サタデー・フィクション

劇場公開日:

サタデー・フィクション

解説

中国の名匠ロウ・イエが、太平洋戦争直前の上海で繰り広げられる愛と謀略の行方を美しいモノクロ映像で描いたスパイ映画。

日中欧の諜報員が暗躍する魔都・上海。真珠湾攻撃7日前の1941年12月1日、人気女優ユー・ジンは新作舞台「サタデー・フィクション」に主演するため上海を訪れる。かつてフランスの諜報員ヒューバートに孤児院から救われた過去を持つ彼女は、女優であると同時に諜報員という裏の顔をもっていた。ユー・ジンの到着から2日後、日本の暗号通信の専門家である海軍少佐・古谷三郎が、暗号更新のため上海にやって来る。古谷の亡き妻によく似たユー・ジンは、古谷から太平洋戦争開戦の奇襲情報を得るためフランス諜報員が仕掛けた「マジックミラー作戦」に身を投じていく。

主人公ユー・ジンをコン・リー、日本海軍少佐・古谷をオダギリジョーが演じ、「よだかの片想い」の中島歩、テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のトム・ブラシア、「エディット・ピアフ 愛の讃歌」のパスカル・グレゴリー、台湾の国民的俳優マーク・チャオが共演。

2019年製作/127分/G/中国
原題または英題:蘭心大劇院 Saturday Ficiton
配給:アップリンク
劇場公開日:2023年11月3日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第76回 ベネチア国際映画祭(2019年)

出品

コンペティション部門 出品作品 ロウ・イエ
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映画レビュー

2.5完敗・・

2024年1月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

萌える

序盤寝てしまいました。劇中劇中劇みたいな狙いが有ったんでしょうが、太刀打ち出来ませんでした。でも妙齢?って言うんですかね、コン・リーさんを観ているだけで良かったです。

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トミー

4.0教科書には載らない歴史

2023年12月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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雨雲模様

3.0太平洋戦争の開戦前夜の上海を描いた映画

2023年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

最初は混乱した。劇中劇のリハーサル風景からスタートしたのだが、コン・リーが演じている劇中劇の登場人物、芳秋蘭と、映画の登場人物であるユー・ジンとを見分けることができなかった。監督のロウ・イエは、むしろそれを狙っていたのだろう。ただ、いつものように、少し我慢して観ていたら、大体わかった。登場人物の数もそれほどでなく、関係も極端に複雑ではなかったから。映画の冒頭、コン・リーはメイクも地味で精彩にかけ、不思議な魅力は伝わってくるものの、大女優らしいオーラは感じられなかった。後半は、もちろん一変したが。彼女は、前半の展開には、納得していなかったのかも知れない。

ユー・ジンは、養父のフランス人フレデリック・ヒューバート(なぜか英国名)に育てられた諜報部員で、上海に潜入する。表向きは、上海到着が紙面を大きく飾るほど著名な女優として、劇中劇「礼拝六小説」(原案は、横光利一の「上海」)に参加するため。第3の目的は、別れた夫ニイ・ザーレンを救出し、以前の恋人(劇中劇の演出を務める)タン・ナーと再会するためか。

舞台は、太平洋戦争の開戦直前、未だ日本軍の侵攻を免れている上海の共同租界(言わばアジール)。ほどなく、ユー・ジンのスパイとしてのターゲットである海軍少佐、オダギリ・ジョー扮する古谷三郎が上海に到着し、中島歩が演ずる護衛、海軍特務機関の梶原の出迎えを受け、ユー・ジンと同じキャセイ・ホテルに投宿する。新たな暗号の意味を、直接、現地に伝達するため。ユー・ジンは、行方のしれない古谷の妻、美代子と風貌が似ていることから、ヒューバートによって任務を託された。

ユー・ジンは、元の夫ニイ・ザーレンがキャセイ・ホテルの前で銃撃され、古谷が計画に従って狙撃手に腕を撃ちぬかれた時に、彼をホテルの診療所に連れて行き、麻酔からの覚醒時を狙って、太平洋戦争、開戦時の暗号の意味を聞き出そうとする。

この映画の見どころは、どこなのだろうか。おそらく、監督ロウ・イエが注目したのは、30年代の建物が、キャセイ・ホテルを始め、そのまま撮影に使えたことだろう。特に、四角錐と三角屋根で名高いキャセイ・ホテルの窓から見えた上海を代表するバンドの眺望が印象的。それにしても、雨の場面が多かった。モノクロの画面を活かすためだろうけど。しかし、何と言っても、開戦の前夜、汪兆銘の南京政府(日本寄り)、敵対する蒋介石の重慶政府、日本の陸海軍、ヨーロッパ(ドゴールの率いるロンドンのフランス亡命政権)のスパイたちが、開戦の情報を巡って、抗争するところだろう。劇中劇のリハーサル等で出てきた当時の上海は、演劇、ダンス、食事の様子、背景になるホテル、劇場、カフェなどの建物と室内、移動手段が殆ど車であることなど、見事なまでに都市生活の様相が明らか。もちろん、当時の東京の比ではない。

でも、困ったことが一つ。太平洋戦争の開戦を12月7日としていたこと。確かに、開戦時、日本海軍が侵攻したハワイの現地時間は12月7日(日)、しかし、それより少し早い時刻であったとされる日本陸軍のマレー半島への侵攻の現地時間も、その時の日本の時間も、上海の時刻もすべて12月8日(月)である。それを認めることができたら、エンディングもより魅力的なものになったのではないかと思う。

もう一つ残念であったこと、最初にオダギリ・ジョーに与えられた役割を、その後の撮影の経過の中で、古谷(オダギリ)と梶原(中島)に分割したと聞く。なぜ、そんなことをしたのだろう。あの日本人離れした風貌のオダギリが、優しさを内面に秘めて、外面は剛直でやや生硬に(「ラスト・エンペラー」における坂本龍一のように)当時の日本人を演ずることができたら、どんなに良かったろう。きっと世界中から彼にオファーが殺到したに違いない。もちろん、ロウ・イエからの「徹底的に冷酷な特務機関員を演じて欲しい」という要求に見事に応えた中島歩は、素晴らしかったが。

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詠み人知らず

3.0カラーだったら、もっと低いかも

2023年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

わたしの歴史的な知識が乏しいので、
ちょっと、よく解らなかったです。
全体的に暗かったし、
モノクロって、とりあえず雰囲気作りに一役買ってるから、
なんとなくイケてる雰囲気ではありました。

しかし、小宮さん、だいぶ弱いなー。
ってのと、
美しい人のスパイ・アクションってことで、
綾瀬はるかの無敵のリボルバリリーが若干脳裏を掠めましたが…
同じく、ユー・ジン、無敵やん!っていうあるあるの感想と…

で、マジックミラー作戦ってなんやねんっ!
あの診療所での一連のこと???
あの薬で虚ろな小宮さんと、ユー・ジンのやり取りは、
個人的には美しいってより、
何やってんだよ、小宮ーって思っちゃいました。
だから、キレッキレの梶原とユー・ジンの銃撃戦を、
もっと“動”な感じでみたかったかも。

やっぱ、この作品のモノクロは、ズルいな。

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hkr21