劇場公開日 2018年11月9日

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「この映画が生まれたことが、奇跡。」生きてるだけで、愛。 まつこさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0この映画が生まれたことが、奇跡。

2018年11月9日
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こんな映画作れるなんて常人には一切考えられない、という、凄い映画だった…。はあ…余韻が…。映画始まって少しした時から余韻がなんかもう既に始まってた。勿論監督だけが凄いとかキャストが良いとかだけじゃなく、原作の本谷有希子の本も、全然知らない人だったけど関根光才監督も、制作陣も俳優女優も、全て奇跡の巡り合わせだったんだと思わせる奇跡みたいな映画。(本谷有希子といえば「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」「乱暴と待機」の原作者でもあるけど、いずれの映画もとても面白いそして新感覚。あと生きるのが不器用な人達を書かせたら群を抜いてるね)
私は映画やドラマを観てると、(特に1人で見てると)独り言が病気レベルで物凄いけど、この映画観てる時完全に魅入ってたなあ。結構頭も真っ白になったな。
精神的に不安定な無職の女と、たまたま出会って一緒になって一緒に暮らし始めた雑誌編集者の男の一瞬の時を切り取った話なのだが…一挙一動が目が離せなくて、でも内容は物凄いドラマがあるわけではなくて…。あまりにもナチュラルにというか自然で、そこに生きてる2人で、それだけってことがまず凄い。
うーん、この映画の感想を美味い具合に言える人すごいな。私には無理だ( ´・ω・` )
ひとつ言えるのは、めちゃくちゃ面白くて酷いくらい良い映画でした。ポスターや予告映像を見て気になってる人、その20倍くらい面白いです。ポスターや予告映像を見てつまらなそうだなと思った人、その50倍くらい面白いよ。

まつこ
グレシャムの法則さんのコメント
2018年11月26日

確かに奇跡的な出来事かもしれないですね、この映画が作られて公開されてること自体が。2人の関係性はおっしゃる通りナチュラルで、相手の人格をそのまま受け入れるとか、赦すとか、何かを働きかけるとか、相手に救われているとかの寛容とか依存とかの関係性は感じられません。といって意識的に排除しているわけでもない(たぶん)。
各人が勝手に行間を読んで好きに解釈すれば⁈と突き放したかのように、何一つ語ろうとはして来ないのにじわじわと引き込まれてしまいました。なんだか凄い映画に出会ってしまったようです。

グレシャムの法則