「全く期待はしていませんでした。」焼肉ドラゴン 突貫小僧さんの映画レビュー(感想・評価)
全く期待はしていませんでした。
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こんなに泣かされたそして笑わしてくれた作品には、最近お目にかかりませんでした。
高度成長期における韓国人が、日本国内で差別と偏見の中で苦しみながら生き抜いた労苦の連続が作品から滲み出ていたと思う。お母ちゃんやお父ちゃんのキャラクターが抜群に愛らしい。
「ご返杯」の場面は何ともいえない。その後の長女の薬缶は、もう~最高。お父ちゃんの口から出てきたのは『四・三事件』のことか?
あそこまで息子を死へ追い詰めたお父ちゃんの真意は納得できない。
ラストの家の崩壊は、ある一家の崩落を意味しているようで、言い知れぬ寂しさを感じずにはいられない。強いて言えば、花火の音が、若干、不連続であったような気がする。「長女の足」のことは、最初から気にはなっていたが、もう少し早く事実を描く場面はなかったろうか。
舞台の映画化であるらしいが、お見事な作品であった。
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