カツベン!のレビュー・感想・評価
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こんな映画もいいですね
周防監督作品は本当に色々なジャンルの映画を作りますね。社会派映画からハリウッドでリメイクされるような作品、ドタバタ喜劇まで。
いやぁ面白かったです。素晴らしい役者陣の中成田凌さん、光ってましたね。この映画の後の映画をいくつか観てからの鑑賞でしたが若手役者の5本の指に入りますよね?多分。最近の新進俳優さんたちの台頭、日本の映画界は明るいですね。
黒島結菜さんも若干地味めでしたがとてもよかったです。またほんの少しずつ出演のみなさん、贅沢な使い方、さすが周防監督レベルになると違いますね〜なかなか興業的にこのタイプの映画は作りづらい気もしますが素敵な作品でした。面白かったです。
やっと見られた
期待裏切らず。シコふんじゃった。を思わせる音楽と、周防監督ならではのキャスト。安定感満載。雰囲気は一貫して喜劇であり、シリアスなシーンもハラハラするシーンも良い意味で安心してニヤニヤ見てられた。青木屋の由来も、気づいた時には笑ったけど、それを旦那に言ったらえごいすとすぎない?という意見。別にただの自己満でいいじゃん、と思うけど笑
成田凌は今までいまいちなんとも思わなかったけど、なんか見直した。とにかく説明がうまい。そこだけ吹き替え?と思うほど。活動写真の中のメンバーを全て見つけられなかったのが残念。
脚本が光る。
とても面白かった。
キャラクターが生き生きしてたし、
演じている役者も楽しそうだった。
観ていてこちらもウキウキしたし、キャラが登場する度に、
「よっ!何々!」と叫びたくなった。
キャスティングも良かったけど、一番は脚本。
ただ俳優の面白さだけでなく脚本が面白かった。
憧れの人が酒飲みで現れる、
その人はカツベンの未来を見てる。
幼なじみの女の子が女優になって現れて、
喉を潰してカツベンが出来ない主人公と一緒に喋る。
その内容が2人の人生とリンクしている…
他にも王道だけどグッとくるところがたくさんあった。
永瀬正敏の警察の声色で喋る所は痺れた。
憎たらしい高良健吾も良かったけど、
成田凌は素晴らしい。
表情も素晴らしいし愛敬がある。
主役然として来た気がする。
どんどん良い俳優になって来てると思う。
これからどんな俳優さんになるか楽しみです。
カツベンって、日本だけの存在だったんですかねぇ
おそらくは、周防監督の言いたかったこと。
映画は、映像が主人公ではない。むしろストーリーこそが映画の命なんですよという主張だったのだろうと思います。
そのテーマに沿って、ドタバタ喜劇仕立てで作られた作品でした。
無声映画の撮影現場で、登場人物たちが実際に口にしていた珍セリフには驚きましたし、ははぁ、そういう仕組みだったのかと、初めて知って、これはひとつ、驚きでした。
しかしながら、子役たちが下手っピすぎ。
演技と言える水準には遥かに遠く、セリフをなんとか間違えずに言えて良かったレベルの子役たちで、激しくガッカリしたのが事実です。
このため話の前半分にはぜんぜん乗れず、成田サンがお話の中ほどで登場するあたりまで、正直言って星ひとつレベルのつまらなさでした。
成田サンが登場してから、ようやく話は面白くなってくるのですが、それは観てのお楽しみということて。
この映画の中で、日本ではトーキーが始まる以前でも、純粋な意味での無声映画の時代はなかった……という主張が述べられています。
つまり、日本では、無声映画が上映されていても、当てでセリフを演じる活弁という存在がいたからだ、という主張。
これも映画はストーリーこそが命なのだという監督の主張に重なりますが、カツベンって、日本だけの存在だったんですかねぇ。
この点、興味深いテーマですね。
スッと入ってくる周防監督のコメディ。さすが。
今の映画は芸術的な意識が強すぎて、映画を見ることは非常に楽しいのだけれど、体の中からそう思っているかといえばそうではない映画が多い中で、周防監督のコメディ映画はスッと頭に入り、映画の中に入り込めるような感覚が心地よいが、この映画は実際に映画の中でそれを表現してしまっていて非常に面白かった。
活動弁士の滑稽な人生を描くとともに、子供の頃に映画に憧れた子供たちが問題を抱えながら夢を追うストーリーは、テンポも良く、演者の表情も全力で人生を生きる感じが伝わってくるし、散りばめられるユーモアがまたくすっと笑いを誘って終始飽きずにみることができた。
映画は、客を喜ばせるのはもちろんだが、客と一緒に盛り上がることも大切なのだ。今の映画はそれがないので、少し寂しいけれど、久々にそれを少し感じ取れたかなと思う。
薄い味付け
個人評価:2.7
周防作品はとても好きな作品だ。
好きなだけに、どうしちゃったんだろう。
キャラが濃い登場人物を、綿密な設計図でまとめ上げた過去作の脚本とは打って変わって、今回は支離滅裂。どのキャラクターも生き生きとはしておらず中途半端だ。コメディ要素、ロマンス要素も薄い味付け。肝心な活動弁士という職業の掘り下げも追求出来ていないと感じる。
またShall we ダンスの様な作品を作ってほしい。
いろいろなオマージュに溢れているマニアックな映画
タンスの引き出しを押したり引いたりするところは、「未来世紀ブラジル」。
スクリーンが燃えるシーンは、「カイロの紫のバラ」。
大男の立ち回りは、「わらの犬」。
その他ありとあらゆるところで、たくさんの映画のシーンが出てくる。
日本や外国の活動映画ももちろん出てくるし、わざと弁士が変な講釈をたれることもする。
それで、マニアックなことを知らない人には、何でこんな無茶苦茶な展開なんだろう、そう思う人も出てくるでしょう。
確かに、展開やセリフはおかしいところだらけです、これはマニア向けなので、それを解説しないと、そうは思います。
でも、マニアの私は満足しました、すいません。
サイレント映画の活弁士を描くならドタバタが定番?
ニューシネマパラダイス的な感動ノスタルジー作品と思うとドタバタ喜劇だか、結構ゆるい。
今回は周防監督と長年の組んでいた助監督の片島章三が脚本と監督補にクレジットされていて、結構な部分を担当しているのでは?推測している。
ちなみに過去の周防監督作品は全て本人が監督脚本。
残念ながら微妙な予告編の印象そのままだったので、正直言ってちょっと残念。
良い点は、主役の成田凌と永瀬正敏の活弁士ぶりと声の使い分けが結構巧みで、以外にも竹野内豊の三枚目でドタバタを身体を張ってやっているところ。
酒に溺れて落ちぶれた永瀬正敏の役割をもう少し生かしたらもっと良かったと思う・・
ヒロインの黒島結菜も大正時代の衣装も似合いとても美しい。
劇中で上映される劇中映画も全て現在の俳優を使って撮影して作るなど中々手間をかけているので、映画愛には溢れている。
この手のギャグやコメディの日本映画を見ていつも疑問に思うのだが、もう少し笑いの部分をブラッシュアップ出来ないのか?と思う。
ギャグなどのお笑い部分をプロの芸人や作家に作ってもらって、そこから選択して取り入れればいいと思いのに。コントなどは、基本的に作りこむ物が多いはず。
今の日本人は、お笑いに対しては、目が肥えているはずだから。
良作な作品を監督している方だか、ちょっと引っかかるのは、「シコふんじゃった」までは、110分以内の上映作品だったが、近年の作品は全て上映時間長い。今作も127分あるので、それがダレと感じる。
でも楽しめます。
映画のオリジンの楽しさ溢れる愛すべき日本映画
片島章三が20年温めた企画、活動写真上映における日本的なエンターテインメントの歴史を探る映画愛の結晶体。練りに練った起承転結の鮮やかなストーリーと、キャラメル・蜘蛛・映画技師の宝缶など小道具の活かし方、そして追っかけ・探し物・格闘のドタバタコメディのルーティンの安定感。個性派俳優たちの適材適所のキャスティングの贅沢さも期待を裏切らない。子役たちの演技含め周防監督の丁寧な演出が何より観ていて心地良い。1915年から1925年の大正時代の背景造りも手抜かりなく、当時のサイレント映画の再現も大変興味深い。ヒロインが好きな映画が1911年のフランス映画で、怪盗の犯罪をふてぶてしく描いて社会問題となる「ジゴマ」とは!彼女の芯の強さを窺わせる設定になっている。100年の歴史で、サイレントからトーキー、カラーとワイド、そしてフィルムからデジタルと変遷している映画のオリジンの楽しさと可笑しさ溢れる、愛すべき日本映画。
改めて実感する、映画の面白さ。温故知新のドタバタコメディ!!
【賛否両論チェック】
賛:活動弁士の物語を通して、改めてそのスゴさや映画自体の面白さを気づかされる。超豪華なキャストにも注目。
否:かなりコメディタッチな展開なので、現実味はあまりなく、その辺りの好き嫌いは分かれそう。
この作品を観てまず感じさせられるのが、活動弁士のスゴさです。声や音がないからこそ、同じ映画でも弁士の腕次第で、悲劇になったり喜劇になったりガラッと雰囲気が変わるのが、今の映画に慣れている身としては非常に面白く感じます。まさに温故知新といったところですね(笑)。そんな活動弁士を演じていらっしゃる、成田凌さん始め、永瀬正敏さんや高良健吾さん達の演技力も圧巻で、観ていて引き込まれてしまうようです。
そして個人的には、劇中に登場するサイレント映画にも、よーく見ると上白石萌音さんやシャーロット・ケイト・フォックスさんが出ていたりするのに、思わず感動してしまいました(笑)。言わずもがな、キャストもとっても豪華です。その辺も注意して見てみて下さい。
ストーリー的にはドタバタコメディに終始しているので、その空気感の好き嫌いはあると思いますが、映画の面白さ、素晴らしさを改めて実感出来る作品ですので、是非ご覧になってみて下さい。
活動弁士。
成田凌が無声映画時代の活動弁士の役を演じている。
弁士の命。口上の滑舌もしっかりと発声をして聞いていて気持ちがいい。
竹中直人や渡辺えりなど俳優人たちに助けられて成田凌がいきいきと輝いていた。
竹野内豊のコミカルな演技がおもしろかった。
ちよっと。ドタバタ感がありましたが楽しく観ることができました。
リアル4DX
後方の座席で観た。
座席前方から白黒のスクリーン、
舞台下手にカツベン師。
座席とスクリーンの境界が無かった。
観客の笑い声、
貴重な映画館体験だった。
みんなで笑う!
リアル4DX?感が素晴らしかった。
今度はここにきたか周防監督
社交ダンス、痴漢冤罪、医療過誤裁判、舞妓に続き周防監督がテーマとしたのは活動弁士。この着眼点に頭が下がります。周防監督はそのテーマの構想に何年も時間を要するために名監督と言われている割に作品数が少ない。そんな周防監督が満を侍してつくったのがカツベンです。主演が成田凌なんだけれど、マツケンに続くカメレオン俳優。この難役もこなしている。最近新境地を見出した井上真央ちゃんもはまり役。ヒロイン黒島結菜は昔顔だから戦前のドラマにはうってつけ。
活動弁士も当時は芸人みたいなポジションで人気商売というのがよくわかりました。周防監督は演出も脚本も文句のつけようもないですが取り上げる着眼点が凄い。
活弁士ってまだ存在していて坂本来光って人が孤軍奮闘しているみたいですよ。
日本映画ならでは
日本版ニューシネマパラダイスといった意識だったんだろうか?
映画に対する暑苦しい想い、それらにまつわる光と影、そして時代背景。
周防監督と美術スタッフが凝りに凝りまくった装飾品は、
改めてどこかに展示して欲しいほど。
ハリウッドと違って日本にはサイレント映画は無かった。
なぜなら、彼らが居たからだ。
確かにそうなんだけど、相当、翻訳テキトーだったことも伺える。
まあ、それも良き時代。
クライマックスで竹野内豊さんが、銭形警部にしか見えなかったし、音尾琢真さんが相変わらずファニーな役柄で、
主演の成田凌を上手にフォローしていた。
ベテラン、怪物らが脇を固めると作品は本当に光輝いて、
キャスティングの巧妙さと、脚本の見事さに感心しました。
彼らがいたから、私たちはいま、こうして素晴らしい作品たちに出会えている。
ありがたいなぁ。
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