サタデー・フィクション

劇場公開日:2023年11月3日

サタデー・フィクション

解説・あらすじ

中国の名匠ロウ・イエが、太平洋戦争直前の上海で繰り広げられる愛と謀略の行方を美しいモノクロ映像で描いたスパイ映画。

日中欧の諜報員が暗躍する魔都・上海。真珠湾攻撃7日前の1941年12月1日、人気女優ユー・ジンは新作舞台「サタデー・フィクション」に主演するため上海を訪れる。かつてフランスの諜報員ヒューバートに孤児院から救われた過去を持つ彼女は、女優であると同時に諜報員という裏の顔をもっていた。ユー・ジンの到着から2日後、日本の暗号通信の専門家である海軍少佐・古谷三郎が、暗号更新のため上海にやって来る。古谷の亡き妻によく似たユー・ジンは、古谷から太平洋戦争開戦の奇襲情報を得るためフランス諜報員が仕掛けた「マジックミラー作戦」に身を投じていく。

主人公ユー・ジンをコン・リー、日本海軍少佐・古谷をオダギリジョーが演じ、「よだかの片想い」の中島歩、テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のトム・ブラシア、「エディット・ピアフ 愛の讃歌」のパスカル・グレゴリー、台湾の国民的俳優マーク・チャオが共演。

2019年製作/127分/G/中国
原題または英題:蘭心大劇院 Saturday Ficiton
配給:アップリンク
劇場公開日:2023年11月3日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第76回 ベネチア国際映画祭(2019年)

出品

コンペティション部門 出品作品 ロウ・イエ
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映画レビュー

4.0歴史の影のスパイたち

2025年7月10日
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鑑賞方法:映画館

知的

驚く

ドキドキ

2019年製作でもともとは2020年公開予定だったがコロナ流行で延期となり、中国本国では2021年に、そして日本では2023年になってようやく公開された。

いやぁ、面白かった。主要人物のほとんどが裏の顔を隠してお互いに接触し、またその一方でその裏の顔を見破り、そのまた裏をかく虚々実々の駆け引きが描かれる。全編モノクロの映画でロングショットも多いため若干見にくいところもあるし、現実世界と劇中劇の境界線を意図的に曖昧にしているところがあったり、結末付近に解釈の難しい謎の部分も残したりしているため、きれいにすっきりとわかるタイプの映画ではない。そもそも監督がロウ・イエなんだから娯楽映画ではなくアート映画であって、あえて言えば娯楽映画寄りのアート映画というか、アート映画寄りの娯楽映画というか、そんな感じ。

「歴史」を感じさせる仕掛けも上手く、舞台となる蘭心大劇場は実在の劇場で他にも上海には当時の建築物が多く残されているらしく、それらの場所でロケが行われていることが映画の歴史的臨場感を高めている。また主人公の逃亡先の候補として香港やアントワープが挙げられるが、後の歴史を知る者にはいずれもやがて日独の手に落ちる場所だということがわかっている。一方で劇中の人物たちは当然そのような先の歴史は知らないわけで、そのような先の見えない中で彼らはその時その時を必死に生きていたのだということを強く感じさせる作劇も上手い。

中欧日の各人物の描き分けも素晴らしく、コン・リー、マーク・チャオ、オダギリジョー、パスカル・グレゴリー、トム・ヴラシア、ホァン・シャンリー、中島歩、ワン・チュアンジュン、チャン・ソンウェンら名優たちの演技によってそれぞれが血肉を持った人物像になっている。群像劇要素の強い映画だが、そんな名優たちの中でも登場すると一気に観客の耳目を惹き付ける主演のコン・リーの華というか演技力というかその存在感よ。もちろんロウ・イエの演出力も間違いなくあるのだが、やはりこの人は特別な俳優なのだと思う。デビュー作の『紅いコーリャン』からリアルタイムでずっと彼女を観続けてくることができたのは本当に幸運だった。

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バラージ

0.5アクションシーンが長い映画は好きじゃないことを再確認

2025年4月14日
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ねこたま

3.5構成が相当ややこしい。

2025年1月24日
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だいず

2.5完敗・・

2024年1月22日
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鑑賞方法:映画館

難しい

序盤寝てしまいました。劇中劇中劇みたいな狙いが有ったんでしょうが、太刀打ち出来ませんでした。でも妙齢?って言うんですかね、コン・リーさんを観ているだけで良かったです。

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トミー