「面白かったけど一番の見所は・・・」来る つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
面白かったけど一番の見所は・・・
気合いの入ったキャストで、これはただのホラーではないだろうなと感じていたが、予想通りどちらかといえばヒューマンサスペンスで面白かった。
シリアスなはずなのにちょこちょこ笑えるところも良かったね。
ストーリーは語り手を代えていきながら、その人物や回りの人物の表の顔と裏の顔をあぶり出していく。
視点を変えれば違うものが見えてくる、積み重ねればより見えてくるって感じで後半に向けて面白さが加速していくのがいいよね。
クライマックスの対決シーンは、まあ予算がないので少々チープだけど、盛り上がりという意味では良かったと思う。
なんていうか、そんなスケールのそんな感じなんだと驚いた。
悪いところとして、物語がノッてくるまでにちょっと時間がかかりすぎなことと、本作の核であろうヒューマンドラマのパンチが弱くて、出来の悪い「告白」+ぼぎわん程度の味の薄さだろうか。
そもそもテーマが薄いせいで、エンディングの意味はわかるがカタルシスが全くないんだよね。
キャストは誰もがかなり良かった。特に黒木華の絶叫と、徐々に明かになり変化していく様は見物だったね。彼女は穏やかな役が多いから見たことない黒木華を見られた気がした。
一緒にいた知紗役の子がトラウマになるんじゃないかってくらいの迫力だったよね。
見たことないと言えば、小松菜奈もピンクの髪に多数のタトゥーと崩れたメイクで、足から登場してくれなかったら彼女だと気づかなかったかもしれない。
監督はなかなかわかってるよね。小松菜奈の魅力は足にある。って、なんだが一番の見所は真琴が初登場する足のシーンだったんじゃないかって気がしてきた。うん、多分そう。
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