ヴェノムのレビュー・感想・評価
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Have a nice LIFE.
結局地球を守ってしまうのか。
思っていたより格段に良いヤツだったヴェノム氏。
いわゆるアメコミヒーロー映画を殆ど観ていないので、シリーズの中での立ち位置やその基本情報は全く把握しないまま鑑賞。
「ヴェノム」というのが個人名だったことに驚いた。地球外生命体でも名前とか付けるんだと。
あと「シンビオート」というのは全宇宙共通の名称なの?人間側が勝手に付けたならまだしもヴェノムがそう自称していたのがとても気になる。
ストーリーはかなり大味だけどハードル下げてたお陰かわりと面白く観られた。
ヴェノムとエディのかけ合いがコミカルで笑える。漫才コンビみたい。
「Mask!」「Copy.」めちゃくちゃかっこいい!!!
あの低音ヴォイスは宿主の頭の中に響いているようなイメージで良いのかな。
高級レストランで暴走して生簀のロブスターに齧り付くシーンが大好き。爆笑した。
シンビオートが人や動物に寄生する様子が気持ち良い。個人的な好みとしては鼻の穴や口から入ってきて苦しむ描写とか欲しかったけど。
ズンッと出てくる黒海苔のような触手(?)や完全体を見せた時の少しチープな造形もワクワクして好き。
ヴェノムとエディ、ライオットとドレイクの2コンビの間で「俺たち」の感覚が真逆なのが面白い。
寄生する側のヴェノムがしきりにWeを強調しエディが困惑と抵抗をしながらも徐々にほだされ絆っぽくなっているのに対して
ライオットは自分が一番でその目的の為に何でも利用するようなスタンス、ドレイクの方がWeを付け足していくような形になっていて。
寄生者と宿主同士の結び付き方が全然違っていたのが強く印象に残った。
ただ、考えてはいけないとは分かりつつも色々と腑に落ちないことも多い。
ヴェノムはなぜそこまでエディと地球を気に入ったのか。
私は地球人だからもちろん侵略されない方が良いに決まってるけど、元々侵略目的の立場だったヴェノムが自分の身を危険に晒してまで守る価値が「主人公だから」という理由以外に全く見えてこなかった。
他の人体実験にて、ホームレス達には適合していなかったのにエディとアンとドレイクには物凄くナチュラルに合体していたのも気になる。
適合率に個体差がある中であの確率はかなり難しいのでは。
都合良くスカース博士は適合せずに思惑通り殺せてしまうし。
ライオットは強いから寄生しやすいのかなと思ったけど、ドレイクに辿り着くまで利用していた宿主はみんな目が虚になりぎこちない動きになっていたというのに。
映画的にそうしないといけないのは分かるが。甘すぎるご都合主義が目に付いてしまった。
最後の戦いのあたりは予想通りというか期待通りというか。楽しいけど。
もはや地球侵略されてぐちゃぐちゃになった所が観たかったなんて思ってしまった。
二体のシンビオートのマスクがベチャァ〜ッとなる所は好き。どんな感覚なんだろうか。
適合するならちょっと寄生されてみたいかもと思ったけど、常に一人になれないのは辛すぎるのでやっぱりやめておこう。
ヴェノム対だと思ったら
初めて見たけど面白かった!
最後の展開は早いと思ったけど、、、
ヴェノムの主人公が戦うかと思ったら、まさかの寄生された!
ヴェノム以外におんなじようなやつがいたとは、知らなかった。。。
2回くらいは観れそう!
ゔぇのむくん
何をやってもダメな僕の体に宇宙から来た食いしん坊のあいつが入ってきちゃった?!
藤子F作品みたいでコメディ映画として楽しめた。
逆に人の頭を喰いちぎっても割と平然としているあたり、直接的なゴア描写があるよりも恐怖を感じるべきかもしれない。という意味では藤子A的かもしれない。
エンドクレジット後のスパイダーバースのチョイ出しはいかにもフィル・ロード&クリス・ミラー的で、とても楽しかったが、ヴェノムの終わりについてる意味が全くない。
そもそも、「エンドクレジット後にも映像があります」という冒頭の文章は野暮。映画泥棒とこの文章が日本国民の映画インテリジェンスを下げているのでやめてもらいたい。
もっと毒味が欲しい。
【ヴェノム】感想
賛否両論ある本作は簡潔に良かった点と悪かった点で分けたいと思う。
・良かった点
とにかくヴェノムのCGが素晴らしい。生々しいよだれや牙、シンビオートのスライム感はさすがハリウッドの一流技術である。また、失墜して荒んでいくエディを演じるトム・ハーディの人間臭く、情けなくそれでいてどこか愛嬌のある人物像は完璧であった。
何と言っても白眉はアクションシーンだろう。一言で言えばケダモノ感!巨体が恐ろしくもエキサイティングに暴れまわる映像は今までにないヒーローアクションだ!!
ミシェル・ウィリアムズやリズ・アーメッドら脇役陣もハマり役。
・悪かった点
1番残念だったのはグロテスク描写が残念なほどに抑えられてた点だ。いくらブロックバスター映画だとしても、ヴェノムなのに血の一滴も出ないのはかなり不自然だ。人間を食べる描写が丸々カットなのも“らしさ”を感じない。
さらにはヴェノムが寝返る動機が薄すぎる。近年の悪役一辺倒な描かれ方とは一線を画して、弱者救済の信念がある原作をリスペクトしたのだろうが、ヴェノムがエディの負犬っぷりに肩入れする理由をほとんど描かなければご都合主義もいいとこだ。
ライオットとの戦闘シーンも短くて物足りなく、決着の仕方もあっさり。最初から隠れてロケットに細工すれば良いではないかと思うのは私だけだろうか?ライオットがドレイクに乗り移る経緯も然り。もう少し彼の孤独や怒りを描きながら乗り移れば良かった。
何にせよトム演じるエディは文句無し。カーネイジとのバトルがある次回作に期待したい。
エディが魅力的
ちょいポチャマッチョのエディが暴走癖はあるけど愛嬌があってやるときゃやるで気持ち良いんだな〜。
そしてヴェノムの気持ちも解る…自分と同じ種族だからって手放しで協力しないよねムカつくやついるし…。私人間だけど人間が嫌いだって気持ちは解る…他の種族でも良い奴がいたら一緒にいたいよな…ヴェノム…
レイティングの壁
惨虐!最悪!と煽りまくったのに、レイティングが邪魔してグロ描写ほぼゼロ。その為、ヴェノムやライオットに惨虐なイメージが全くなく、平凡な悪役に成り下がってしまいました。
ヴェノムは腹ペコ腹ペコ言うわりに聞き分けが良すぎて普通にいい奴になっちゃってるし、ライフ財団の人体実験も大量の死者が出ている、という印象にならず。やはりR15にはすべきでした。
「ローガン」はグロがあるからこそウルヴァリンのギリギリの生き様が表現出来たし、デッドプールもグロがあるから「不死身ならではのブラックジョーク」が成り立つんです。
マーベルの作品は「キャラ」と「作風」がバッチリ噛み合うからこそ面白いのですが、本作には残虐なヴィランが主人公だからこその暗さがなく、ただ画面が物理的に暗いだけ。
続編はなんとかR15にしてほしいです。
よかった
どんなに悪いヒーローなのかと思ったら、生命体としてまっとうなだけで別に悪くもなんともなかったし、むしろお行儀がよかった。主人公の彼女がすごく感じの悪い女で、やめとけとしか思わなかったのだが、ヴェノムに一回取り込まれたらちょっと可愛らしくなっていた。彼女の新しい恋人の医者が、なぜかとてもナイスガイだった。普通嫌なやつで描きそうなものなのに、主人公にとても親身だった。
もっと残虐に行(生)きましょうよ
あんまり期待せずに観賞しましたw
感想はと言うと、まあまあ。
アクションは良いとして、ストーリーは至極普通で、スパイダーマンとの関連性も特に無し。
何と言ってもダークヒーローのヒーローの部分が強調してて、ダークな部分が薄い。
結局正義の味方テイストが多いし、ヴェノム意外と良い奴でお茶目だしと「最も残虐な」と唱っている程残虐ではない。
もっと理不尽で残虐非道で血みどろに頭からパクパク食べて欲しかったw
元恋人のアニーとの仲もなんか中途半端だし、アニーはそんなに綺麗でないしw、どちらかと言うと科学者のドーラの方がヒロインっぽい。
アニーの現恋人で医者のダンも最初は嫌な奴に見えたので、エディを研究して、一儲け企んでるんでいるなと思いきや、実は普通に良い人だったw
うーん、なんか薄いんですよね。
他の方も書かれていたけど、昔あったSFホラーの「ヒドゥン」や「寄生獣」をチラホラと思い出しました。どちらが先とかではなく、ベースは似通るのはよいからこそ、もっと残虐非道に無茶苦茶に理不尽でド迫力に暴れまわって欲しかったなぁ。
それこそラストでスーパーのレジのおばちゃんまで血まみれに喰ってしまうぐらいw
あと、オマケ映像は良いとしても、2つ目のスパイダーマンのオマケは要るんですかね?
どう考えても、あれを入れた事でマイナスにしかならないと思います。
今後、アベンジャーズに絡むかも知れないけど、「デッドプール」と同じように絡ませない方がヴェノムの良さは活きると思うので、是非合流は避けれ頂きたいです。
次回作ではもっと血まみれスプラッターの残虐理不尽なヴェノムになるなら、観に行きますw
どうしてもあの漫画と被ってしまう。
ゾンビランドの監督さん。流石に細かく笑える演出は最高!
しかし、「ん?!寄生獣に似ている 」と
思ってしまったら最後、意識したくなくてもそちらにバイアスがかかってしまい、「このシーン見た事ある気がする。」と思ってしまう場面が多々。
正直、そんな事考えずにもっと映画に集中してみたかったです。面白い映画なのになぁ。。。
最も残虐な悪???
完全に盛りすぎな宣伝文句。
あの映画をみてヴェノムが悪だと思う人いるの??
そもそもシンビオートは生きるために生き物喰ったり融合したりするわけでしょ?そこに善悪なんて存在しないじゃん。
悪とか残虐性売りにするなら、あの脚本はペラペラすぎるし、映像も甘々すぎだよね。グロければいいってもんじゃないけど、プレデターみたいにR15にしてもうちょっと残虐性を視聴者に印象付けてもいいんじゃないかと思った。
一番冷めたのはヴェノムの寝返る理由だよね。
お前がそうさせた。とか言われてもフーンとかしか思えないよね。なんで?そんな主人公にいいとこあった?ヴェノムからしたら仲間いっぱいきた方が人間食べやすいいいんじゃないの??今時こんなご都合展開やっちゃうことあるんだって思ったよね。
前半はダラダラと長いし、機密がどうのとかいう割りに簡単に街でどんぱちし始めるし、特に主人公に葛藤もなくヴェノムと仲良くなるし、なんなのこれ?ファミリー映画?幼稚園生でも楽しめるくらい優しくマイルドな作りで次の三連休見に行きたくなる感じじゃん。
ダークヒーローらしさゼロで最後もほっこり、この街は俺たちが守るぜ!とか臭すぎんだよ!!
そうじゃねえんだよ!!もっと極悪で残虐で悲壮感たっぷりのがみたかったんだよ!!せっかくIMAX3Dでみたのにほぼ意味ないし!ていうか3Dメガネかけると暗くなるのいい加減なんとかしろよ!!
最後のスパイダーマンのアニメ入れる意味ある?エンドロール長いのに、本編も微妙で、あの意味不明で消化不良なのみせられても火に油注ぐだけだよね。あんなもんYouTubeにでも流しとけ!!
なんか色々言いたいことあるけど、これくらいにしときます。とりあえず見終わってまず言いたくなったのは、ハリウッドが寄生獣作ったらあんな感じなんだろなあってこと。ライオットとか完全に後藤じゃん。宿主の思想とか市長の考えそのものだよね。
やっぱ岩明均先生ってすごいわ。ヒストリエはやく新巻だしてね。
これはアリ
もっとシリアスなノリで来るのかと思って構えて観ましたが笑いどころも軽くまぶされていてけっこう楽しめました。
でも最後のスパイダーマンのCGアニメは要らんでしょ?(笑)
ビジュアルは怖いけどかわいい
強めのネタバレを含んでいます。
キャラクターが好みでした。グロい見た目してるヴェノムだけど、性格がかわいい。元カノに謝るタイミング教えてくれたり、優しいポイントが多々ある。
エディが文句たれつつ寄生されてるのも良かった笑
ヒロインも大ボスで助けてくれるし、寄生されてもちゃんとエディのところまで行ける精神力がある強い女。すき。
アクションシーンもわかりやすくて良かった。夜のシーンが多くてあまりちょこまか動かれるとわかりづらいので、このくらいがいいんじゃないかな。
ストーリーは、シンビオートの紹介がメインにしたかったのかな?ヴェノムが喋り始めるまでが思ったより長かった。その割にはヴェノム以外のシンビオートの情報があまりなかったからちょっと残念。ずっとべちゃべちゃの状態だったからしょうがないのかも知んないけど…
前半シンビオートと人体実験、中盤ライフ財団から逃げる、終盤大ボスっていう構成で、ライオットとの戦いが割と急展開な感じがするから、ライオットとの関係とかその辺もう少し深く掘って欲しかった。
せっかく地球救ったけど、救った感があまりなかったので可哀想に感じた。ダークヒーローだから街の人から賛美を得られないし…
終わってスタッフロール直後に席を立った人がいて、すごく勿体無いと思った。最初に注意書きされてたんだけどなぁ。マーベルのコミックは読んでないけど、最後のセリフの意味はわかって「はっ!!!」ってなった。次回作ももちろん観ますよ〜
面白いけど
前半に比べ後半が急いでるように思えた。
ヴェノムの惑星の話をもっと知りたかったですね。何故ヴェノムが負け犬なのかとか。
あとエディがヴェノムから離れて喜んでた割に後からすんなり受け入れたところももうちょい丁寧にして欲しかったです。
もうちょい時間が欲しかったのかなと思いました。
あと最後のスパイダーバースの映像流すんだったらヴェノムの映像見たかったです。個人的に。
うーむ
それなりに楽しめたが、予想外な展開だったなもっと非情で残虐を期待していた、要はヴェノムを使ったマーベル版寄生獣だったよ仲間を裏切ったり 人間のある意味味方だったり完全に”寄生獣”だった
結局主役はヒーローにならざる得ないの?という出来。 ヒーローにはで...
結局主役はヒーローにならざる得ないの?という出来。
ヒーローにはできない残忍な設定にして人間の脅威として終わって欲しかった。
とてもご都合主義だしアクションも薄め。
続編作るの苦しそう。
なんならトムはヴェノムじゃないやつに寄生されてラストで殺されても良かったかも。
なんなら最後のスパイダーマンの予告が1番ワクワクした。
アクションあり、人間ドラマあり最高
公開から3日目、TOHOシネマズ梅田スクリーン2で字幕版を観てきました。前日の予約は8割りの席が埋まる程の人気です。
寄生された体で伸縮する触手での攻撃は新しく、素早いアクションで、ドリンクを飲む間もなく時間が過ぎていきました。人間関係の複雑さも絡めた、出演のキャラもクセのある人たちで楽しめました。お勧めできる作品です!漫画の寄生獣と被ってる部分があるなと思いましたが、全然楽しめます!
即堕ち暴力系世話焼きツンデレちょろイン「ヴェノムたん」
とにかくヴェノムが可愛い
主人公の身に危険が迫れば「ドアを開けないで!」と警告してくれるし、警告を無視してピンチに陥れば即助けてくれる
この野郎!と罵倒されれば主人公をつい壁ドンしちゃう
敵に追いかけられて「なんとかしろ!」と無茶振りされてもしっかり返し、怪我をしたら一瞬で治してくれる
女性のサブキャラとの仲が微妙になり今一歩踏み出せない主人公に対し、「今謝らないと、後悔するよ?」と背中を押してあげる優しさもある
主人公がサブキャラとその一味に「こいつがお前を殺そうとしてる!」と唆されると、「そんなの嘘! 悪くしてる心臓だって私が治してあげるから!」と必死に捨てられまいと懇願する
サブキャラの策略で主人公と離れ離れにされ、主人公から「俺を殺そうとしやがって! お前こそ死にかけだな!」と罵倒されても、捨てられた子犬のような眼差しで死にもの狂いで追いかける愛の深さ
そして自分を手酷く捨てた主人公のピンチに駆けつけて見事助け出し、ついに二人は幸せなキスをする
自分を捨てたことには一切文句や恨み言を言わず、「人類を……助けよう!」と自分の唯一の仲間を敵に回す覚悟を決める
自分を陥れたサブキャラが一緒に戦おうをするも「ダメ! 危険すぎる!」と身を案じて拒否する慈母のごとき優しさもある
敵が自分よりも強いと分かっていながら立ち向かうその姿に主人公が疑問を呈すると、「私をそんな風に変えたのは・・・・・・エディ、貴方よ。それに私たち二人ならなんだってできる!」と告白する
敵との激闘の末、二人の愛の力でやっとこさ打ち破るも捨て身だったため、主人公の身が危険に晒される
そんなときヴェノムは主人公の目の前に身を投げ出し、「ありがとう。さようなら」と自らの命に代えて主人公を守り通した
しかし死んだかに思えたヴェノムは生きていた!
「私たちならなんだってできる!」
二人の愛が世界を救うと信じて!!
旨いんだけど喰い足りない!
『スパイダーマン』原作での超人気ヴィラン(悪役)、
ヴェノムのスピンオフ作品が遂に登場!
そこまでアメコミ原作を知らない僕は、例えばグリーンゴブリンもDr.オクトパスも
映画で初めて知ったクチなのだが、なぜだか昔からヴェノムの名前と風貌は知っていた。
映画『スパイダーマン3』でも出ていたが、悪役が何人も登場する中でインパクト不足だった気が。
というわけで、ヴェノムさん単独主演で一体どんな
大暴れを見せてくれるだろう?と楽しみにしてました。
まず今回はPG12指定が付いてるんですよね。
そりゃね、これまでMCUで登場したキャラは
そもそも人間食べないし、主人公がロブスターを
踊り食いしたりトイレで○〇したりしないもんね。
普通のMARVELキャラにできないことを平然とやってのけるッ
そこにシビれるあこがれるゥ訳だが、本作最大の魅力はこの
ヴェノム&エディのキャラとユニークでパワフルなアクションだ。
...
ちょいと気は弱いけど正義感が強く優しいエディと、
力も気も無茶苦茶に強いけど常識のないヴェノム
(まあエイリアンだし)。2人のやりとりが楽しい!
ヴェノムはモラルを持ち合わせないド悪党というよりは狂暴極まりない獣という印象で、
エディはまるでその猛獣をどうにか社会に馴染ませようと必死の飼い主のよう。
飼い主といっても……エディは基本ヴェノムに振り回されっぱなし(物理的にも)。
高い所はニガテなのに、バイクで飛んだりビルから落ちたりでツッコミもボヤきも必死。
ヴェノムもエディを気に入る中で、高校の悪友みたいなノリで
エディの仕事や恋の悩みに鼻を突っ込みまくって怖かわいい。
そしてアクション!
ヴェノムが暴れ出すまでの前半をじっくり描いた分、最初の大アクションはスゴかった。
熊並みの体躯で豹より速く襲い掛かるくせ、動物的な本能なのかテクニカルな戦いぶりも魅せる。
粘性自在の体を使い、腕を伸ばしてぶん殴り、その腕をプロレスのリングロープのように
利用して技を叩き込み、カーチェイスではロープ&粘体潤滑でヘアピンカーブ!
仇敵ライオットもまた違った戦法をとるのが面白い。
体を柔軟に利用するヴェノムに対し、ライオットは自身の体を槌や鎌のように変形・硬化させて戦う。
ラストバトルはヒーローアクションというより、もはや猛獣どうしのピットファイトだ。
...
しかしながら……
アクションはね、良いんですよ。
良いんですけどね! 食い足りないんですよ!
中盤のチェイスシーンはかなり面白いのだが、そこからアクション的な見せ場は
最後も含めて2つ程度で、おまけに折角のクライマックス戦がアッサリ過ぎる!
あと5分くらいあの変幻自在の猛獣バトルを見たかったです。
ヴェノムが同胞を裏切る理由も弱過ぎる。
いや、弱過ぎるというより、もうちょっと説明してほしかった。
きっと元々〝シンビオート”一族は同胞意識が低く、相手を
捕食するよりも協調することに重きを置くヴェノムを、
侵略においては使えない〝負け犬”呼ばわりしてたんだと思う。
で、同じく負け犬意識を持つエディとは馬が合って居心地がよく、意識を長く
同調させるうちに、エディの大事に思うものが意識を伝染したのだろうと思う。
とまあ、物語の流れから好意的にそう解釈したが、そのあたりの描写が
かなり薄いので「なんか負け犬同士で気が合ったから同胞ぶっ殺す」
という主体性の無いキャラになってしまってる気がするし、
最後にエディを庇う展開も思ったほど心に響かなかったかな。
上記の物足りなさもだが、全体的にどうもテンポが早過ぎる印象。
タイトルが出るまでの余裕の無さからして気になっていたのだが、
ひょっとして細かく削られてるシーンとかあるんじゃなかろうか。
音楽もね、従来のヒーローものより若干恐怖映画テイスト
であること以外は特徴も薄く、耳に残らないのが非常に残念。
...
以上!
せっかくのナイスキャラ&ユニークアクションなのに、
アクションとキャラ描写の不足や音楽の非個性のせいで
インパクトの弱い映画になってしまった印象。
ぬうううん勿体無い、真っ赤な大殺戮(カーネイジ)が
繰り広げられそうな続編に期待か? だが今回は3.0判定で。
<2018/11/03鑑賞>
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余談:
エンドロール後のあれは、色んな並行世界のスパイダーマンが一堂に会する
『SPIDER-VERSE』の前フリのようだが……(海外では既に予告編が公開されてます)
僕がアニメに関心が薄いというのもあるのだろうけど、本編とテイストが違いすぎるし
CGアニメのクオリティもイマイチだったので正直ガッカリしたというのが本音。
しかも本作、大作映画にしてもやたらエンドロールが長いし、
それでダレ始めたタイミングでのあの予告だったので、尚更ね。
なお、エンドロールも『SPIDER-VERSE』の内容も、本編評価には含めていません。念の為。
アンチヒーローとしてのヴェノム
スパイダーマンシリーズで屈指の人気を誇るヴェノムを主役に据えた今作だが、ツッコミどころが多かった。
開幕から不穏な空気が漂いながら、じわじわと物語が進んでいき期待が膨れるが、ヴェノムがエディに取り付くまでの展開がやや几帳。シンビオートの適性がない人間はバタバタ死んでいくのに、ワンコや恋人は大丈夫なんかい!っと突っ込みを入れたくなる。
また、ヴェノムがエディと命運を共にすることを決めた理由も『俺はお前を気に入った』で済んでしまうため、あれヴェノム良いやつじゃんっていう感じになってしまい、ダークな雰囲気に徹したいかちょっとポップなのか中途半端な感じが否めない。作品のテンポを優先してカットしたのか、MCUとのクロスオーバーの可能性を捨てきれずの判断なのか…。
それでもトム・ハーディは魅力たっぷりで飽きずに見せてくれた為、次回作に期待したい。
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