ウトヤ島、7月22日のレビュー・感想・評価
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ケバブとお風呂
観終わると、どっと疲れが押し寄せるほど緊迫感の連続。泥にまみれ逃げ惑うキャンプ場の若者たち。どこから銃声が響いてくるのか、犯人はどこにいるのか、犯人は何人いるのか、情報が錯綜する中でとにかく逃げるしかなく、運よく携帯を持っていても親に連絡できる程度。警察は一体何をしているのか?救助はいつになったら来るのか?さっぱりわからない状況を同時体験できる作品でした。
主人公は妹エミリヤとともにキャンプに参加しているカヤ。ナンパ目的で参加しているマグナスや母親が庁舎勤務であるオーダ、それにペッテル、カロリーヌたち。銃撃が起こるまではオスロでの爆破事件の詳細もわからず、イスラム系の青年も苦渋の表情だ。
長回しのワンカット映像も効果を奏し、カヤの緊張感と妹への思いなどが伝わってくる。友人たちと合流したり、離れたり、死にも直面し、気が狂ってしまいそうになる。少女の死のシーンなどでは徐々に肌の色が土色に変化していく様子がリアルだった。銃撃が72分続いたこと。そのリアルタイムが異常なまでに同期して、体が硬直してしまいそう・・・二度と見たいとは思わないけど、見る必要がある作品だと思う。
実話を、忠実に再現した映像を通して伝えることの難しさ
本編を見ていく中で、正直間延びしてるなぁとか(ほとんど)銃声だけでテロリストの姿が見えないな、まだ出てこないのかなと思ってしまった。ただ、それは実際にあった72分のテロを忠実に伝えるがために浮き出た部分であると終盤になるにつれてひしひしと感じられた。1度見ただけでは消化しきれなかった感覚が残る。
実話を映画にする際、そのまま忠実に再現するのも手だし、忠実でなくとも恐怖などをカメラワークを工夫して伝えたりと、様々な方法をとることができる。このウトヤ島をはじめとした悲惨な事件を映画を通して伝えるにはどうするのが一番良かったのか、考えさせられる作品だったと個人的には思う。
リアルな緊迫感!
「1917」の影響で、ワンカットというワードが気になってwowowにて鑑賞。
2011年ノルウェーの連続テロ事件、ウトヤ島での事件発生から終息までの72分間がワンカット。凄いリアル感。実際にその場にいるような緊張感。これは本当に恐ろしい。
大勢の学生が逃げ惑い、銃声が響き、どれだけ細かい綿密な計算のもと撮影されたのか、それにも驚く。
観ていて、そういえばこんな事件あった、と思い出した。政府の移民政策に反発する単独犯らしいが70人近く亡くなっているのに禁固20年って、、、酷い。
ワンカットの妙
上映開始18分に起こる銃声から、すべてが激変する。
音楽一切なし。
勇敢で、主人公らしいバカな行動をするカヤの主観で綴られた今作は、
そこから観ている側も同じストレスを感じるように作られている。
途中、うっすらと見える狂気に寒気を覚える。
そして最後に思わず「あっ!」と声を上げてしまう。
これがリアルではないかと錯覚するような演出、
しかし事実に基づいた作品であることは間違いなく、
日本もぬるま湯に浸かってぬくぬくとしていると、
いつかこんなことが起こっても不思議ではない。
何故なら、
この事件が起きたこの島こそが、
世界一安全と言われていたのだから。
実話を題材にしているので星4つ 途中、海沿いの崖下で男といっしょに...
実話を題材にしているので星4つ
途中、海沿いの崖下で男といっしょにいる時間帯がちょっとだらけてしまった。
面白そうと見ると残念かも
題材はいいと思う。
まず ハラハラ感はありません。
前半の森で身を隠す場面正直身が隠れてない。
それに身を隠してる場面が やけ長すぎる
所々人が逃げていくのが雑。
色々と感じた所はありますが
とにかくつまらない作品でした。
体感する映像
「世界一安全だから何も心配いらない」と言われたウトヤ島を襲ったテロの悲劇。犯人の姿が見えず銃声と逃げ惑う人々との光景がだけで恐怖を煽る。想像を絶する緊迫感と臨場感で事件を体感することが出来る映像となっている。
2019-106
☆☆☆★★ かなり観ていて苦痛が伴う映画。 一応エンドクレジット後...
☆☆☆★★
かなり観ていて苦痛が伴う映画。
一応エンドクレジット後に、監督のメッセージで「これはドキュメンタリーではない」との字幕が入る。
…のだが、映画自体は《ドキュメンタリー風》を装って撮影されているのは明らか。
ゆえに。『カメラを止めるな!』での、冒頭37分間の様なワンシーンワンカットが延々と続く。
技術的な挑戦…として、映画全編をワンシーンワンカットで撮るのはアリだとは思う。
古くはヒッチコックが『ロープ』で試みた様に。挑戦する事での技術的な向上が生まれ、結果として分かって来る事も有るのだから。
フイルムの時代と違って、今ではデジタル撮影の時代。過去では困難な事も、現在なら直ぐに実行出来る。
…ただ!
あのヒッチコックでさえ、映画の全編をワンシーンワンカットで撮る事での意義と共に、その弊害を「映画術」の中で語っていた。
多くの観客は、どうしてもワンシーンワンカットに対して、集中しての鑑賞を余儀なくされる。勿論ワンシーンワンカットの撮影手法は、かなり昔から確立された撮影手法で在り。効果的な使用方法ならば、観客の心を鷲掴みにする事も多い。
ただ【映画全編で】となると、どうしてもハードルが上がる。アート系でマニア向けの作品でこそ…の感じになっている気がしないでもないが(u_u)
以前に公開された『PVCー1 余命85分』を観た時に。サスペンス系の作品での全編ワンシーンワンカットでは少し無理が有る…と思っていただけに、今回も観る前は懐疑的でした。
結果として、観客を当時のその場に引き摺り込むもうとする意図を強く感じた事から、『…余命85分』ほどの無理矢理感は無かったものの。本来、映画とゆうジャンルは。撮影したシーンを編集する事で、リズム感が生まれる芸術だと言うのを改めて実感できる。
↓ 参考映像
Dog Day Afternoon (6/10) Movie CLIP - They're Coming in the Back! (1975) HD https://youtu.be/W-OzWbkk5lE @YouTubeより。
『狼たちの午後』から
それまでののんびりムードが、1発の銃声で一気に緊迫感に溢れるポール・ハーシュの名編集。
肝心の映画本編ですが、予告編を観た限りだとかなりのパニック映画かと思われた。
多くの人がパニックに見舞われる…勿論そうなのですが。これは意外な程にこじんまりとした低予算の作品の様に見える。
一応は、ポスターに映る彼女の目線に寄り添うカメラ。彼女を通して、この惨事を追体験して行く。
それだけに、誰が?何故?何の為に?…が判らず。大勢の人が、終始画面上で右往左往しているだけ…と、言えなくもない。
そして、大勢のエキストラ…と思いきや。精々50人程度だったのじゃなかろうか。予算面での関係からか?その辺りの涙ぐましい努力は、かなり見て取れる。
映画を強引に3っに分解すると…。
1 彼女は仲間と共に行動し隠れるのだが、一体何が起こっているのか?判らず議論…となる。
2 彼女は(或る理由から)単独で行動を起こす。
3 事件が起こる前に出逢った男と出逢う。そしてエンディングへ。
…と、言ったところ。
観客にその時、その場に居た《当事者の眼》の感覚を味あわせる為…とは言え。いずれの際にも、延々と続くワンカット場面には緊張感よりも【助長感】が勝ってしまっているのが、観ていて辛い。エンディングの結末も、ある程度は予想出来てしまうのも…。
『カメラを止めるな!』にせよ、『ブレアウィッチ・プロジェクト』にしろ。普段どんなにカメラ酔いがする映画と言われても大丈夫なのですが、この作品での崖下を逃げる場面でのカメラ酔いはキツかった(。-_-。)
兎に角、作品全体が。観客に対してストレスを与える様な撮影を目指して撮られているのも在り。その積み重ねからか?観客側に段々とストレスの度合いが高まって行くのが、その原因の様な気がします。
体調の悪い時に観ると、かなりキツいでしょうから注意された方が良いかと思います。
2019年3月13日 ヒューマントラストシネマ有楽町/シアター1
引きずり込まれる極限状態。息もつけぬ圧巻のワンカット。
【賛否両論チェック】
賛:ワンカットの魅力を最大限に生かした演出で、混乱を極めた事件の緊迫感が、ひしひしと伝わってくる。また、犯人がほとんど映らず、ヒロインの視点でストーリーが進んでいくため、彼女を通して事件の凄惨さにも圧倒されてしまう。
否:BGM等の演出がなく、ノンストップで淡々と進むので、人によっては少し退屈に感じてしまうかも。グロシーンもあり。
この作品の特徴といえば、何といってもヒロインの視点で、72分間に渡りワンカットで物語が進んでいくことですが、その演出効果たるや目をみはるものがあります。突然のことで島中がパニックになり、何が正しい情報なのかも分からず逃げ惑うしかなかった被害者達の姿や、さっきまで息をしていたケガ人が、目の前で徐々に冷たくなってしまう様子といった、非常に衝撃的で生々しい事件の詳細が、ノンストップで描かれていくのに圧倒されてしまいます。
その一方で、犯人の描写はほとんどなく、要所要所でひたひたと迫り来る不気味な影や足音で、本当に犯人なのかも確認出来ないままに、巧みに表現されているのも印象的です。
BGMもなく、ひたすら淡々と事件を追っていく内容なので、人によっては少し退屈かも知れませんが、現実に起きた凄惨すぎる事件の全貌を、是非その目でお確かめ下さい。
この疑似体験は俺にとって価値があっただろうか
ベルギーで実際に起きたテロを題材に、登場人物はフィクションとして撮った話。実際の事件の時間である72分間をワンカットで撮った映画。
他人の体験を疑似体験できることは、映画のひとつの価値と、これまで何度か書いてきた。
しかし今回の疑似体験は、果たして価値と言えるのだろうか?
複数のテロリストに襲われたキャンプ場で、72分間、生きた心地がしないまま、逃げ惑い、友人達の死を目の当たりにする、という体験。
知らねばいけない気もするし、だからこその72分間ワンカットなのだろう。
しかし、果たしてその体験が俺にとって価値だったかは、今もって疑問だ。
とはいえ、皆さまにも、一見はお勧めします。
テロリズムが悪
思想上の極左・極右は無くならないし、主張するのは自由。暴力による排除や報復は間違い。この手の事件、報道、映画で勘違いから逆ブレする人が出て来るのが、イヤやなぁと思いました。
ワンカットは凄かった。カヤ役の女の子には賞賛しか有りませんし、製作陣には喝采を贈りたい想いで一杯です。
最大の難点は「銃声と逃げ惑う者、身を隠す者」では72分の尺は埋まらんし、緊張感も持たん、と言う点で。ちっとは行動を起こした者はいなかったんですか?
何故極右組織が台頭するのか、誰も答えない
銃声の凶暴さがひたすらに恐ろしかった
ローンウルフ型のテロリストを取り締まるには
頭の中を覗くしかないが...
危険な思想信条を考えただけで犯罪になる未来がやってくるのだろうか
ムスリム移民が受け入れた国で憎悪の対象になり
またムスリムがそれに報復する地獄絵図を回避するには
どうすればいいのか、私には分からない
日本も移民を受け入れるならば、遠くない将来
このような事件が起きるのだろうか
考えさせられる
実際に起きた事件を元に作っているので内容に興味を持ち鑑賞。
72分ワンカットと、一切BGMの無い映像で物語に没入出来、緊張感がかなり伝わってきた。
所々の視点がよくわからなかったり突っ込み所があったり、事件がどうゆう風に収束していったか不明なままなので、☆3.5
72分間の恐怖を追体験
2011年ノルウェーのウトヤ島で起きたテロ事件を映画化
こんな事件があったなんて知らなかったので、最初から最後まで衝撃的だった
その上、72分間ワンカットという映像の緊迫感が、より、恐怖を際立たせていた
その時、ウトヤ島では、10代から20代の若い子たちがキャンプをしていて、未来への希望溢れる彼らがテロの犠牲者になってしまう
そのテロリストは、政府の移民政策に反対して、テロ事件を起こしたのだという
そういう事実の中で、この映画は、その場にいた一人の女性カヤの視点で描かれている
そのカヤとは、実在した人物ではなく、事件後のいろいろな人の話を総合してできたキャラクターということだった
そのカヤの行動から判断すると、その時、彼らは何が起きているのか理解できず
犯人が何人、どこにいるのかもわからないまま、小さな島を逃げ回り、運が悪いと被弾してしまう
それが、どれだけ恐ろしいことだったか
なんで、何の罪もない彼らが、そんな目に遭わなければならないのか
犯人のエゴに満ちた身勝手な主張の犠牲者になるのが、未来輝く罪のない若者たちだったということに、納得のいかないまま、映画を観終わってしまった
そして、観終わってゾッとしたのは
私たち日本人も、ヨーロッパに移住すれば移民となり
彼らの憎悪の対象になるということ
ということは、私たちたちも、いつ、どこで、被害者になるかわからないということであり、
この映画で起きていることは、決して「対岸の火事」ではなく
そういう、いつ犠牲者になるかわからないという視点で、この映画を観るべきだし、考えるべきだと思った
この時、ウトヤ島で何が起きたのか
興味のある人は、ぜひ、観て欲しい作品
緊迫
恐怖と混乱が描かれた映画。突然、思いもしない出来事が起きて、ただ生きようとする。理由も分からない。
震災や災害の当事者はきっとこんな戸惑いと不安を抱えていたのか‥…。
色んな背景を持った人間である移民と自分の国で暮らす。
私は幸運にもテロに合ったことはないけど、この映画の若者達のように行動できるのかさえ分からない。
当たり前だと思います。
「移民政策に反対する極右勢力による過激な思想が拡がりつつある。」
とありましたが、当然の流れだと思います。
残念ですが、この事件は自業自得ではないでしょうか。
追記:
もちろん、犯人を全面的に肯定はできませんが、
こういった気持ちの人が国民の半数くらいはいるかとは思います。
・テロの会話は避けたいイスラム系男子
・ケバブが食べたいと言うトルコ系男子
・お母さんがオスロ市役所に勤めているアフリカ系女子
→爆弾テロには無頓着で気にも留めない。
・犯人は32歳のノルウェー人
愛国心に人種は関係ないと言いたいトコロですが、
結局しっかりした愛国心をもっているのはノルウェー人のカヤでしたね。
この複雑な気持ちを国民に持たせないようにして欲しいです。
お薦めです。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm30971478
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