半世界のレビュー・感想・評価
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最後まで裏切らない映画!
予習無しで映画を観て来た者の感想です!
ストーリーがはじまり、家族構成や出てくる人の関係性はあまり明かされない状態でしばらく進んでいく。
細かなこと、誰がどう深く関係があるかなどはあまり掘り下げない感じから話のメインが完全に稲垣吾郎さんなんだと気付ける!
台詞を言わず、炭を作る演技、山を登るシーン。稲垣さんらしさが一番出ていた気がしました。
良い意味で最後まで落ちどころがなく、荒波が立ちすぎず、平らなストーリー。現実味があります。
海でおしくらまんじゅう、馬鹿話をする3人組がどうしてもSMAPが集まって楽しそうにしている稲垣吾郎さんを連想させられ、嬉しい気持ちになりました!
観られて良かった…!
公開から少し時間が経ち、日々観に行きたいと思いながら日延ばしになっていましたが今朝、何となくWEBで調べてみたら明日までの上映とのことで驚いて急ぎ、息子を誘い出かけました。
なんとしみじみとした温かい作品…。三重の美しい風景と、古くからの年輪のきいた平屋。そして紘、光彦、瑛介の均衡のとれた三角形。そして初乃、明とのやわらかな関わり。どれをとっても本当に深く沁み入りそれが温かな輪になって広がるような感情が湧きました。
人間は誰もが人には言えない苦悩、傷、悲しみを背負って生きています。人の悲しみを無くすことはできなくとも、それを慮って寄り添うことの大切さを改めて噛みしめています。
吾郎さん扮する紘の表情や仕草、人生を折り返した男の寂しさや切なさ、そして他の全てを諦めながらも信念を貫く姿にグッと惹きつけられました。
最後のエピソードは少なからず衝撃を受けましたが、だからと言ってエンドロールで悲しさを引きずることのないとても不思議な作品。最期の紘からの初乃へのメッセージが、衝撃を幾分和らげ優しく撫でてくれるような気持ちをもたらしてくれます。
同じ言葉を自信を持って繰り返します。
とても、とても良い作品でした。
余談になりますが、横浜在住親子ですがこの作品はどこのシネマも日に一度上映が多く、近くに丁度良い時間の上映がなく困り果て、千葉は流山のシネマまで息子を急き立てほぼ70キロの道程、車を走らせてもらいました(笑)。
現在大学生の息子も作品を見終わってからポツンと「なんかうまく言えないけどすごく心に響いた」「とても良かった」と口にし、流山まで来た甲斐があり過ぎるほどあったねと、親子共とても貴重な時間をもらったと思っています。
派手さはない作品かも知れませんが、こういう人間の機微に触れるような作品こそもっと評価されるべきです。
やわらかで穏やかな時間をありがとう。
めちゃくちゃよかった
気になっていたのに近所の映画館はあっという間に公開終了とのことなので、ぎりぎり駆け込みで観てきました。
久しぶりに良質な映画を観たという印象。最初から最後まで全く飽きずに観れました。
幼馴染3人の会話もリアルだったり、クスッとできたり。職人の父と息子の関係も、ラストの息子の選択含めとても良かったです。
瑛介と紘の息子のシーンが個人的にはとても好きでした。
池脇千鶴のいい感じに生活感出ているのもよかったし、石橋蓮司の酔っ払いも最高でした。
物語は思いも寄らない方向へ向かいますが、これからも続いて行くだろう登場人物たちの世界にそっとエールを送りたくなります。
映画のむずかしさ
阪本監督を感じられる映画
風、土・木の匂いが伝わってくる
今日が3/6明日で
多くの映画館で終わってしまうのが残念
興業的な部分での難しさを考えさせられる
テレビで宣伝すべき
早い段階で朝早い時間8時台とレイトショーに
なっていたのが不思議
他にも見られていない映画はあったのに
もったいない、本当にもったいない
見ていてこんなに心地よい映画は珍しいのに
稲垣吾郎の半分によせて
色々な世界の半分を対比させながら描かれているが、何故主役が稲垣吾郎なのか?と考えてみた。
聞くところによると、この作品は彼の為に監督自ら当て書きされたらしいので。
途中何度か炭を焼きながら瞑想に耽る場面があるが炭同士のあたる美しい音色の効果音と共になんとも神秘的で印象深い場面である。
そんな神秘的な雰囲気はそのまま稲垣吾郎のパブリックイメージにも良く似合う。
ある時の瞑想は木々が伐採された急斜面を必死で登って行き、上の方から下界やそこに広がる美しい大海原などの景色を気持ち良さそうに眺めているが…
=芸能界、アイドルグループとして必死で登りつめ、ふと振り返って見てみると何とも眺めも良く感慨深くもあり、大海原の果て自分の見ている世界のその先には何があるのかと下界(外界)に思いを馳せている様にも見える。
ぼーっと景色を眺めながら、ただ漠然とこのままSMAPとしての日々が続いていくのだろうと思っている感じだ。
またある時の瞑想では深い森、薮の中に迷い込んだ様に佇んでおり、上からの木漏れ日を見上げていたり…
=ある時から解散騒動に巻き込まれて、気付けば周りは抜け出せそうにない深い森、だが見上げれば仄かに光もさしている…真相は依然藪の中だが。
そして虫の息の時の最期の瞑想では同じく深いモノクロームの森の中で佇んでいたかと思うと、急に糸の切れた人形の様に体が崩れ…その瞬間身体が奥深い所から赤々と炭の様に燃え出しモノクロームの世界の中に赤い炎が広がっていく。
死を前にしているにもかかわらず生命力に溢れる場面。
=突然糸を切られた様に終わりを迎えた主人公
=突然何らかの理由で終わってしまったSMAP…だが現実の世界ではこれで終わりではなく彼自身は生きているし何かしら活動はしていくのである。
むしろ伐採された木の様にここで一旦木としての成長は止まったとしても燃やされて炭に生まれ変わる事によってまた別の世界=半世界が広がり、思いもよらない世界が訪れるかもしれないという…
これは彼へ監督からの希望に満ちた期待が込められてると感じる。
現世界の稲垣吾郎も既に炭の様に静かだが赤々と燃え出しているのではないか。
上記の様に映画の中では主人公の鉱と現実の稲垣吾郎を覚醒と瞑想として行ったり来たりしているがこれも半分ずつで半世界というタイトルに掛かっているのだろうか。
映画を観た人の感想で上がっている様に稲垣吾郎だけが独特の浮遊感を保ちながら存在していて、町の人として溶け込んでいる様で何処か浮いていると私も思う。
それは当たり前だ。
登場人物の鉱は浮いていないのだが、半分の稲垣吾郎が浮いているのである。
それは彼がヘタとかいう次元ではなくて、登場人物の中で彼だけが町の人としての鉱と現実のスター稲垣吾郎の両方を無意識のうちに演じているからに他ならない。
想像以上に素晴らしい作品
劇場内のポスターとか見ていた時は、地味ながらも明るさがあるような感じの作品なのかなぁと思ってました。
が。
実は想像と違って、内容は重いものだと感じました。
重いけど、それを上手く「重苦しくならず」作っています。
家族愛もですが
大人になっても変わらない、あの頃のままの友情
が、とても良かった。
まさかの結末に涙が止まらなかった。
池脇千鶴、やっぱり上手い。
稲垣吾郎も良かったけど、長谷川博巳と渋川清彦が最高に良かったです!!
いや、この3人だからこその作品だと思います。
安心してください
新しい地図の活動を応援している方々、安心してください。
いい映画でした。
実は、東京国際映画祭の観客賞受賞は、稲垣さんのファンの方々のおかげかもと、見る前はちょっと心配していましたが、まったくの杞憂でした。
東京国際映画祭って、観客の質が高いんだなと感心しました。
ストーリーは、万人受けはしないかもしれません。
わたしも、もう少し若い時なら、映画に救いや教えを求めていた時なら、不完全燃焼だったろうなと思います。
現代の子供の問題は、こんな単純ではないですよね。
でも、思い通りにならない世の中で、もがきながら、それぞれのやり方で、少しづつ進んでいる姿に感動するんです。
セリフにはなくても、大事なものを捨ててはいけないと、わたしには聞こえました。
ラストシーンも、無理だと言われたから、やっているんですよね。
少し時代遅れかもしれない、お父さんと同じように。
かっこ悪い毎日をがんばりましょう
正三角形の点ABC、
それぞれ辺AB = BC = AC。
三角の角度と内角の和は常に不変であった。
たえ難い汗、こらえ切れない涙が出る時は励まし合って、
いつも質量保存の法則は保っていた。
あたりまえのように、永遠に続くと思っていた定理もいつのまにか、
気付かないうちに崩れていた。
現実に押し流されて、負けてもいい、投げ出してもいい、
逃げ出せばいい、実は定理は永遠に不変なんだと信じ抜く事、
それが一番大事。
でも
みんなで唄う時は、負けない事、逃げ出さない事・・・それが大事。
ひとりで唄う時は、負けてもいい、逃げ出してもいい・・・どこかにだれかがいるって信じ抜くこと、それが一番大事。
かっこいいゴールなんてさあっというまにおしまい。
空は青い僕らはみんな生きている。
かっこ悪い毎日をがんばりましょう。
稲垣吾郎のファンです
そう、私は稲垣吾郎のファンです。だから彼はセリフの言い方が舞台寄りで普通の人の役が向いていなくて、キワ者の役が凄いピッタリなのも前から知っています。それが、今回は普通の30代後半の父親の役が違和感なく、本当に「こんな不器用な父親っているよなぁ」と思えるくらいの演技。そして周りの役者さんも役にピッタリで、話に派手さはないけど心に問いかけるとても良質な映画だと思います。大人な方達にぜひ観てもらいたい映画です。
長谷川博己さん、稲垣吾郎さんの演技が絶妙
稲垣吾郎さんの映画は、「笑いの大学」「13人の刺客」以来でしたが…
本当に上手くなりましたね。。。
(中盤から、長谷川博己さんの演技に押されますが!?)
淡々と進む展開、そしてラスト、最後の留守電のメッセージ、泣けました〜(´;ω;`)
阪本監督、仲間うちで、お酒飲みながら大爆笑するお芝居、お好きなんですね(笑)
「王手」を思い出しました。
大々的に公開されていませんが、丁寧に作られたって事が伝わってくる作品でした。
観に行って良かった!!
池脇千鶴がすっかりいい歳の母親役がハマるようになっていたことに感動...
池脇千鶴がすっかりいい歳の母親役がハマるようになっていたことに感動。演習の意図なのか役者としての力量か、稲垣吾郎はぎごちなく不自然で、長谷川博己は自然に不自然。すべてをまとめあげる阪本順治。ラストシーンは秀逸。
愛情が溢れてこぼれ落ちた
妙な鼓動の高鳴りが続いた。感動した。エンドロールが短いんで、半泣きの状態で劇場から出た。
小中の同級生の3人(稲垣吾郎、長谷川博己、渋川清彦)の変わらぬ友情、夫婦(稲垣と池脇千鶴)の深い愛情……言葉にすると小っ恥ずかしい感じだが、素直に感動できる何かがあった。
それにしても「池脇千鶴」……「火を見ていると飽きない」という彼女から炭焼き職人である夫への愛情が溢れてこぼれ落ちた。「一緒に入る」と泣く彼女に嫁さんを思った。これほど深い愛情に触れたのは何年ぶりだろう。
そして山も海も近い三重の自然も絶対に欠かせない!
是非とも多くの方に見て頂きたい作品。今年の邦画のベストの一本だろう。
半世界と言う名のノンフィクション
阪本順治監督の半生を実話のように描いた作品。
それに対して、メインキャストの方々も阪本監督に答える素晴らしい演技をしていた。個性的で愛すべき登場人物。
特に稲垣吾郎は主演で新境地を築き、池脇千鶴と共に終盤は劇場全体が魅力に引き込まれていた。
確実に日本映画としての素晴らしさを底上げした作品になった。
長谷川博己、渋川清彦、池脇千鶴の中の稲垣吾郎…拷問かなって思った。...
長谷川博己、渋川清彦、池脇千鶴の中の稲垣吾郎…拷問かなって思った。
ひとりだけ、ハイ冷蔵庫しめる、ハイ息吸う、ハイ台詞言う、と、レベルが違いすぎて気の毒にすらなった。
監督なんとかしてあげて!
脚本に関しては多少もどかしい思いもあるが、そんなことより圧倒的な映画力。
画の重み。艶。
「映画を見ている」と、幸せに感じたのは、このような映画がもう見られなくなっている現実でもある。
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