storyも早く見たくてたまらないです!