「同じ所をグルグルと」ガチ星 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)
同じ所をグルグルと
仕事柄、自分ももう新人ではなく、かと言って秀でた才能もないので、なかなか身近なダメな友だち、あるいは自分を見ているようでもどかしかった。
競輪と同じように同じ場所をグルグルグルグル、
同じ過ちを何度も何度も繰り返す主人公に、
お前のやる気スイッチはどこにあるねん!
とイライラした。
才能と言うか人の本質ってなかなか変えられないという事を嫌と言うほど見せられて、
ラストはこの世界で生きていきたいなら
もがくしかないんだと
腹をくくった主人公の笑顔が印象的だった。
物事の最初と最後だけ描かれて真ん中の出来事がカットされてるシーンが多くてなかなか物語に入り込めなかった。
競輪をやるきっかけが、思いつきのような印象を受けたのも残念だった。
本質は変えられないと言うのが主軸だと思うので、主人公が変わるまでがなかなか長く、そこからかなり努力して結果も出たであろうに、その辺りがカットされてるのも残念だった。
デビュー戦で絡んで来た選手を今度は相手もせず抜き去るシーンとかあって欲しかったなぁと思う。
ラストのレースでゴール前で4人の選手の人生が透けるシーンはカッコ良かった。
久松の冷たいけど中に熱く燃える物が見える目が印象的で、パンを食いちぎるシーンに這い上がったるという意志が見えて熱かった。
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