来るのレビュー・感想・評価
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カルトなオカルト映画?いや、エンターテイメント作品!!
『億男』に続き、新元号に移り変わる節目に
【平成映画の顔・川村元気作品を観よう企画第2弾!】
わたしは今の今まで「クトゥルフ神話」というものを
毛嫌いして遠巻きにみていました
いわゆる「中二病」クサいと…
でもなにかと物語の下敷きになってたりするので
後学のために基本だけでもと思い簡単な解説書を読んでみたりしました。
記憶に新しい『クワイエットプレイス』はまさに
クトゥルフ案件の典型!
本作『来る』は〈日本版エクソシスト〉と位置付けてもよい作風だと思いますが
やはりクトゥルフ要素が強い作品だと思いました。
【実体】のない「心霊、悪霊」と
【実態】が分からない「なにか」とは
根本的に次元が違うのがクトゥルフなんですよね。
確かにそれは存在している。 メイジョウ
もしその、クトゥルフのいう所の〈名状しがたき者〉の姿を見ようものなら
〈正気を保てず発狂して死を迎える〉のだそうな…
さて、本作『来る』では
極力、恐怖の対象そのものを見せるのではなく
そこの〈空気感〉および恐れる人物たちの〈リアクション〉で
恐怖を表現しているところが斬新かつ大胆な演出でした。
そして、その可視化できない恐怖が人間たちに伝染し、拡大して
次第に人間だれしもが抱えている闇の部分を浮き彫りにし
恐怖の対象が可視化できる《人間そのもの》にすり変わっていったのも見事でした。
本作『来る』はホラー構造を保ちつつ、わたしが近年視聴してきた
いろいろな作品のエッセンスが散在しているな、と見てとりました。
「平成最後のエンターテインメント映画はこれだ!!」とばかりに
川村元気プロデューサーの《したり顔》が目に浮かびました(笑)
追記:今年一番輝いた女優さん、川栄李奈さんと並び、黒木 華さん。
おふたりとも、故・大杉蓮さん、樹木希林さんと
最期に共演なさり、さぞ女優として貴重な一年であったことでしょう。
2018/12/13 劇場にて鑑賞
ユナイテッドシネマグループの会員制サイトから転載
1部2部に分かれてて見応えあり☆
怖い(・・;)ホラー映画を見るのと貞子見るのとまた違って、生きてる人間が怖かった。黒木華の演技がほんとすっごい良くて同情もできないなんていうかもう..。ずっと見ていたくなかった。ヒデキの親友津田も最悪過ぎて気持ちが悪いほどだった。結果、想像以上のクズだった。全てはご縁で事情があってもひん曲がった命の集まりがおびき寄せた呪いか化物かよくわからないけど壮大なお祓いが個人的に面白くってもっと観たいと思った。小松菜奈?弱さを表現するためのパンク姿、岡田くんのアウトロー姿がちょっとだけ鑑賞の邪魔になった。身近に感じないからかもしれない...柴田理恵さんの霊媒師役めっちゃ良かった!
ハイセンス冴える
ヒドイ!
ホラーとしてはアレだけど「お祓い映画」としては満点
テンポよくて良かった。
本当に面白くて、何回でも観れる。儀式の準備でのシーンBONNIE ...
本当に面白くて、何回でも観れる。儀式の準備でのシーンBONNIE PINKのevil and flowersの合唱バージョンが流れるのだけれど
作品の内容に合い過ぎていて驚いた。
自分ではどうすることもできない悪い状態に陥ってしまった時にこの曲に出会うとエンドレスリピートしてしまいそう。心の闇というのか人間への試しが入っていてそのへんが怖い。ピンク髪で腕にタトゥのこんなパンクロッカーみたいな見た目のキャバ嬢がいるのかは疑問だけど真琴のキャラクターがとても良かった。
言う事を聞かない悪い子は夜中迎えに来るんだよ。っていう歌があるけど、それが怖くて本当に良い子になってるのもいる。
悪いことばっかり考えていると異界のものに目を付けられる的な映画を観て、襟を正す大人もいるかもしれない。
「go somewhere to find yourself if you cannot help yourself
though evil and flowers both come and go...evil and flowers」
全体を通してみてもこの曲の歌詞の内容があてはまってる。
柴田理恵、スゲー‼️
面白い
うーーーん…な映画…。
2019 DVD/BD 10
狡猾かつ超強力なぼぎわん
田原(妻夫木聡)の因果が回って崩壊していく様はぼぎわん抜きでも、離婚する可能性高いと思ってしまう。
ウソのイクメン気取りで他人事のように育児ブログを更新し続ける姿は妻(黒木華)が呆れても仕方ない。
そりゃ、他に乗り換えられるだろう。
妻夫木聡演じる田原の様はホントにイライラするし、あんな何もしない夫が育児ブログとかチャンチャラ可笑しい。
夫婦って色んな事擦り合わせていかないと恋愛感情だけじゃ続かないのが解る。
1時間掛けて、田原が死ぬ過程と人間関係の狂いを説明される序盤はぼぎわんの影響力が凄まじく、容易に人が狂っていく様は気持ちが悪い。
田原はパーフェクトな父親では無かったが、妻の家庭環境も大概でその影響も目立つ状況に悲しくなる。
圧倒的なぼぎわんパワーに蹂躙されつくした田原家と対照的に
田原家に繋がった比嘉姉妹はいいキャラ立ちをしており、後半ぼぎわんとの対決に期待感が高まる。
死の匂いに惹かれる子どもと生に惹かれる怪物、誰もが1度くらいは覚えのあるネガティブな感覚に囚われる件はエグい。
そして比嘉琴子(姉)が儀式のために呼んだ仲間(霊能者)だが、沖縄のおばぁ達が交通事故でやられてしまった途端、別途で集まる仲間が異常を察知して命懸けの覚悟になるのはオーバーな演出ではあるが、ちょっとカッコ良かった。はては公権力に強い繋がりのあるユタの力は計り知れない。(オカルトな厄介事を解決したりして互恵関係があるのだろうか?)
霊能者逢坂(柴田理恵)は当て馬かと思ったがちゃんと出番があった。
作中、霊能者以外の人々がこぞって心が弱く田原夫婦、友人津田、野崎……ことごとくぼぎわんに取り込まれていく。
あまりにも凶悪なぼぎわんではあるが野崎の一言で正体がうっすらと見えると、ただお祓いするだけで良いのか?と考えてしまう。
大昔は虐待どころでは無い間引きを行っていた事と現代も虐待で子どもの命が失われる事態を実感すると、技術力や今の経済発展では解決しない事が解る。そりゃ、ぼぎわんが暴れるのも無理からぬ事だわ。
そしてぼぎわん自体のちからがあまりにも凄い。
建物ぶっ壊すレベルのパワー、且つ人間1人1人の心の裏側のキズを見逃さず、背中の咬みキズなど関係なく身体に侵入されたであろう描写は、過去にあった邦画ホラーと比べてもインパクトがある。
この凶悪、強大なぼぎわんを祓う為の儀式に様々な宗教を動員するのは、やり方を選ばない独特な手法なのか?どれかが効いたらそれで良しと言うことか?
ただし観るがわとしての怖さと言う点ではそれほどではない。登場人物のひ弱さに不安感を募らせて見続けてしまう作品。
誰にだって失くしたくないものがあるから、弱点も…。
子流しや流産、堕胎とネガティブなテーマが全編にあるため、ドロドロ感は否めず、その分観る人を選ぶので。
ラストはどうなったかが曖昧で次回作あるなら取り敢えず観てみたいとは思う。
個人的には黒木華が喫煙しているシーンに「吸うんだ?」と驚いた。色んな役がこなせるのはやはり凄いと言うことか?
勝手なイメージを黒木華に持っていた事を確認できた。
それにしても何だかんだで年1位で視聴している。そろそろBlu-rayでもDVDでも買うべきか…?それとも自分がぼぎわんに取り込まれているのか?
中毒になりそう
あと少し
映画館で鑑賞。
演技力等は映画として問題なく、演出も効果もCGも十分なクオリティでした。
脚本が、明らかに足を引っ張ってました。
原作を読んではいないのでこういうものかどうかはわかりません。しかし映画作品として見た場合、ホラーがやりたいのか、家庭内問題をやりたいのか、NTRがやりたいのか本当に分からないです。
何て言うか、余計な情報や設定が多過ぎてホラーとして見た場合も愛憎劇として見た場合も薄くなってます。
あくまで私の考えですが、映画にするなら原作に忠実に作成するか、主要な要素を抽出して壊れない範囲でブーストして特化するかでなければ基本駄作になります。
今作の原作を知らない為なんとも言えないですが、仮に忠実に作成したなら今回は後者の手法でホラーを軸に作るべきだったかなと思います。
本格ホラーが面白い
ホラー映画<除霊エンターテイメント的作品
幸せな新婚生活を送る田原秀樹のもとに「千紗さんの件で」と会社に訪れた謎の訪問者。
それをきっかけに起きた後輩の死を始めとする不可解な出来事により、妻と娘の身を案じ始めた夫の秀樹は友人のツテで霊媒師の真琴とフリーライターの野崎を紹介してもらう。
正体も名前もわからない“アレ”の脅威に立ち向かう人々を描いたホラー映画。
正体不明の何かが襲ってくるホラー映画と予想し構えて鑑賞したが、どちらかというと人間の黒い部分や卑しい部分などの負の面によって事態が悪化したような描き方をしていて、ある意味人間の方が怖いと思わせるタイプの作品だった。
メインの田原夫妻の腹の内を序盤、中盤にかけて2段階で明かし、2回の胸糞悪さを味わわせてくる笑。
特に妻夫木聡演じた夫、秀樹のクズ具合は目に余るものだった。
イクメンパパを自称する為のブログ更新にイクメンパパ集会、会社でのイクメンっぷりアピールに反比例して、ブログ更新に追われ育児の手伝いは二の次、娘の怪我もブログのネタと言わんばかりに使い、終いにはたかだか1人産んだくらいで偉そうにと妻の香奈に対してマウントを取り始めるクズっぷり。
そんな秀樹を演じる妻夫木聡がまあ上手くて似合う笑。
近年の彼の役所はこういうクズ男が多い気がする笑。
また今作1番の存在感のあるキャラクターは中盤から終盤にかけて登場する日本最強の霊媒師として知られる真琴の姉、比嘉琴子こと松たか子である。
終始冷静沈着な対応で全てを見透かした動きを取り、団地一帯を封鎖し日本中から凄腕の霊能力者を集めた一大除霊作業をおっぱじめるクライマックスを牽引する存在で彼女の登場で作風がガラッと変わるのがとても面白い。
霊能力を持たない野崎が終盤にかけて真琴と千紗を救いたい一心で除霊の中心地に来てしまい、オタオタしている彼を目の前にしてまさかの渾身の右フックをお見舞いした件はホラー映画ながら爆笑しそうになってしまった笑。
色々と粗はあるかもしれないが、一応ホラーの括りだし、「アレ」の正体などはボヤかして終えるのは正解なのかなとは思った。
原作と違うという声もあるようだが、原作を知らない人間としては除霊エンターテイメント的な作品として割と満足できた。
中島監督の人間の醜さを描く表現力はやはりピカイチだなと感じた。
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