「後半に連れて…」来る ちゃーるすとんさんの映画レビュー(感想・評価)
後半に連れて…
最近のホラーが嫌いなのは、ただただおどかせるだけで深みがないからだったから、一線を画すホラーとして楽しみにしていただけに非常に残念。
前半は、人間の汚い部分が良く見えていておどろおどろしく、なるほど、これがひと味違うホラーか。と感心してみていたのに、
後半に行くにつれて除霊だなんだと騒がしく、バタバタと人が死んでいくだけでおどろおどろしくも怖くもない、何だか訳の分からないものになっていた。
これを怖いと言うのはちゃんとホラーを見ていないのでは?
驚かせるだけ。と言っているのは何を見て言っているのだろう。
全く驚くシーンがないし、拍子抜け。これならまだただ怖いホラーの方が良い。
ストーリーの軸ある、妖怪がいてそれを除霊する。というプロットは描けていたが…
結局、なんだったのかよく分からないし、ラストはいきなりつまらないオチ。
せっかくのいい役者の無駄遣い…
面白すぎて公開3日目ですが既に二回観にいきました。凄すぎるほんとうに凄かった。オープニングからラストまでカッコいいカット、音楽、表現が多くてまず引き込まれる。さすが中島監督って感じ。前半で妻夫木家やそれを取り巻く人々の闇を描きつつ段々と本性が明らかになるところがゾクゾクさせられた。アレの恐怖もありますがやはり怖いのは人というのがすごく良かった。妻夫木君と黒木華の演技力の高さにグイグイ引き込まれて、もう怖い怖い。家庭と人が崩壊していく様子が辛かった、と同時に興奮した。後半はお祭り騒ぎでカッコいいしもう色々訳のわからない感情が湧き上がってきて『この映画凄い』と思わざるを得なかった。そしてあのオチには痺れさせられた。
カッコよさとか怖さだけじゃなくておそらく中島監督がテーマにしているであろう 命 についても考えさせられる作品だ。ただ、ジャパニーズホラーを求めてこれを観るのはカメラを止めるなをゾンビ映画と思って観るぐらい違う。この映画に対する批判をしてる人のほとんどがいわゆるお化け的な恐怖を求めていた人だ。この映画のテーマは人の怖さでありお化け的な何かではない(もちろん ぼぎわん も相当怖いが)
告白や渇き的な面白さなのでその二つを面白いと思った人にオススメ
割とグロくて重めなのでデートで行こうと思ってる人はやめたほうがいいです。