「【過去、ドイツが犯した”許されざる過ち”と現代社会が直面する”喫緊の課題、難民問題”をMIXさせた”意慾作”】」未来を乗り換えた男 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【過去、ドイツが犯した”許されざる過ち”と現代社会が直面する”喫緊の課題、難民問題”をMIXさせた”意慾作”】
ーエンドロールで流れる、トーキング・ヘッズの”ROAD TO NOWHERE"の長閑な音楽が何とも皮肉に聴こえる・・。ー
ゲオルグ(フランツ・ロゴフツキー:オオ、君は「希望の灯」で、自らの過去を隠しながら倉庫勤めをする、孤独な青年を絶妙に演じていたなあ・・)は、”何故か”パリを脱出し、マルセイユに逃げる。
街中をドイツ軍が”何者か達を”一掃しようと奔走している・・。
舞台は、現代に見える。(が、しっかりとは描かれない・・。)
ゲオルグは、逃亡中の列車の中で瀕死のハインツを看病。ハインツの荷物には作家ヴァイデルの原稿、妻マリーの”マルセイユで待っている”という達筆な手紙が入っている。そして、彼の取った行動。
ーここら辺、描き方やストーリー展開が大変粗い。付いて行くのが大変である。-
マルセイユについたゲオルグは”不法滞在者”のように描かれる。そして、彼の周りを誰かを探している女性が”随所で”現れる。
そして、徐々に彼女がマリー(パウラ・ベーア)だという事が分かって来る。
ー相変わらず、描き方が粗い。-
マリーは小児科医のリヒャルトとホテルで半ば一目を避けた生活をしている。
ー何故にマリーがリヒャルトと同じ部屋で生活しているかも詳細には描かれない。-
ゲオルグとマリーは”何故か”徐々に惹かれていくが・・”
ゲオルグはリヒャルトにヴィザやメキシコへの渡航チケットを渡し、マリーと一緒に行けと言って送り出す。
だが、マリーとリヒャルトの乗った”モレアル号”は機雷で沈んだと、マルセイユ港の役人から告げられる・・。
そして、街中のカフェで消沈したゲオルグの背後にハイヒールの音が・・
<作品自体の不可思議な世界観は面白いのであるが・・。(好みである。)
うーん、ストーリー展開、構成ともに粗いなあ、クリスティアン・ペツォールト監督・・。
アート系作品とは言え、もう少し観客を意識した作品作りをして欲しいと思った作品。>