カツベン!のレビュー・感想・評価
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成田の凌ちゃんたら 弁士役~ 🎵 セリフ スラスラ ウマイウマイウマイ
やや脱力系の役(愛がなんだ、さよならくちびる、ビブリア古書堂など)が続いていたので、こちらも油断してたわー 成田 凌 やるじゃん❗
導入は子役たちが可愛くて、上手で、これは反則だあ。
黒島結菜。おっ、ドラマ あしガールのヒロインじゃないか❗ 好きだったんじゃ❗毎週録画予約してたわー❗
この時点で、もう、幸せ。
色○はないけど、生命力に溢れて、幸せな気持ちにしてくれる不思議な魅力がある娘。子役の子からの引き継ぎっていうの? とても自然で、違和感なし。
話は脱線しますが、あしがーるの若殿様役だった、伊藤健太郎。非常に好感度高かったので、「惡の華」期待して見ましたが、年齢のせいもあり、いまいちでした。内容もツラい役で、明暗を分けた感じが否めませんなぁ。
周防監督映画、基本的にうんと悪そうな奴は出てこない。好きな役者ばかりで幸せ。池松壮亮、楽して美味しいとこ持ってった。井上真央はモガっぽい感じ、似合ってた❗
オケも三味線、クラリネット、太鼓だけなのにいい感じだった。
最後の音楽はパイのパイのパイの歌詞を変えた 「弁士節」
歌っているのは奥田民生だった❗❗❗
元歌は添田唖然坊の息子の演歌節だったような うちに 利根川なんとかという古い本があるんだわー
らーめちゃんたら、ぎつちよんちょんで、パイのパイのパイ~🎵
ぱりことぱななで、フライフライフライ🎵
気が付いたら、次の日も次の日も口ずさんでおりました。
自由なアレンジ
周防監督が、半年前の別のトークショーで、「日本では、“サイレント”時代の映画館が、一番うるさかった」と、“逆説的”な現象に言及していた。
弁士が語り、観客も騒いだからである。
本作品では、その様子が自然な形で映し出されている。
この映画の一番の見所は、サイレント映画は弁士の“口舌”一つで、内容さえ変更可能という、“自由なアレンジ”の面白さだろう。
内容を変えなくても、しゃべり一つでニュアンスは変わる。
冒頭の少年時代のマキノ映画から、ラストに至るまで、その面白さが全開だった。
ストーリーも、練りに練られており見事だった。
伏線はしっかり回収されるし、小道具も素晴らしい役割を果たす。鞄の金、怪盗「ジゴマ」、キャラメル・・・。
キャラクターも、それぞれが最後までブレずに、一貫した役割を全うしている。コメディーならではの、適度に“ぶっとんだ”キャラが多いのも楽しい。
“たんすの戦い”は、チャップリン風のコメディーで楽しめた。
しかし、ラスト付近の長すぎるドタバタ劇には辟易した。
活劇アクションを狙ったのだろうが、失敗だろう。周防監督には、この方面の才能はなさそうだ(笑)。
どうせやるなら、思い切って、“モノクロ & 2倍速再生”で良かったのではないか。その方が、古典的なサイレント喜劇風の可笑しみが出せただろう。
楽士の音楽も面白かった。
「青木館」では、三味線、クラリネット、打楽器の3人だけなのに、「たちばな館」のオーケストラよりも良い味を出している。
DVDでも楽しめるタイプの映画だと思うが、こんな映画なら急いで観たいものだ。
幸せはキャラメルの味
その存在は知っていても、実際には見たことのない「活動弁士」。その仕事ぶりや裏事情が知れるのではないかと、興味をもって鑑賞してきました。率直な感想としては、当時のノスタルジックな雰囲気が劇場全体を包み込むような感じがとてもよかったです。活動写真に夢中になる市井の人々の息づかいが感じられるようでした。
ストーリーとしては、活動弁士に憧れる少年の恋と成長と挫折をコミカルに描いています。ド派手な展開はないものの、小さな事件や出来事が次々と起こり、見ていて飽きることはありません。そして、その一連の騒動には因果関係があり、ご都合主義に陥ることはほとんどないので、序盤こそテンポがややのんびりしているものの、以降はとてもスムーズに展開していると感じました。
また、キャラメルの思い出、靑木館二階の床板、映写技師の宝物、映画監督との出会い等、序盤からいたるところに張り巡らせた伏線の数々を、中盤以降で丁寧に回収し続けているのもよかったです。特にキャラメルの甘さは、食べてもいないのに口にも胸にも広がってくるようで、脚本は本当によく練られていると感じました。
肝心の活動弁士については、単なる吹替的な役割ではなく、映像を自分なりに解釈して説明している姿が、実に興味深かったです。これなら、弁士によって作品の味わいが大きく異なり、人気弁士のもとに客が殺到し、映画館が人気弁士を欲するのもうなずけます。そんな人気弁士に扮する成田凌くんのカツベンぶりも、なかなか見応えがありました。
欲を言えば、活動弁士という職業の魅力や苦労や存在意義などをもっともっと描いてほしかったし、後味は悪くないもののラストはもっとハッピーに締めてほしかったです。とはいえ、映画好きなら、日本の映画黎明期を描いた本作を通して、当時の雰囲気に触れてみるのも悪くないかと思います。
ドキドキワクワク、「カツベン!」には遊び心と映画愛が詰まってる
今から100年以上前、映画にまだ音声が付いていなくて、活動写真と呼ばれていた時代。
海外ではサイレント上映だったけれど、日本では弁士と呼ばれる人がその脚本を作り、生伴奏に合わせてナレーションとセリフを生で演じて、人気を博していた。そんな花形活動弁士に憧れた青年のお話。
まず、主人公が少年時代に、映画の撮影現場を見に行くシーンがなかなか面白いです。空が陰ると撮影出来ないので、カメラを止めて晴れるのを待ちますが、その間、皆はマネキンチャレンジみたいに静止している。声は入らないから、監督はカメラが回っている中で大声で指示を出しまくる。多少のハプニングは気にしない。役者は、内容には関係なさそうな「いろはにほへと」「ちりぬるを」なんて言っている。多分、実際のセリフは弁士が決めるから、何となく喋っているふりをすればいいのでしょう。
という事は、つまり、弁士によって映画の雰囲気どころか内容まで変わってしまう、という事なのですが、映像を作っている監督の頭の中では、どの程度まで出来上がっているのでしょうね。
本作では描かれませんが、映画はやがてサイレント(無声)からトーキー(有声)へと移行して、セリフの訓練をきちんとしていなかった役者の多くが消えていったそうです。同時に弁士も、次第にその活躍の場を失ってゆきます。
しかしそれはもう少し後、本作では観客は弁士の話術に聞きほれ、皆で泣いたり笑ったり、実に楽しそうです。この一体感も、活弁の醍醐味なのでしょう。
この映画の作風も、この時代を象徴するような、明るくて、ドタバタした感じ。まあチャップリンもこんな感じだったし、日本映画もそうだったんだろうな。
でも本作は、喜劇として良く出来ています。登場人物がクセ者揃いで魅力的。意外な人がコミカルな演技をしていて楽しい。セリフに他の映画のパロディらしいものもあります。作中のサイレント映画も面白そうだし、出演者が豪華。確認しきれなかったので、エンドロールをもっとゆっくり回してよ、と言いたくなります。
もちろんコメディは、そういう仕掛けがわからない人でも面白くなければいけませんが、合格ではないでしょうか。
本作の主役である弁士の口上がとても素晴らしい。主演の成田凌さんの弁士ぶりもですが、永瀬正敏さんの七色の声は、必見、いや必聴ものです。
と、かなり気に入っているのですが、あえて言うとしたら、自転車での逃走劇、ちょいとのんびりしすぎじゃありませんか。観ているアタシは昭和生まれ。でも、時代は今や平成を通り越して令和。壊れた自転車じゃまともに走れない。平成生まれのお客さんには、ハエが留まれそうな鈍臭さだったのでは?ここはスピード感を出した方が盛り上がりました。
活動弁士の優れた話芸
収穫がふたつある。成田凌が結構声の出る俳優だと分かったのがひとつ。もうひとつは、活動弁士が語る映画はサイレントでもなくトーキーでもない独自のジャンルとして確立されていたということだ。
周防監督の凝り方は相当なもので、弁士が語るサイレントの映像もちゃんとオリジナルで作っている。当然と言えば当然かもしれないが、草刈民代や上白石萌音を使ったサイレント映像は贅沢だし、それに気づいたときはとても得をした気分になった。
本作品は日本における映画の草創期はこのようであったに違いないと思わせるシーンから始まる。活動写真と呼ばれていたその頃には、庶民の娯楽として定着していたと想像され、人気の活動弁士は子供たちの憧れの対象でもあった。
西條八十作詞の「東京行進曲」に次の一節がある。
シネマ見ましょかお茶飲みましょか
いっそ小田急で逃げましょか
変わる新宿あの武蔵野の
月もデパートの屋根に出る
1929年(昭和4年)の歌である。当時の東京の庶民が喫茶店でコーヒーを飲むのと同じくらいの気軽さで映画を観ていたことがよくわかる。
活動写真がトーキーとなり、映画と呼ばれ、シネマと親しまれるのはこの頃からだ。残念ながら活動弁士の活躍の場は減少し、転職を余儀なくされるが、その話芸は講談などに受け継がれることになる。
本作品を観ると、活動弁士のパフォーマンスが優れた話芸として非常に面白いものであることがわかる。単純な映像でも彼らの話芸によって傑作になり、悲劇にもなり喜劇にもなるところが秀逸で、周防監督の思い入れが伝わって来るようだ。ストーリーはドタバタだが、観ていてとても楽しかった。
活動写真の功績と現代メディアの礎
声の演技でもって映像に情感を添える
“声優業”が脚光を浴び続けていますが
元をたどれば“俳優業”の延線なのはご承知の通り。
表現多様化のことを“メディアミックス”といいますが
なにも原作元や発信媒体のことだけではなく
専属業に縛られない、多様化する表現者側にも
当てはまる言葉なのだろうと思います。
そんな様々な畑の垣根を越えて、場を変えて
活躍するヒトたちと、それを楽しむわたしたち。
もしかしたら、今の日本文化が定着しているのは
【活動弁士】の存在があったからかもしれない…
本作が取り扱った『カツベン(活弁)』は
映画という表現媒体が定着する前の貴重な時代を、
礎となる重要な時代を切り取った大変意義のある
題材だと思いました。
けして大袈裟な潤色ではなく、
周防監督が日本映画の根源をオマージュに変えて
この作品に込めたような“愛”を感じました。
近作で演じられている役はどれも
一言二言のセリフの短い印象の成田凌さん。
本作では節の効いた情感たっぷりな長セリフを
いっぱい聴けて幸せでした♪
高良健吾さんの持つ色気たっぷりな雰囲気も
よく 出ていたと思いました♪
黒島 結菜さん、井上真央さんの女優おふた方、共に
「こういう役をやるようになったのね…」と
感慨にふけりました。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ジャパニーズムービー
矢口史靖監督はユニークな題材を手掛けるが、こちらの監督も知られざる世界にスポットを当てる。
周防正行。
学生相撲、社交ダンス、冤罪裁判、終末医療、舞妓×ミュージカルと来て、この最新作で手掛けるのは、
活動弁士!
まだ映画がサイレントだった時代…。
その口上で観客を沸かせた活弁士。
これでも活弁士によるサイレント映画を何本か見た事あるが、知ってるようで詳しくは知らないその世界。
時は大正。それこそ“映画”ではなく“活動写真”と呼ばれていた頃。
日本の映画興行創成期も興味深い。
でも何より、周防エンタメ!
今年の邦画の中で、『男はつらいよ お帰り寅さん』に次いで楽しみにしていた一本。
さて、その感想は…
周防正行の新たなる名作!…ってほどではなかったが、とても楽しめた。
オールド・タイプの邦画が好きな方は気に入るだろうし、作品自体も色々盛り沢山!
まずはやはり、メインの活弁士。
活弁士を主役に据えた作品って確かにあまりなかなか無く、それだけでもめっけもん!
劇中でもそうだが、活弁士のタイプも十人十色。
見事な口上の一流弁士に、甘い声と甘いマスクでスターのような人気の弁士…。
残念ながら今では活弁士はほとんどお目にかかれる機会は無いが、姿形を変えて受け継がれていると思う。
巧みな口上で観客を楽しませるのは、落語と同じ。
声そのものが仕事で、最近人気の“イケボ”とも呼ばれる声優。
活弁士も伝統ある日本芸能だ。
幼い頃から活弁士に憧れ、一流の活弁士になる事を夢見る青年、俊太郎。
そんな彼に、あれやこれや騒動が…!
ニセ弁士として泥棒一味の片棒を担いでいた俊太郎。嫌気が差し、逃亡。うっかり金を持ち逃げして。
一味や警察から追われる。
流れ着いたのは、小さな町の小さな活動写真小屋(映画館)。
そこには、人使いの荒い館主夫妻や曲者弁士らが。幼い頃憧れていた弁士も居たが、今ではすっかり酒に溺れ…。
雑用係として住み込みで働き始めたある日、急遽代打の弁士をする事になり、これが大評判となり、期待と人気の新星弁士に!
…ところが、
ライバル写真小屋の嫌がらせ。
その子分であった例の泥棒一味にバレてしまい…。
そんな中、幼い頃の初恋の相手で、今は女優の卵の梅子と再会する…。
主人公の奮闘と成長。
悪者との一騒動。
初々しい恋模様…。
ドラマにアクションに笑いにロマンスと、たっぷりの娯楽要素。
“娯楽活劇”と言っていい。終盤なんかは完全にドタバタ喜劇。
勿論、ただ楽しいだけじゃない。
憧れの弁士から「人真似」と言われた俊太郎が、“自分”の活弁で語る。
あるトラブルで上手く声を出せなくなった俊太郎が、梅子と一緒にする活弁。その息の合った語り合いは、魅力的なラブシーンのようでもあった。
また、活弁士の仕事とは何なのか?…とも問い掛ける。
作品を盛り上げるように見えて、
作品は画さえ見れればその作品の魅力は伝わる。
活弁士はその魅力は邪魔にしているだけではないのか…?
本作では描かれてはいなかったが、後に来るトーキー映画によって活弁士という仕事は…。
長い映画の歴史に於いて、活弁士はほんの一時だったかもしれないが、それでも確かに観客を沸かせ、虜にしたのは紛れもない事実だ。
最近『さよならくちびる』『愛がなんだ』を立て続けに見てその実力に深く感心し、すっかりお気に入りの役者になった成田凌初の映画主演作。
今作は喜劇なのでそれに合わせての軽妙な演技だが、それでもたっぷり実力は拝見出来る。
それは勿論、劇中で披露する活弁に他ならない。
当初はニセ弁士として人真似だったが、やがて自分の活弁を開拓し、なかでも終盤のある活弁は圧巻!
この主人公の成長や活弁をもっと見たいのと同じように、成田凌の活躍もこれからもどんどん見ていきたい!
ヒロインの黒島結菜がとってもキュート。
そして、個性的過ぎる周りを一人一人説明してたらキリが無いので、特に印象に残ったキャストを簡潔に。
ニヒルな二枚目弁士の高良健吾、ベテラン弁士の永瀬正敏、しつこい悪者・音尾琢真ら周防作品初参加組。
竹中直人&渡辺えり、徳井・田口・正名のトリオら周防作品常連組。
その他豪華な面子によるコミカル・アンサンブル。
日本映画は『國定忠治』や『雄呂血』、外国映画は『椿姫』『ノートルダムのせむし男』『十誡』…。
実際の作品や本作オリジナルの無声劇中劇。(これらに登場する豪華キャストに注目!)
著名な映画人の名も幾人も。
これらは映画ファンだからこそのお楽しみ!
『それでもボクはやってない』『終の信託』などシリアス作品も非常に見応えあっていいが、やはり周防監督の軽妙な娯楽作は楽しい。
今回珍しく脚本は担当せず、片島章三が手掛けた脚本はそれなりに伏線張られたりしていたものの、さすがに周防自らの脚本より纏まりや詰め込み過ぎは少なからず感じたが、充分楽しい。
そう、映画は楽しい。
百年前の活動写真の頃から、今も変わらず、人々を楽しませ続けている。
これって本当に、素敵な事だと思う。
ドタバタグチャグチャ
すばらしかった
ストーリーが面白くてサスペンス性もとっても楽しかった。映画が今とは違って、芝居の延長線上にある時代の感じがする。もうちょっと早く見れていたら年間ベストに入れていたかもしれない。今年見た日本映画では一番だ。ただ、残っていたフィルムをつないで作った映画はあんまり面白くなさそうだった。主人公は、刑事さんの粋な計らいで無罪になると思っていたら、しっかし投獄されていて驚いた。
活動弁士の口調は見事
ガラパゴスで悪いか!
今、私は殆どシネコンで映画を観るようになってしまった。いや周りはシネコンしかない。
20世紀の映画少年少女たち。私は東京の東端に住んでいる。映画を観る場所は銀座か錦糸町の二択である。
今では当たり前にある座席にあるカップホルダーがその頃には無かった。だから仕方なく座席の下に置いていた。
ところが、映画に夢中になるとその存在を忘れてしまう。それで蹴飛ばし零してしまう。ご存知のように映画館は傾斜が付いている。水分は蒸発するが糖分は残りやたらにべたべたしてた。
気持ち悪いんだよ!
ゴキブリホイホイか!
かと思うとこんな事があった。映画が終わり私は座席の下のカップを片付けようとした。しかしそのカップの中に信じられないものが・・・
ゴキブリだ!
気持ち悪い話でごめんなさい。お願いだから気持ち悪いって言わないで。
でも20世紀の映画館ってそんなもん。馬鹿みたいに大きかった渋谷のパンティオン、新宿のミラノ座、東銀座の松竹セントラル、
今はもう無い。スバル座も閉館した。「ごゆるりとご覧下さい」のナレーションも無い。少しだけさみしい。
さてまくらが終わりました。いつもですがすみません。このあとはごゆるりと読んで下さい。
カツベン、活動弁士の事です。我々はその末路を知っています。やがてトーキー全盛になり失職します。黒澤明監督の実兄は花形のカツベンでしたが悲劇的な最期を迎えます。また大蔵貢は映画会社を興します。
しかしこの映画は全然違いました。カツベンは花形のままです。大正14年の事です。
多分、私が思うに映画の概念が欧米と違っていた。江戸時代から講釈があり、明治に講談となりその延長線上にカツベンがあった。
主は語りで従が映像、そんな時代だった。
正直、メチャクチャ羨ましい!世界的に稀有の
楽しみ方をしていた日本人。
ガラパゴス化。ガラケーのガラはガラクタでは有りません。大陸と繋がった事の無い島、ガラパゴス。独自に進化を遂げた例えです。
つまりカツベンは日本独自の進化。ガラパゴス化です。楽しかったんだろうなー 当時の日本人は!そう思いました。
成田凌も素晴らしい。滑舌が命。見事に演じました。大ファンになった。
パンフレットを見たら周防正行監督と山田洋次監督の対談が載っていた。渥美清も周防監督のファンだったらしい。
流石、寅さん!わかっていますね!
ドタバタ喜劇
再現「無声映画」も楽しい。
一種歴史物語を見るような面白さがあった。活動弁士(カツベン)という存在は知っていても、実際どんな様子だったのかは全く知らない。誰にでもわかるように、生き生きと当時を再現してくれた。一番印象的だったのは、弁士は単に映画の説明役位に考えていたのが、観客が映画を楽しめるのは、弁士の個性や力量にかかっていると言ってもいいくらい大きな存在であったことだ。きざで女性に人気の茂木と正統派の染谷の弁士対決は見ごたえがあった。弁士の本領を見せてくれた。
活動写真に関わる人たちの熱気も伝わってくる。弁士をはじめ、映写技師や楽隊に意気がある。館主夫婦の映画愛も面白く描かれている。何といっても観客の一体感が素晴らしい。活動写真が当時の庶民の娯楽として特別な存在だったことが分かる。
ストーリーは主人公の成長やラブロマンスをベースに、悪者たちの暗躍を絡ませたドタバタ喜劇である。難しそうな要素は極力なくしてひたすら軽く仕上げた。物足りなさも少し感じるが、それがこの映画の味わいでもあろう。
残念極まり、なくもなくもなくも無い。ってどっちやねん?
脚本は好き。色んなところが、ちょっとづつ「残念」なんだけど、BitterなHappy End がムチャクチャ好み。
脚本/監督補の片島章三さんを不勉強ながら知らなくって。サバイバル・ファミリー、ちょっと今から仕事やめて来る、ウォーターボーイズ等々、多くの作品で助監督を務められた方なんですね。現場からのたたき上げ。この脚本も長年、構想を温めていたんじゃないかと想像したりして。ストーリーそのものは大好物です!
先に不満だった点を挙げて行きます。
✕ 子供パートのあざとさ・わざとらしさ
子役さんで話を進めるパートは鬼門。ホントに。多くの映画で。男の子のセリフはココロ入ってないし、女の子は話しながら目が泳いでるし。もちっとどうにかして。
✕ 女優陣
ごめんなさい。井上真央も黒島結菜も好きなんです。可愛いやないですか。ホントに。でも、あえて、はっきり言わせてもらうと。ミスキャースト!井上真央の顔が小林聡美に見えてしまうし、黒島結菜、顔、黒すぎるし。演技そのものには、文句はありませんし、良かったです!あくまでもビジュアルの問題。
✕ 大正時代に見えへん問題
しょうがないですよね、こればっかりは。駅の雨どいがプラスティックってのはありえへんし、道路の側溝のコンクリートの肌が綺麗すぎたり。
あとは良かったとこ。
◎脚本
とにかくラストが好き。また、二転三転のストリーと来れば、ともすれば人格設定があやふやになってしまう日本脚本が多い中。成田凌のキャラがぶれずにちゃんとしてたのが良かった。全体的に捻り過ぎず、サラサラと頭に入ってくるところも好き。
◎男優陣
もうね、全員。良かった。と言うか、三の線の竹野内豊、最高です。と言うか、射撃の腕前、すご過ぎひん?
〇黒島結菜可愛い
自己矛盾してるやん、俺w いや、ミスキャストでも何でも、可愛いことは可愛かったので。梅さんっすよ。梅さんw なお、大正な感じに結いあげた髪型は、全く似合わない模様。
基本はコメディ。大笑いはありませんが、ニヤニヤで楽しく見てられます。劇場で流れる無声映画の登場人物も、それなりに笑かせてくれるし。ですから、ラストも「芝居がかったハッピーエンド」かと思ってました。それが、「ちょい苦」で希望を感じさせるハッピーエンド。なんか、ここだけフランス映画的でw
久々の周防作品、と言う目で見ると、相当肩透かしを食らうかも知れません。映画としての完成度はスッカスカかも知れません。でも、不思議と嫌いになれない映画でした。
好き。結構。
これぞ映画!
ヒグマ、ヘビ女、クモ嫌い女
日本には弁士がいたため、正確にはサイレント映画ではない!という最後のテロップにより、あらためて納得。最近では山崎バニラさんをTVで見かける程度で、当時の活動弁士の活躍を見たくなります。弁士が変わればストーリーだって変わるといったシーンが絶妙で、個性がその人気をも左右していたとわかります。
序盤における子供時代の俊太郎と梅子のエピソードがとても良かった。トイレと蜘蛛。キャラメルと草履。貧しいながらも田舎の芝居小屋での活動写真に憧れる様子がたっぷりで、悪ガキたちが撮影の邪魔をするも、それが本編でも使われていたところも微笑ましい。粋なねえちゃん立小便もワンカットでありながら印象に残るし、寅さんの口上まで思い出してしまいました。
ライバルでヤクザな橘の映画館。汚い引き抜きもあったり、かつて俊太郎とともに泥棒家業の仲間だった男が邪魔をする。挙句の果ては、俊太郎が持ち帰った金を探すためにフィルムをずたずたに切ってしまうという荒業。ここまでくれば『ニューシネマ・パラダイス』だろう・・・とも感じるのですが、これがツギハギだらけの映画で弁士の腕を試されることになるのだ。
中盤までは予想していたより笑えない。しかし、その終盤からが色んな想いが集約し、映画愛を感じさせる展開になりました。ちなみに山本耕史演ずる牧野省三と池松壮亮演ずる二川文太郎は映画界を支えた実在の人物。やっぱり美味しいところを持っていくなぁ、池松壮亮。
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