「ウォルト・ディズニー・カンパニーの自虐か?」ダンボ image_taroさんの映画レビュー(感想・評価)
ウォルト・ディズニー・カンパニーの自虐か?
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物語の始まりはディズニーのテイストだが、どんどんバートン流の毒気を感じさせる描き方になっていく。ウォルト・ディズニー存命中に作られたオリジナルの実にピュアな作風(これこそがウォルト・ディズニーの個性と私は評価したい)が、随分とシニカルな作りになっていることに驚かされる。それ以上に、悪役のマイケル・キートンがまるで「ウォルト・ディズニー」のようであり、彼が経営するテーマパークがまるで「ディズニーランド」のようであること。彼とそのテーマパークがボロボロになっていく描写は、アンチ・ディズニーの人々から「儲け主義」と批判されることに対し、自虐的に応答しているかのようである。このシナリオをウォルト・ディズニー・カンパニーが認めたことに驚きの念を禁じ得ない。ディズニー映画としてはかなりの異色作だが、ちゃんとバートン流に料理されていたところに好感が持てた。
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